2001年11月5日更新

MyTravel Vol.22




九州グリーン豪遊券の旅(前章)




 さて、夏の某茄子を使い果たして緊縮財政モードに入っていた私の元へ、大学の同窓会開催のメールが届いたのは8月の半ばであった。
 日時は10月27/28日。場所は九州で、実はまだ九州へ行ったことの無かった私としては、絶対に外せないイベントであった(苦笑)


 せっかく行くのであれば、当然ながらJR九州の路線を乗りまくろうということで、まずは九州内の移動計画を立てた。とりあえず移動日数は2日間として、(土日に開催される)同窓会の前に移動するか、後に移動するかが問題だったが、スカイパーフェクTV!の(週間録画予約の)予約変更作業の簡便さから、後に移動することとした(なんちゅう判断基準じゃ(笑))。

 あとの問題は乗車券類で、当初は周遊きっぷの使用を計画したが、往復のルート選定の融通の無さと割安感の薄さから、他の切符を物色していたところ、「九州グリーン豪遊券」という切符を発見。3日間JR九州内の特急グリーン車が乗り放題で¥20,900というお値打ち切符であった。

 私の場合はとある特殊な割引制度のおかげで、JRの普通運賃(100km以上)と長距離バス運賃が半額になるので、往路は鹿児島までバス、復路は小倉から新幹線利用として計算すると、往復とも新幹線で周遊きっぷを利用する場合に比べて、必要な交通費が6千円程度安く上がることが判明したため、この切符を利用することに決定した。


 ところがこの切符、JR九州内とJR西日本の小倉駅と博多駅、それに何故かJR東海管内でしか発売されておらず、早い話が大阪では入手不可能なのである(^^;
 、、、が、これについては今回の同窓会の幹事である鹿児島在住の友人に代理購入して貰うという手があったので、実はたいした問題ではなかった(^^;


#あとでよく考えたら新大阪駅にあるJR東海のみどりの窓口で買えたのではないかと思ったが、もう今更確認する気は無い(^^;;;


 問題は如何に効率よく多くの列車(もちろん特急グリーン車)に乗るかということで、さらに当然ながら少しでも良い席に座れた方が良いということで、時刻表とにらめっこしながら乗車計画を立て、グリーン車又は座席指定席車に乗車する場合は、第一希望の座席から第三希望の座席までを指定、それをEXCELで表にして鹿児島の友人にメールで送り、現地で購入して貰うことにした。

 乗車計画の立案が遅かったために、乗車の5日前になってようやく切符を買ってきて貰ったが、「指名買い」した座席10件のうちの9件は第一希望の席が取れたのは上出来であった(^^;


 ちなみに、「九州グリーン豪遊券」は10月28日から有効としたため、九州上陸初日の27日は、経費節約のために鹿児島までバスで行くこととし、帰りは少しでも楽な方が良いということで、「ひかりレールスター」のオフィスシート窓側席を指名買いし、これらの切符はいずれもJR大阪駅構内のJTBで購入した。


 なお、文中の列車の編成表は、例によって向かって右側が上り方、左側が下り方で統一してある。
 また、このレポートは鉄道に詳しくない人が読むこともあるため、文中には随時鉄道ネタ関係の解説を記述してあるが、そちらの方面に詳しい人は読み飛ばすか、アラ探しでもして万一間違いがあったら指摘して欲しい(^^;;;


 以上、いつもながら長い前置きである。





2001年10月26日


 17時半の終業と同時に速攻で帰宅し、夕食を食って荷物の最終チェックをして風呂に入って準備を整え、21時に自宅を出発。
 21:14高槻発の新快速に乗車して大阪へ。


 今夜乗車する夜行バスは、阪急梅田22時発の福岡(天神)行「ムーンライト号」



 日本一のバス会社である西鉄(西日本鉄道:本社・福岡)と阪急バスの共同運行で、この日乗車したのは阪急バスの平成10年式(多分(^^; )三菱・エアロクイーン。


 通常のエアロクイーンと顔つきが異なるが、これは高速バス向けの特装車(特注車?)として、西日本車体工業製の車体を架装した車両である。このタイプのエアロクイーンを多く導入しているのは、この阪急バスと西鉄バスで、他の地区ではほとんどお目にかかることが出来ない。


