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JRT四国 ニュースリリース
Vol.64

(2012年6月17日)



<小松・松山バイパス 工事進捗状況(2)>



 2005年度より工事を開始している、予讃線・小松・松山バイパスルート(正式名称:四国高速開発鉄道 三方ヶ森線)の工事進捗状況について、お知らせします。


 この区間最大の工事である三方ヶ森トンネルは、総延長27,321mに達し、完成すれば青函トンネルに次いで国内第2位、山岳トンネルとしては国内最長の長さ(2012年6月現在)となります。
 トンネル区間は、中央構造線の北側をほぼ平行に沿うルートであり、途中に目立った断層は無く、またほぼ全てが地質的に安定した領家花崗岩層であったことから工事は順調に進み、2006年3月より小松側と松山側ならびに中央部の合計4カ所から掘削を進めていましたが、2011年12月に無事に本抗貫通にこぎ着け、既に線路本体部分の工事に取りかかっています。
 なお、掘削による残土の一部は、伊予西条駅〜伊予小松駅間、および伊予小松駅〜丹原駅(仮称)間の盛土として再利用しています。

 現在は、トンネル内装工事ならびに避難用斜坑(4カ所)の整備を進めています。

 伊予西条〜伊予小松間の立体化(高架化または盛り土化)は既にほぼ完成、伊予小松側および松山側の高架橋工事も、基礎構造物がほぼできあがった段階となっています。

 開業時期については、現時点では2015年中を予定していますが、計画が順調なことから、若干の前倒しを検討中です。



 三方ヶ森トンネルは、新幹線を除いたJRT在来線の山岳トンネルとしては、現在最長の北陸トンネル(北陸本線・全長13,870m)の約2倍という前例のない長さとなるため、種々の防災・安全対策を施す計画となっています。

 トンネル途中に、避難設備や消防救護設備と列車抑留設備を備えた石手川信号場(仮称)を、また避難設備と消防救護設備を備える丹原西シェルター(仮称)を設けています。この2カ所に繋がるものを含めて、合わせて4本の避難用斜坑を備え、いずれもその長さを約1km以内に抑えて、迅速な避難が可能なように配慮しています。
 またトンネル内は石手川信号場を頂点とした山型の勾配区間となっており、万が一列車が動力を失った状態で石手川信号場で停車することが出来なかった場合でも、そのまま惰性でトンネルから脱出することが可能なように配慮しています。

 さらにトンネル通過時間が長いため、防災上の観点からディーゼルエンジンなどの内燃機関を搭載した車両は、宇和島方面へ直通する特急「しおかぜ」に新たに投入する予定となっている、当トンネル通過対策を施したハイブリッド気動車以外は原則として通過禁止(通過する場合はエンジン停止)となります。

 このほか、丹原駅(仮称)東方の下り線と東長門駅(仮称)南方の上り線に、赤外線センサーを使用した熱感知器を設置し、万が一列車の一部に火災などによる異常な高熱部位が発見された場合は、丹原駅または東長門駅に当該列車を止めて消火活動等が行えるように配慮しています。



(地図出典:国土地理院・1/25000地形図「松山北部・東三方ヶ森・伊予小松」)


 バイパスルート区間の軌道は、保守性に優れ、従来のスラブ軌道よりも騒音・振動を低減できる、「D型弾性枕木直結軌道」を全面的に採用します。
 途中の丹原・東長戸駅は、新幹線タイプの配線や分岐器を採用し、高速かつ安全に列車が通過できるようになっているほか、万が一の際の列車の抑止を考慮した線形となっています。


 完成後は、特急「しおかぜ」については伊予西条〜松山間で160km/hの営業運転を行い、現在最速でも49分かかっている同区間が最速19分に短縮され、「しおかぜ」〜「のぞみ」乗り継ぎの場合の松山〜新大阪間の所要時間が、全ての接続パターンで3時間未満に、最速では2時間20分台の到達となります。




〜本工事関連のニュースリリース(随時追記)〜

 Vol.18「予讃線 小松〜松山ルート、「スーパー特急」方式で着工へ!」(2005年7月18日)
 Vol.45「小松松山バイパス工事進捗状況」(2008年11月3日)







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