2002年7月27日更新

MyTravel Vol.32




北海道豪遊の旅(その4)


↑ 宗谷岬へ向かうバスに乗車する時に購入した乗車券片
ちなみに片道1,350円だが、往復セットで買うと片道あたり1,250円とちょっとお得


 この日は日本最北端へ。
 今回の北海道旅行中唯一の、観光らしい観光である(^^;







2002年7月17日(水)


 目が覚めて車窓を見ると、辺り一帯は無人(に思える)緑に覆われた丘陵地帯であった。

 豊富を出てサロベツ原野の東端をかすめ、抜海付近からは利尻富士が間近に見える・・・・・はずだが、残念ながらこの時は雲に隠れていた


 稚内の一つ手前の南稚内を出ると線路はいきなり高架になり、ちょっと度肝を抜かれた(^^;
 再び線路は地平に下り、列車は定刻に稚内に到着
 列車からは、わらわらと100名近い乗客が降りてきた・・・・な、何でこんなに沢山乗っているんだ(^^;

 長袖を着ていたのだが、駅のプラットホームに降り立ったとき、私は思わずつぶやいた・・・・




 「さ、寒いぞ・・・・(^^;」



 ジャケットも1着持ってきていたのだが、マジでそれを着ようかと思ったほど。

 日本最北端を示すプレートを撮影

 稚内の先で線路はぷっつり途切れ 、この先は問答無用で行き止まりであることを示している。

 稚内からは利尻島などに向けてフェリーが出ており、フェリーターミナルはJR稚内駅から見て北東の方向にある。駅を出てすぐ右手に向かうと、フェリー乗り場へ向かう細い道があり、路上にもその旨記されている

 その通路を行った先、線路が途切れる所には、日本最北端を示す看板が立っている。
 日本の線路はここが最北端なのである
 誰がなんと言おうとここが終点なのである



 さて、宗谷岬行きのバスの発車まではなんと2時間あったので、駅周辺をぶらぶら散策した。
 まずは駅前の通りを、国道40号線を通り越して道道方面へ向かうと、、、、、


 な、なんじゃこりゃ?


 一体何が起こったのだ? 整地中・・・・という雰囲気じゃないな。
 さらに道道に出て観察すると、、、、


 や、焼けてる・・・こりゃどうみても火災の跡だよ


 さらに周囲をよく見ると、現場脇の店舗にこんな張り紙が・・・


 帰宅後、ニュースサイトで調べたら、、、、あったあった。
 6月29日の夜に稚内駅前の市場から出火して一晩中燃え続け、なんと9,000平方mを全焼する大火災となってしまったらしい。

 罹災された方々にこの場でお見舞い申し上げます。



 北海道朝日新聞ニュース記事

 (注)リンク先は予告無く切れるかもしれないので悪しからず



 駅から北へ行くとすぐに海に出る。

 フェリーターミナル横には全日空ホテルが建っていたが、、、、全日空ホテルって、何処も似たような形してるのね(苦笑)


 そしてその先には有名なドーム防波堤がある。
 フェリーターミナルへ向かう道路横にあり、ドームの中は人が歩ける通路になっている
 脇にはドーム防波堤の説明書きもあった



 まだ時間があったので、一旦駅に戻って朝食として駅そばを喰った(またかい(^^; )。



 それから宗谷バスのバスターミナルに行き、このページのトップにある乗車券を購入した。

 バスは8:10にバスターミナルを発車。ちなみに車両そのものはごく普通の路線バスである。
 この時間帯はラッシュアワーになるはずだが、、、、、あれはどう見てもラッシュじゃないっす(^^;

 あんなのラッシュでもなんでもないっす(^^;



 宗谷岬までの所要時間は約40分。

 岬に向かう途中で空はどんどん晴れてきて、とても良い天気になってきた。


 バス停を降りたらもうすぐ目と鼻の先に、「日本最北端の地」のモニュメントが建っている

 すぐ傍らには間宮林蔵の銅像も建っていたが、そっちは無視!(笑)



