2002年7月28日更新

MyTravel Vol.34




北海道豪遊の旅(終章)


↑ 北海道脱出(^^;に使った乗車券


 6泊6日の北海道旅行もいよいよ最終日。





(前夜から続く)

2002年7月19日(金)



8002 特急「トワイライトエクスプレス」


大阪(12:43)← 洞爺(16:22)

(上画像は、当日と同じEF81−44が牽引する「トワイライトエクスプレス」札幌行)
(2002年6月29日撮影)



 さてここで「トワイライトエクスプレス」の車内を大雑把に見ていく。

 まず自分の乗っていた1号車
 本州基準で山側(北海道内基準だと「海側」だが、以下の文中では本州基準で記述する)に通路がある。上の画像は出入口デッキのある側から見たモノで、一番奥の突き当たりには、二人用個室A寝台「スイート」のドアがある。

 1号車と2号車はいずれも、「スイート」1室と、「ロイヤル」4室を備えるが、1号車の「スイート」が車端部にあって展望が利くのに対して、2号車の「スイート」は車両の中間にあるので、展望という点ではちょっと落ちる。
 なお、この1/2号車は各個室内にトイレと洗面所設備があるため、車両のデッキ部にはトイレも洗面所も無い。


 3号車の食堂車の写真は撮れなかった・・・(^_^;


 4号車はサロンカー
 海側が一段低く、山側が逆に一段高くなっており、日本海の車窓を楽しむのに都合の良い配置となっている。
 モニタTVも設置されるが、ここで放送されるビデオはA寝台車の各個室で見られるモノと同じなので、A寝台客にとってははっきり言って意味が無い。
 札幌寄りに自動販売機と、シャワールームが2室備えられている。当然ながら、A寝台は室内にシャワーがあるため、このシャワーはB寝台客用で、シャワー券は別途購入する必要がある。
 3号車側の通路から見るとこんな感じ


 5号車の通路部分(その1) と、通路部分(その2)。なお、6号車も全く同じ構造。
 5/6号車は大阪側半分は通路が車両の中央を通り、札幌側では山側に偏っている。

 通路が中央を通っている部分は、通路の両側に二人での利用が可能な一人用個室B寝台「シングルツイン」が計6室並び、山側に偏っている部分では二人用の個室B寝台「ツイン」が7室並んでいる。いずれも、各個室の通路側の窓は無く、A寝台とは明確に差別化されている。


 7号車は全室が「ツイン」となり、従って山側に通路が偏っていて、そのイメージは5/6号車の札幌側半分と同じだが、大阪側の車端部に5名程度が座れるミニサロンと自動販売機が設置されている。


 8号車と9号車はBコンパートと呼ばれる車両で 、基本的には昔ながらの開放式の2段式B寝台なのだが、ガラス張りながらも仕切&仕切扉があるため、簡易な四人用個室として利用することも出来るため、グループや団体には向いているかも。


 なお5〜9号車はいずれも、大阪側の車端部にトイレと洗面所が2ヶ所づつ設置されている。

 また全車両共通して木目調パネルと白熱灯風の電灯が備えられて、床はもちろん絨毯敷きとなり、とっくに減価償却の終わった20年以上も前のオンボロ客車をよくもここまで・・・と思うほど、高級感を演出している。


 編成全体を眺めると、先頭車両から順番に格の高い客室が並んでおり、特にA寝台車とB寝台車を食堂車&サロンカーで隔離することにより、A寝台側ではより落ち着いた雰囲気を作り出すことに一応成功しているように思える。

 実際この日利用した時も、B寝台車側の通路はひっきりなしに人通りがあり、特にBコンパート車では日中は必ずと言っていいほど誰かがいたのだが、A寝台車側の通路は実にひっそりとしており、わずかに開いた通路側の窓のカーテンから、人の気配が感じられる程度であった。

 また、細かい点だがデッキと客室の仕切扉も、A寝台では自動ドアだが、B寝台では手動になっており、ここでも両車の差別化が行われている。



 個人的には、設備面の差異の他にもルームサービスがある点なども含めて、A寝台とB寝台の料金格差分の差は十分あるように思われ、「トワイライトエクスプレス」に乗るのなら、予算に余裕があるなら是非ともA寝台に乗ることをお薦めする。