 座席は1号車の10番A席で、最後列の左側席である。

 通常、スーパーハイデッカータイプの高速バスは11列席まであるモノがほとんどだが、阪急バスと西鉄バスについては10列席までの車両がほとんどで、11列席まであるモノに比べて座席の前後間隔が広くなっている。


 特に私の場合はJRバス(11列席車)では寝るときに足が伸ばせなくて、いつも狭い思いをしていたのだが、この車両なら楽ちんである。しかも最後列で左側席と来れば、後席の人に気兼ねせずに思いっきりシートも倒せるというわけである。


 バスは22時に阪急梅田三番街のバスターミナルを発車、途中新大阪に立ち寄って客を拾ってから福岡へ向かった。



2001年10月27日


 サービスエリアでしばし停まっていたようだが、あとは熟睡していて記憶になく(^^;、目が覚めるともう小倉であった。時刻はまだ6時前(定刻の到着は6:15)で、このままでは福岡もかなり早着しそうである。どうも私の経験則では、バスというのは夜行便は早着の傾向が強く、昼行便は延着の傾向が強い。

 結局、JR博多駅北西隣にある博多交通センターの2階には、定刻7:30到着のところ、6:40に着いてしまった。「ムーンライト号」は博多天神行きなので、10数名の客を乗せてバスは天神方面へ発車していった。

 次に乗るバスは、博多交通センター9:40発の鹿児島行きで、これから3時間も何をしろというのだ?(苦笑)



 仕方なく、博多駅西口JR博多駅(西口)の写真撮ってから、同駅構内をうろついてJR九州関連の情報収集をした。


 「2枚きっぷ」「4枚きっぷ」(ポスター(西鹿児島駅で撮影)画像を見る)

 従来の特急回数券に代えてJR九州が今年の10月から売り出した新しい割引切符で、これを使うと博多〜西鹿児島間が特急列車の自由席利用で一人あたり片道4,500円ですむらしい。

 ちなみに普通に乗車券と自由席特急券を買うと、博多〜西鹿児島間は7,770円(運賃5,670円+自由席特急料金2,100円)となる。
 さらにこの後で私が乗車する高速バスが福岡〜鹿児島間片道5,300円だし、その上西鹿児島〜熊本間の「2枚きっぷ」「4枚きっぷ」はこれより1,000円安いだけの3,500円なので、明らかに高速バスを意識したダンピングもどきの超大幅割引切符である。

 実際今回目にしたローカルニュースでも、今までの特急回数券よりも売上が伸びているらしい。


 しかしそれよりも私の目に留まったのは、、、、

 21世紀記念企画「トレインピック21」キャンペーン(ポスター(西鹿児島駅で撮影)画像を見る)

 今年の3月から来年3月までのキャンペーンで、なんでもJR九州内の特急・急行列車あわせて21種類の列車全てに乗車すると、JR九州特製列車ピンバッジが貰え、その上抽選で「九州グリーン豪遊券」やクーポン券が当たるらしい。


 ポスターやチラシには「21種類の列車を乗り尽くして21世の感動を手に入れよう!」とあり、何故21種類乗ったら21世紀の感動が手に入るのかはよくわからんが(^^;、この際そういう細かいことには突っ込まないでおこう(笑)


 対象列車の中には、今回私が乗車予定の列車も10列車含まれており、早い話が今回だけで半分の列車に乗車できるわけである。




 、、、、、こいつぁ、残りの列車も全部乗らなければ真の鉄道ファンとは言えない!(火暴)

 ということで、まずは応募券をみどりの窓口に提出し、キャンペーンについての詳細が記されたパスポートを入手。こいつに自分の顔写真を貼り、対象列車に乗車したら乗車証明のスタンプを押して貰うらしい。


