2004年10月16〜17日

遥かなる(?)黒森峠


 愛媛県に「黒森峠」という名の峠がある。
 結構有名なところなので、やふ〜とかぐ〜とかで検索をかけたら、いやというほど大量にヒットするはず。


 なので、今更私ごときが走行記を書くまでもないのであるが、せっかく行ってきたし、写真も沢山撮ってきたので、ちょっとその時の様子を紹介することにしました。

 まずは簡単にルートを、、、、

 黒森峠は国道494号線にある峠の一つ。
 その国道494号線は、松山市を起点とするが、この手の3桁国道によくあるパターンで起点からいきなり国道11号との重用区間となっている。東温市内で国道11号から分岐して単独区間となって南下し、黒森峠を越える。
 面河ダムの北端をかすめて石鎚山スカイラインを分岐し、久万町に入ったところで東に向きを変え、境野峠を越えて高知県に入り、仁淀川町(旧池川町)で国道439号と合流して南下し、仁淀川町役場(旧吾川町役場)付近で国道439号と別れ、今度は国道33号と合流してさらに佐川へ向けて南下する。
 佐川から再び単独区間となり、須崎市に入ったところで今度は国道56号と合流して、終点となる。総延長は約120km(重用区間を含む)。

 国道番号からも推察されるとおり、山奥を通る少々頼りない区間を含み、いわゆる「酷道」と評される道の一つである。



↑マップは別ウィンドウで開いた方が見易いと思うので、、、
別ウィンドウで開いておく


 今回掲載する区間は、東温市のR11から分岐してR439と合流するまでの単独区間であるが、少々訳ありで都合3回に分けてやっとの事で通行できたうちの、第1回目と第2回目である(^^;


 2004年9月に四国地方を横断した台風16号は、各地に甚大な被害を出したのは記憶に新しいところであるが、国土交通省 四国地方整備局のサイトにある道路情報システム(←新規ウィンドウで開きます)を、「う〜む、あちこちで結構通行規制してるなぁ〜」と思いつつなんとなく眺めていたら、以前から一度通ってみたいと思っていた黒森峠には通行規制のマークが無いのに気付いた。

 「おやぁ〜? 通れるのか? まさかぁ〜(^^; でももし通れるなら行ってみようかな」と思って、行ってみたわけである。
 とりあえず、南側の区間が長いので、南からアプローチすることにした。



10月16日(土)

 ということで、まずはR33を高知方面に向かい、三坂峠を越えて久万町を抜けて高知県に入り、吾川町(現仁淀川町)へ向かった。
 R33からR439が分岐する標識が出ているので、、、ここを左折。
 余談だが、このR439も通称「与作酷道」と呼ばれ、かなり有名な道である。

 4キロほど進んだところにある、池川大橋の袂でR494が分岐(地図@地点)。
 そこを曲がって100mぐらいで右折。直進の町道は2車線だが、R494は2車線弱の幅があるとはいえ、センターラインが消えてしまう、、、、う〜む、単独区間になっていきなりそういう扱いをするのか(^^;

 集落の中を進むとAコープがあったので、ここで食料調達。その先はさらに道は細くなる
 集落の中を抜けると三叉路が有る(地図A地点)。実はさっきの@地点からここまで、1キロも進んでいない。
 R494はどっちなのかというと、、、、

 こっちらしい(^^;
 近づいてよく見なきゃ判らんがね

 で、その曲がった先はというと、、、、




 妖しさ満点(笑)
 昼間なのにこの薄暗さだよ、、、、なんだかわくわくどきどきしてきた(^^;
 しかも、この地点で制限速度30km/h区間が終わる旨の標識が、、、、一体何キロ出せと?(^^;


 その先は基本的に1車線で、ごく希に1.5車線ぐらいの道。
 A地点から5〜6キロぐらいのところで、「異常気象時通行規制区間始点」の標識があった。
 まぁ、こんな道だから、それも当然だろう(^^;

 それから2キロ少々、用居郵便局の先のT字路を右折


 さらに進むこと約5キロ、、、、、、なんか工事やっとります・・・・・え? 時限通行止め? 聞いてないぞそんな情報(^^;

 災害復旧&護岸工事のため、日時を指定して時限通行止めにしているらしい、、、、この日の次の開通時刻は、、、、4時間後(火暴)



 え〜っと、この日昼前に松山を出て、ここに来るまでたっぷり3時間かかったんですけど(^^;
 開通を待っていたら夜になっちまう・・・



 仕方がないので、この日はここで引き返した(泣) →(地図D地点)



10月17日(日)

 気を取り直して(^^;、前日の通行止め区間の西側から黒森峠へアタック!