 バス停脇の小道を上がると展望台がある。

 展望台からの360度展望画像をデジカメで撮影した(^^;


宗谷岬展望台からの360度展望画像を見る(笑)
(別ウィンドウで開きます)


 さらに日本最北端を自称する店で少々お土産を買った。


 さて、さっき乗ったバスが折り返してくるまで30分程度しか時間がない。
 これを逃すと次は3時間後ぐらいになる(火暴)ので、さっさと戻ることにした。


 日本最北端の空港、稚内空港を撮影
 周囲には何も無い。

 日本最北端(と思われる(^^; )自動車学校 も撮影(^^;
 これまた周りは何も無い。


 しかしこの途中のバス停で、結構乗ってくるのには正直驚いた。
 ほとんど各停停車である。



 今度はバスターミナルまでは戻らず、途中の大黒三丁目で下車。
 ちなみに宗谷岬からここまでは1,240円也。

 そこから徒歩でJR南稚内駅の南側の踏切を通って、宗谷バスの「南小学校前」バス停 に移動。

 このバス停、まさに小学校の前にあります (^^:

 いや待てよ、学校の正門を「前」とすれば、ここは学校の「横」か「背後」だな(^^;



宗谷バス 31系統



 ここからは、同じく宗谷バスの31系統と呼ばれる路線に乗車。

 これは港から駅前ターミナルを経由して南へ向かい、半島のつけ根を横切って利尻島のある西側に抜け、そのまま北上して納沙布岬を経由して駅前ターミナルに戻る路線で、いわば環状線の外回りルートである。同じルートの内回りは30系統と呼ばれているようだ。


 半島の付け根はちょっとした峠越えのようになっていて、サミットを越えると目の前に利尻島の大パノラマが開ける

 下り坂を下りたところにあるバス停が「坂の下」(笑)

 ええんかい、そんな安直なネーミングで(^^;
 逆に、あまりにそのまんますぎて笑ってしまったが(^^;


 その先、稚内温泉までの道路は波のようにうねり、バスもノロノロ運転でゆっくり走る。

 雪の重みか、その雪解け水のせいか、あるいはその両方のせいか判らないが、それにしてもちょっと酷い道である。

 この稚内近辺は、「坂の下」を始めとして、バス停の名前も安直である。
 その後も、富士見五丁目−富士見四丁目−富士見三丁目 と、字名そのまんまの名前である。

 まぁ確かに他に特に目印などになりそうな建物とかが全然無いので、字名をそのままつけるほか無かったような感じではあるのだが・・・(苦笑)



 南小学校前から稚内温泉前までは所要25分、運賃は470円だった。

 稚内温泉 は、正式には「稚内市健康増進センター童夢」と呼ばれる公共施設である。
 10時から22時まで入浴可能で、料金は600円。

 設備も新しく、浴槽も種類が豊富。洗い場は浴場に直接面しているのではなく、隣との仕切も付いているなど配慮が行き届いており、なかなか好印象。
 また、狭いながらも一応露天風呂もある。

 通常の浴室はガラス張りで、ガラス越しに真正面に利尻富士が見え、眺めもとても良好。


 ちょっと長居して、40分ぐらい入り浸ってしまった(^^;


 この温泉の効能は、、、、、説明するのが面倒なので画像を見てね(^^;

 温泉前の野原ではレンゲとタンポポが咲き乱れていたので、利尻富士をバックに数枚撮影

 ・・・断っておくけど、今は「7月」「7月」!(^^;



宗谷バス 31系統



 さて、駅へ戻ることにする。
 今度は納沙布岬経由で戻るため、同じ31系統に乗車。

 この日乗車した宗谷バスの車両は、結局全て同じ型の車両だったが、潮風に吹かれているためか、この時乗車したバスも最後部の窓の下の部分がこんなに腐食していた
 もうボロボロで、今にも穴が開きそう・・・・