 ・・・・っていうか、せっかく「トワイライト」に乗るのならA寝台を奮発しなさいと言いたい(^^;;




 しかし今回「ロイヤル」を利用してみて、4点ほど改善して欲しい点が見つかったのでそれについて書いておく。


1.空調が良くない

 空調スイッチのパネルにあるのは、「強」「弱」切替と、「暖房」の入切のスイッチのみ・・・要は温度調節が出来ないのだ。

 加えて換気性能が良くないのか、隣室(多分)のタバコの臭いが臭ってくる・・・・全室禁煙にするのは難しいだろうから、禁煙室と喫煙室を分けるか、換気性能をアップさせて欲しいところである。

 ちなみにこの日のこの列車のこの車両(^^;は、空調スイッチを「強」にすると寒すぎ、「弱」にするとちょっと物足りないぐらいで、実に中途半端だった。

2.ユニットバスのトイレは使いにくい

 ユニットバスの収納式トイレだが、「深み」が足りない。

 なので、汚い話で恐縮だがでかい方(^^;の用を足すとなると、腰を浮かさないと「アレ」が全て出ないことがある(火暴)
 その上、当然ながら強烈に臭うのである(苦笑)
 さらに小用を足すと・・・撥ねまくる(^^;

 はっきり言って、これなら共用の普通のトイレの方がまだマシ。

 ・・・なのだが、ロイヤルとスイートのある1/2号車には通常のトイレが無いので、個室のトイレ以外を利用しようとすると、食堂とロビーを通り過ごして4/5号車まで行く必要があり、ちょっと億劫である。

 1/2号車にも通常のトイレを設置するか、各個室のトイレを改善する必要があるのではないか?

3.コンセントが少ない

 個室内のコンセントは1つしかない・・・・

 いや、実はもう一つ、シャワールーム内にあるのだが、カバーが付いていて見つけにくいし、シャワーを使うときはちょっと使えない。

 個室内に一つだけあるコンセントは400Wまで使えるようなので、これをせめて2つ口にするべき。今回はPCと携帯のACアダプタ、それに電池の充電器もあるので3つは欲しかったのだが・・・

4.ベッドの専有面積が広すぎ!

 スイッチ一つで、ソファがベッドに、ベッドがソファに電動で切り替わるのだが、ベッドの状態にすると、室内面積のなんと2/3を占有する。

 なので、既述のように個室備え付けの椅子は部屋のはじっこに移動させないといけないし、折りたたみテーブルもしまう必要があり、その上当然ながら大きな荷物は上の
 荷棚などに予め避けておく必要がある・・・・この作業は結構億劫である。
 しかも電動動作時にベッドがカーテンに引っかかって、これがまたどうにも具合が悪い。

 エキストラベッドの機能を付加して二人でも利用できるようにとの配慮だろうが、二人で利用したときにこれだけベッドに部屋を専有されたら一体どうなる事やら・・・・

 この際、エキストラベッドは止めて二人での利用は出来ないようにして、ベッドの専有面積はソファの状態での専有面積と同じ程度にとどめるように工夫するか、エキストラベッドは壁面折りたたみ式にして、必要な時だけ引き出して利用できるようにした方が良くないだろうか?





 さて、この日の朝目が覚めた時、列車ままもなく直江津に到着するところであった。

 電車運転ゲーム「電車でGo!」で数え切れないほど通った犀潟と黒井を通過し、直江津 に着いたのは6時半頃。
 ここから列車は信越本線に別れを告げ、北陸本線に踏み入っていく。


 名勝・親不知   を過ぎて富山県に入る少し前ぐらいに、モーニングコーヒーのサービスがあった。これももちろん、ステンレスのトレー&陶器のカップである。
 盛大に湯気が立つ黒部川 を渡る頃になると朝食の準備が出来たらしく、食堂車のクルーが部屋まで呼びに来てくれた。


 富山を発車したあたりで朝食を終えて部屋に戻ってみると、今度は朝刊の無料サービスがあって、部屋の入口にそっと置いてあった。
 う〜む、至れり尽くせりやな(^^;


 681系「サンダーバード」や「はくたか」が出番を待つ金沢運転所横を通過 し、金沢に着いたのは8:47。
 金沢では8分停車の間に、後続の富山始発の特急「サンダーバード14号」が到着したが、和倉温泉からの付属編成の到着を待っている間にこちらが先に発車。