 う〜む、顔写真が要るのか、、、、、



 ということで博多バスセンター内にあったスピード写真で写真を撮影(笑)
 余談だがこの時出てきた写真の裏には「SONY」の文字がプリントされており、どうやらソニー製デジカメを使用した写真機システムのようだ(^^;


 次にコンビニで写真を切り取るためのカッターと、メモ用のボールペン&メモ帳を購入。

 次いで、9時の窓口オープンを待って、博多駅前にあった博多郵便局内で写真を切ってそれをパスポートに糊付け、これで準備はOK。この時点でバスの発車時刻までまだ30分あった。

 いやぁ、9時のバスにしておいて正解だったわ(爆笑)


 ついでと言っては何だが、JR九州の新型特急電車885系のブルネル賞受賞記念オレンジカードと、JRと福岡市営地下鉄の共通カード発売記念カードも買ってしまった。
 いかん、、、みどりの窓口に行くと、つい予定外のモノを買ってしまうなぁ(苦笑)


(注)ブルネル賞

 イギリスの鉄道創業期に、鉄道の発展に大きく貢献した技師I.K.ブルネル(1806〜1859)にちなんで制定された国際的な賞。
 2〜3年ごとに全世界から応募された鉄道作品(新型車両はもちろん、駅舎なども含まれる)から選定され、特にデザインやコンセプト、機能面で優秀と認められたものに授与される賞。

 日本では他に、JR西日本の281系関空特急「はるか」、JR九州の787系特急「つばめ」などが受賞している。



 それはともかく(何が?(^^; )、次に乗車するのは博多交通センター発鹿児島行きの高速バス「桜島号」で、博多交通センター3階から9:40の発車。



 車両は西鉄バスの平成9年式(多分(^^;; )三菱・エアロクイーンで、昨夜大阪から乗った阪急バスと同じ型で、こいつも10列席車だった。

 今回の座席位置は、「1号車1番A席」。つまり、運転席側じゃない方の最前席で、昼行バスでは恐らく一番の特等席(^^;


 博多交通センター出発時点での乗客は10人弱。「2枚切符」「4枚切符」の影響で客が少ないのかと思ったが、次の西鉄天神バスセンターで20人近く乗り込んできて、一気にほぼ満席となった。


 西鉄福岡駅直上に位置する西鉄天神バスセンターは、さほど広いと言えない通路を一般の大型路線バスや高速バスが車体も触れ合わんばかりにひっきりなしに出入りしており、「職人の仕事場」であると感心した(^^;



 さて、「桜島号」は途中久留米ICでさらに客を一人乗せて九州自動車道を南下する。
 久留米ICの次の停車停留所は鹿児島空港南で、私はそこで降りる予定。

 鹿児島空港南停留所は九州自動車道の鹿児島空港ICの近くにあり、そこまで友人K氏に迎えに来て貰うことになっている。


 バスは丁度正午頃に、途中の宮原サービスエリア(八代ICのすぐ北側)で10分間昼食休憩した。上の画像はその時撮影したモノ。

 バスはこの時点で定刻ダイヤより7分遅れで、八代からはえびの高原へ向けての山道となる。えびのICから先は制限80km/h区間だが、バスはコンスタントに100km/h程度で走った、、、、、にもかかわらず、鹿児島空港南停留所には定刻より14分ほど遅れて到着しており、そもそもこのダイヤ設定に無理があるのではないかという気もする(苦笑)

 停留所には友人K氏をはじめとして7人(要は今回の同窓会の参加者だが(^^; )が2台の車で迎えに来てくれており、この後昼食をとってから鹿児島観光へと向かった。

 さて、この時K氏の車は先週洗車したばかりらしいのだが、既に屋根とボンネットは灰色に汚れており、これが例の桜島の火山灰なのだそうだ。

 「をを、これが噂に聞いていた火山灰の汚れかぁ」と感じ入った次第である(^^;;;




 このあとは同窓会のイベントであって、今回のレポートの趣旨から外れるので詳細については割愛させていただく(^^;




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