 駅前ターミナルまでは、18分ほどで240円。

 駅では少し時間があったので、お土産と、またまたオレンジカードを購入。
 やがて、次に乗る特急「サロベツ」が入線してきたが、どうせ指定席を取ってあるし、下りの特急「スーパー宗谷」がもうすぐ到着するので、稚内駅の少し南にある駐車場に移動し、「サロベツ」と「スーパー宗谷」が並んだところを撮った



3042D 特急「サロベツ」


左:稚内方先頭のキハ183−1501/右:札幌方先頭のキハ183−6101


稚内(13:45)→ 旭川(17:33)

1号車2号車3号車4号車
キハ183
1501
札サウ
キハ182
503
札サウ
キハ183
1504
札サウ
キハ183
6101
札サウ
稚内 → 札幌



 ここから旭川まで、宗谷本線の特急「サロベツ」に乗車。

 車両は昨夜乗車した特急「利尻」から寝台車2両を抜いただけの編成なので、車両の解説についてはここでは割愛する。


 ただし、4号車(「利尻」の6号車)は、今度は通路部を開けて掘りごたつ車両に様変わりしている
 この車両は自由席車なので、グループ旅行には丁度良いかも。

 ちなみに、普通の車両の室内はこんな感じ

 そして私が乗車した2号車は、Vol.31で書いたようにシートピッチが拡大された車両であるため、このように座席の配置と窓割が合っていないところがある のが、まぁ難点と言えば難点。

 ただこの車両、各座席横の窓下に、コンセントが備えられている のが個人的には高ポイント。
 私的には、列車での移動で何が一番不便かというと、パソコンなどを使うための電源が確保できないことなんである。



 稚内発車時点での乗車率は3〜4割程度といったところ。

 列車はひたすら辺り一面緑の丘陵地帯を走り、小さな集落が見えてきたな、、、と思うと停車駅である。
 断っておくが、集落が見えてきたら「停車駅」なのである。「駅」ではないのである(^^;

 途中の通過駅の周囲には人家などほとんど無いのである(^^;



 資料によれば、このあたりの途中駅(特急通過駅)の1日あたりの乗降客数は、1人とか2人とか5人とか16人とか、、、とにかく本州とはケタ違いに少ないのだ。
 実際駅の周りは数えるほどの民家のある駅すら多くなく、駅によっては民家らしいものすら見当たらない。

 しかもこんな状況が、稚内を出てから2時間以上も延々と続くのである(^^;


 「トナカイの里」の看板が立つ幌延 からは、宗谷本線は天塩川の流れに沿って遡るように走る。

 稚内を含め、そこから名寄までの間の、途中停車駅の1999年の1日平均乗降客数のデータを拾ってみると・・・・

 稚内 574人
 南稚内 205人
 豊富 178人
 幌延 80人
 天塩中川 103人
 音威子府 191人
 美深 282人

 一体何なんだ、この数字は(^^;
 この間(稚内〜名寄間:183.2km)の特急の停まらない駅でもっとも乗降客数の多いのは智恵文駅で、その数47人・・・・もはや言葉を失ってしまった。



 しかし、視界が開けて天塩川支流の名寄川の鉄橋を渡ると市街地が、、、、

 おお、久しぶりに見る街らしい街だぁ(^^;

 と思ったら、名寄である。



 名寄 からは状況が一変する。

 何しろ稚内を出て以来、その稚内以来の久々の「市」である(^^;
 単純に距離だけを基準にして例えれば、東京から静岡までの間、「市」が一つも無かったのである(^^;

 そして名寄駅の1日あたり乗降客数は何と1,400人(!)と、一気にケタが増えるのだ。

 この先は普通列車の本数もほぼ倍増、さらには列車の速度も目に見えて上がる。
 稚内から名寄まで、平均60km/h程度でだらだら走っていた「サロベツ」も、ここからは平均80km/h程度で飛ばす。

 名寄を出てすぐ左手(宗谷本線の東側)には、多数のSLが展示(?)されていた



 名寄からは約1時間で旭川の市街地に入り、左から網走方面から伸びている石北本線が寄り添ってくると 、旭川はもう間近である。

 旭川には定刻の到着だった。
 結局、私の隣の窓側席は誰も乗ってこなかった・・・・・一体何だったんだ?(^^;