 金沢から5つ目の美川で運転停車。9:07から9:11までの停車の間に、さっきの特急「サンダーバード14号」に追い越される


 福井を過ぎて、武生でも運転停車。
 今度は10:10から12分間の停車で、この間に米原行き特急「加越8号」と、大阪行き特急「雷鳥16号」 に追い越される。

 しかしそれにしても、ホームで列車を待つ人や、他の列車の乗客の視線の多くが、この「トワイライトエクスプレス」に注がれていることからも、「トワイライト」の知名度と注目度は相当に高いようである。


 13日の夜以来、6日ぶりの敦賀駅 。ここまで来ると、帰ってきたんだという気がする(^^;


 敦賀を出ると、有名な新疋田のループ線を通り、北陸本線の下り線を跨いで 列車はループトンネルに入る。


 近江塩津から湖西線に入り、やがて進行方向左手に琵琶湖の大パノラマが広がる。


 京都にはちょうど正午頃に到着し、5分間停車する。
 さすがは「特急街道」北陸本線で、ここでまた特急「サンダーバード18号」に追い越される。


 ここまで来るとかなり乗客も減り、B寝台車の方でも車内はかなり落ち着いてくる。


 新大阪で新幹線乗り換え客を降ろし、淀川を渡ったあたりで、姫路行きの新快速にも追い抜かれた。
 これで5本の列車に抜かれたことになるが、別に悔しいとは思わず、むしろ「そんなに急いで何処行くんねん?」と悠々とした気分でいられるのは不思議といえば不思議。


 他の客の羨望の視線を浴びつつ、大阪駅4番ホームに定刻に到着。
 実に優雅な20時間21分の旅であった。


 大阪駅のホームに降り立つと・・・・・・



 「なんじゃいこの地獄のような暑さは!(^_^;」



 と、思わず叫んだのは言うまでもない(笑)

 そりゃまぁ、北海道に比べたら大阪は暑いわな(^^;


 にわかに現実に引き戻された私は、221系の区間快速米原行きに乗車、高槻の潜伏先に帰り着いたのは13時過ぎであった。

 そのあと、速攻で写真を現像に出し、お土産をばらまくために会社に向かったのであった(笑)





 いやぁしかし、「トワイライトエクスプレス」のA寝台は素晴らしい!
 設備も素晴らしいが、サービスも素晴らしい!

 もう、何度でも乗りたいぞ。





 ところで、今回の旅行中に買ったモノなどを整理してみた(食料品は除く)・・・・・

<お土産>
 釧路、網走、北見、遠軽、函館、稚内、旭川、洞爺で全部合わせて13箱分も買ってしまった・・・・もっとも、釧路で買った奴は現地に置き忘れてきてしまったけど・・・・(苦笑)
 購入総額は1万円弱。

<オレンジカード(記念カードなどで例えば3枚セットになっているものは「3枚」とカウント>
 釧路で3枚、網走で8枚、北見で7枚、函館で2枚、稚内で怒濤の10枚(笑)、旭川で8枚、「トワイライトエクスプレス」車内で2枚の、合計なんと40枚(笑)

 あぁ、これだけの金があったらまた北海道まで行けるじゃん(^^;
 しかしこれ、本当に欲しいものだけに絞って買ってきたつもりだったんだけど・・・・(^^;

<入場券・乗車券類>
 釧路駅で「スーパーおおぞら」の入場券、稚内で「日本最北端の駅到達証明入場券セット」をそれぞれ1枚ずつ。

<その他>
 「日本最北端の店」で、ステッカー類4枚と、キタキツネのイラスト入りTシャツ1枚

 あとは「トワイライトエクスプレス」車内で、オリジナルタイピンとオリジナルバスタオル、それにオリジナル携帯ストラップを買った、、、3つ合わせて7千円也。
 本当はティーカップセットとかも欲しかったけど、予算の都合で断念(苦笑)


 結局今回の旅では、総額15万円ぐらい使ってしまったようだ(^^;


 撮影した写真は、35mmフィルムで239枚、デジカメが静止画441枚と動画3つ。
 もちろん、デジカメ画像は撮影直後にその場で消去したのもかなりあるので、実際の撮影枚数はもっともっと多い。





 さて、次は何処へ旅に出ようか?(^^;




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