 前日同様にR33で三坂峠を越え、今度は旧美川町役場(現久万高原町美川支所)のあたりにある、美川大橋の袂のT字路を左折し、県道212号に入る。(地図E地点)

 しばらく走っていると、電光掲示板に「黒森峠全面通行止め」の文字が・・・・


 マジっすか? そうですか、マジっすか(T_T)

 ちゃんと情報載せといてくれや〜!>国交省

 まぁ、3桁国道は都道府県所管なので、国交省の管理外だと言われればそれまでなのだが、、、、う〜むぅ〜


※後で調べたら、国交省の道路情報サイトに掲載されている愛媛県の道路情報は、主要な2桁国道と、R192/R196だけだということが判明 orz..
 → http://www.skr.mlit.go.jp/info/regulate/kyk/its/pop/caution_road.html
※香川と高知は県道もほぼ網羅しているのに、、、、この差は一体何?(^^;



 とりあえず、行けるところまで行こう(^^;
 で、時間が余ったら前日通れなかった区間の反対側も走ってみよう。

 と、思い直してアタック続行。

 県道を入って4キロぐらいで、R494と再会
  ← この先のY字路の両方ともR494だが、左が黒森峠方面、右が前日通行止めだった境野トンネル方面。(地図F地点)

 その先も対面2車線の快走路で、F地点から7キロほどで、右へ石鎚スカイライン(県道12号)が分岐する。(地図G地点)
 ・・・・のだが、実際の道路を見ても標識を見ても、R494の方が分岐しているように見える(苦笑)

 しばらく行くと、通行制限予告の標識が、、、、地名と距離から判断して通行止め区間とは別の通行制限のようだ。

 地図H地点のあたりから、道幅が狭くなり、完全1車線となる
 その後もたまに広い区間はあるが長くはなく、通行止め予告の標識が何度も現れる
 面河ダムの手前あたりで、通行制限があった。(地図I地点)
 そこからしばらく走ると、ほどなく面河ダムに出た。
 駐車場などが整備されていたので、ダム湖をバックに1枚撮影し、しばし休憩。(地図J地点)


 さらに北上を続け、ダム湖の北端をかすめるあたりにあるT字路を右折
 そのすぐ先にあった廃バスと通行止め予告標識。ちなみに廃バスは日産・シビリアン。(いずれも地図K地点)

 通行止め予告がしつこいぐらい出てくる
 この電光掲示板のすぐ先で、バリケードと看板があった
 看板の拡大 →


 Navin’Youのマップを見ると、バリケード地点から黒森峠まではさほど距離が無さそうだったので、車を置いて徒歩で行ってみることにした。
 本来なら自転車で行きたいところだが、この日はあいにく自転車を積んでいなかったので断念。


 通行止めになってから車両の通行がない(と思われる)ので、路面には落ち葉などが溜まっていた
 途中で見つけた樹木、、、、今にも倒れそうでコワイ(^^;

 バリケード地点から1km弱ぐらいのところで見つけた、小崩落現場
 ポールも落ちてます


 そこからさらに2〜300m行ったところで、、、、

 派手に墜ちていた

 完全に崩落している
 ガードレールもぐにゃぐにゃ


※なんかピンボケばっかりで申し訳ない(^_^;


 崩落現場から峠まではほんの数百m程度かと思われたが、向こう側に工事作業用とおぼしき車が数台いたし、それ以前に向こう側に渡るだけでも相当難儀しそうだったので、この日はここで引き返して、境野トンネルへ向かうことにした。




 地図Fの地点まで引き返し、そこを左折
 曲がってすぐに今度はT字路。ここを左折。
 その袂に、時限通行止め(通行制限)の案内板が立っていた
 ただし、この日は日曜日ということで工事は休みだったので、通行制限は無かった。

 それとは別件で、防災工事もやっているようだ
 良く案内板を見ると、工事名称や工事期間が違うので、別工事だと判別できる、、、、が、施工業者は同じみたいだ。

 なるほど、確かに綺麗な擁壁ができている

 でも、防護壁も良いけど道幅自体を広げなきゃいかんのとちゃうの?
 ・・・と思っていたら、、、



 多少はやる気があるらしい(笑)
 (地図N地点)


 その後も数kmに渡って、狭い直角カーブやヘアピンを通りながら、ようやくたどり着いた、境野トンネル
 トンネル内はセンターライン無し
 出たところ
 プレートには「境野隧道」と書かれている。昭和39年竣工らしい。

 出口側は高知県になる
 画像では「池川町」になっているが、現在は合併で「仁淀川町」になっている。


 このトンネルの愛媛県側から、前日の通行止め区間(地図D地点)までが、災害復旧工事のための時限通行制限区間となっている。

 なるほど、崩れている、、、、
 物々しい工事用の防護壁、、、道も思いっきり狭いし(^^;

 ここが、今回の最区間。多分2mちょい。
 狭いけど、間違いなくR494

 防護ネットが張ってあるが、岩が頭上から覆い被さるように、、、、

 そしてここが今回の区間(w
 いや、マジでちょっとびびった(^^;

 それにほら、下はこんな断崖絶壁だし(をを!


 雨が降っていたら、絶対通りたくないところだ(^^;


 岩が頭上から覆い被さっているところとか、断崖絶壁とかは他にもあるのだけど、その両方組み合わせで、しかもそれが走ってくる方向からもろに見える(これからそこを走るというのが判ってしまう)というのが、恐怖感をさらに増幅させている(^^;


 前日に目視確認した工事現場
 向こうに見えるヘアピンを曲がったところが、前日来た地図D地点。


 ということで、R494の真ん中区間を2日かけてようやく走破。

 南側の佐川〜須崎間は過去に何度も通ったことのある区間なので、あとは北側のR11から黒森峠までを区間を征服するのみである。
 この北側の区間は、2005年8月27日に踏破完了した。

 → 8月27日の記事を読む


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