 旭川では一旦改札を出て駅舎を撮影 した後、ここでもやはりお土産とオレンジカードを購入。



3026D 特急「スーパーホワイトアロー26号」



旭川(18:00)→ 札幌(19:20)

1号車2号車3号車4号車5号車
クモハ785

札サウ
サハ784

札サウ
モハ785

札サウ
モハ784
501
札サウ
クハ785

札サウ
旭川 → 新千歳空港

札幌〜新千歳空港間は 3972M 快速「エアポート192号」 編成逆向き(向かって左が札幌側)


 旭川からは、「スーパー北斗」登場まで道内No.1の韋駄天特急だった、「スーパーホワイトアロー」に乗車。
 渡道以来初めて乗車する「特急電車」である。


 「スーパーホワイトアロー」に使用される785系と呼ばれる電車は、1990年に登場し、それまで781系と呼ばれる車両で運転されていた特急「ホワイトアロー」を置き換えて、同時に最高速度を10km/hアップの130km/hとし、札幌〜旭川間の所要時間を10分短縮して、北海道の特急として初めて、表定速度が100km/hを突破した。

 車体はステンレス製で、当初からグリーン車を連結せず、全て普通車のみとなる。

 編成は、登場時は基本4両編成と付属2両編成の2種類でだったが、2002年3月のダイヤ改正からは、札幌からさらに新千歳空港まで、快速「エアポート」として乗り入れることになり、この際に座席指定席車「uシート」と呼ばれる車両を追加で投入した。

 この車両は基本4両編成に組み込まれたほか、付属2両を2編成繋いで4両化した編成にも組み込まれ、これで「スーパーホワイトアロー」は全て5両編成に統一されている。

 現在785系は37両が在籍し、全車両が札幌運転所に配置されて、特急「スーパーホワイトロー」およびその直通の快速「エアポート」に限定運用されている。



 これが、そのuシート車の室内
 まぁ、グリーン車並みとまではいかないが、普通の普通車(^^; よりは座席も大振りで前後の間隔も広く、しかも室内灯も落ち着いた電球色なので、指定席料金分の差は充分にあるだろう。
 客室端部には大型荷物置き場もあり 、これは当然ながら空港利用者の利便を図ったものであろう。
 また、出入口付近にロゴが貼られている

 そしてさらに、uシート車は座席にコンセントが設置されている
 はっきりと「パソコン専用」と書いているのが嬉しい(そうか?(^^; )。


 普通の普通車の客室はこんな感じ で、uシート車の方がかなりハイグレードである。



 「スーパーホワイトアロー26号」は始発からほぼ満席の盛況。
 日の暮れかけた石狩平野を130km/hで疾走する。


 もっとも、途中停車駅での乗降はあまり無く、そのほとんど全員が旭川〜札幌間の通し客で、ごく一部に新千歳空港方面まで乗り通す客もいたようだった。





 札幌では、南口ビル内にあるビックカメラで、翌日使用するためのMDディスクなどを購入。

 それから、交差点を挟んで向かいにあるLoftなどを覗いてから、お土産以外の全ての荷物を持って宿泊先のホテルに向かった。
 この日は初めてのホテル泊である(^^;


 札幌駅北口から徒歩5分ほどの所、北海道大学正門前にある札幌東横・インである。
 1泊7千円ほどだが、部屋からはインターネットが繋ぎ放題なのがポイントである。


 壁面に設置されているコネクタと、ブルーベアー内蔵のNICの間を100Base−Tのストレートケーブルを繋ぐと、あっさりインターネットに繋がった(^^;


 ・・・あのぉ〜〜、ネットワークの設定は自宅で使っているときのままで変えてないんだけど(^^;
 えぇんかい、そんなに簡単に繋がって!(^^;




 この次の日は、いよいよ北海道での最終日、今回の旅のハイライトである「トワイライトエクスプレス」に乗る日である。


 この日寝たのは、、、、2時頃だったかな?(^^;



Vol.31へVol.33へ