2008年9月4日更新

MyTravel Vol.41




夏の終わりに九州一周(1)


1日目が終わったあとの企画切符


 夏のある日、何気にネットサーフィンをしていると、私を陥れるためにJR九州が張っていた罠(チガウッテ(^^; )に堕ちてしまった(w

 8月最後の土日の2日間、JR九州全線の特急自由席に乗り放題で、なんと破格の¥10,000+その他特典多数という企画切符を発見

 過去2度の九州乗り鉄&1度の九州撮り鉄で、少々やり残したこともあったので、「これは行かねばなるまい!(^^;」ということで8月末に旅立つことを決定。
 今回の旅の目的は・・・・

 1.来春廃止される予定の「富士」「はやぶさ」を撮る!
 2.まだ乗ったことがない九州新幹線「つばめ」に乗る!
 3.7年前の2度の乗り鉄で、九州本土7県庁所在地駅のうち、唯一撮り漏らした佐賀駅を撮ってくる!(w

 ・・・ということで、8月早々に四国から小倉までの往復の足を確保し、鹿児島の宿も押さえた。
 件の企画切符は、当日現地(小倉駅)で購入し、今回は基本的に自由席で行くことにした。


 以下文中の編成表などはいつものように、向かって右が上り方、左が下り方となる。

 これまたいつものように、結構長いっす(^^;





2008年8月30日(土)


 朝5時40分に起床(^^;
 6時過ぎに自宅を発って、坂出から快速「マリンライナー」に乗車。


3108M 快速「マリンライナー8号」


坂出( 6:59 )→ 岡山( 7:46)

 1号車の指定席に乗車。

 この列車は、「マリンライナー」の中で2本だけ存在する、9両編成となるラッシュ輸送列車。それにしては岡山到着が早すぎるように思うのだが・・・
 この1本あとの「10号」が岡山8:16着で、そっちを9両にすればいいのにと思う、、、が、10号はホーム長が6両分しかない備前西市に停車する関係で、6両で運転せざるを得ないという事情がある。
 それなら、備前西市のホームを延長すれば済むことじゃないかと思うのだが、そのあたりはやはりJR西日本(意味深)。

 岡山方先頭はP4編成だったが、その他は確認するの忘れた(w


 定刻に岡山駅8番ホームに到着。
 ここから新幹線に乗り換え。


57A 「のぞみ 57号」


小倉( 9:23 )← 岡山( 7:57)


 岡山からは、名古屋発博多行きの「のぞみ57号」に乗り換えて小倉へ向かう。

 車両はN700系で、JR西日本所属のN2編成。
 ちなみにJR東海所属車は、編成番号が「Z」ではじまる。


 余談だが、私は岡山駅から(orまで)新幹線「のぞみ」を利用するときは、よほどでない限りは7号車を指名買いする。7号車が取れなかった場合は11号車にする。
 その理由は、以下の2点。

 ・岡山駅で在来線乗り換え口への階段が近い。
 ・隣の車両がグリーン車なので、他の普通車より多少落ち着きがある。

 岡山駅の場合、ちょうど8号車と10号車(いずれもグリーン車)の位置に階段が位置するように停車するので、普通車利用の場合は7号車と11号車が一番階段に近い。
 また、隣の車両がグリーン車であることから、室内を通り抜ける客が他の普通車よりも少ないので、多少落ち着きがある。
 なお、7号車も11号車も車両の東京寄りの方にトイレと洗面所、それにダストボックスがあることから、どちらかというと11号車の方がより落ち着きがある、、、ように、私は思う(^^;


 ということで(?)今回も当然のように7号車に乗車。


 ・・・マテ、N700系になると7号車東京寄りには喫煙コーナーもあるんだった、、、う〜む、次回からは11号車指名買いにしよう(^^;


 N700系は、700系などと比べて性能や快適性が向上したのはもちろんだが、デッキへの防犯カメラの設置やドアコックの施錠など、防犯面も強化されている。

 防犯カメラの設置は、当初マスコミを中心に少々物議を醸したほか、プライバシーの侵害云々を言う輩も現れたが、私としてはJRが自社車両・自社施設内の治安維持のために防犯カメラなどを設置するのは至極当然であると思う。列車内は一応「公共の場」ではあるが、同時に鉄道会社が所有する「私物」のエリア内でもある。
 鉄道会社から見れば、見ず知らずの不特定多数の他人が自分の敷地内に入り込んでいるわけで、治安確保の為に必要な施策を採るのは当然の権利で、その意味ではコンビニなどのお店やエレベーターなどに防犯カメラがあるのと同じことだと思う。個人的には、全車両の車内に防犯カメラを設置しても、別に構わないと考えている。もちろん、さすがに個室内はダメだと思うが。
 プライバシーの侵害云々についてはあちこちでよく耳にする話だが、そもそも不特定多数の人が集まる公共の場において、プライバシー云々を語る方がナンセンスであると思う。そんなに嫌なら死ぬまでずっと自分の家にこもっていればいい。

 ドアコックの施錠については、走行中にコックを操作してドアを開けて飛び降りる事故などが相次いだためであるが、これなど私に言わせると、200km/h以上で走っているのにコックを操作しただけで簡単にドアを開けられるなんてのは、構造欠陥以外のなんでもないと思う。そんなスピードで走っているときにドアを開けて飛び降りろと言うのか? と言いたい。そりゃ死ねと言っているのと同義では?
 なので私的には、ドアコックの蓋の施錠などではなく、コックを操作しても一定速度以下に落ちないと、ドアが開かないようにするのが正当ではないかと思う。


 閑話休題。


 この日乗車した「のぞみ」は福山に停車するタイプ。
 また広島以西でN700系に乗車したのも今回が初めてであったのだが、徳山を通過するあたりから寝入ってしまい、目が覚めると新関門トンネルを抜けようとするところであった、、、もう降りる準備をしないと・・・


◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆



 改札を出て小倉駅南口を撮影
 モノレールがそのまま駅舎内に乗り入れる、変わった構造となっている。


 今回はここ小倉から、時計回りにぐるっと一周する。それプラス、鳥栖から佐賀までちょび髭のようにはみ出し往復する行程。
 途中、大分、宮崎、鹿児島(泊)、熊本、博多で、1〜2時間ほど撮影タイムを確保。



 ということで、まずはJR九州のみどりの窓口で「夏の思い出切符」を購入。

 それからキヨスクで九州内の時刻表を購入。
 基本的に九州内の時刻のみが掲載されており、こういった地域限定の時刻表は普通の本屋に置いてないだけで大抵の地域では売られているので、最新の情報を得るという意味でも、私の場合は旅行で現地入りしたら、比較的大きめの駅や書店で必ず探すことにしている。
 これまでの経験でも、北海道版はもちろん、名古屋地区限定や中国地方限定、中部地区版、京都・滋賀地区限定などを買ったことがある。

 ちなみに見つからなかった場合は、とりあえず、全国版のコンパクト時刻表を買うことにしている。


 今回はここ小倉駅のほか、この翌日に新八代駅でも別の物を購入している。
 
 左が、交通新聞社発行の物、右が九州旅行案内社が発行しているもの。
 価格はいずれも500円。

 左の交通新聞社発行の物は、ページ割りやインデックス、巻頭の路線図などがJTBの時刻表に準じた仕様になっており、そちらに慣れている人には判りやすかろう。
 ただJR以外の会社線は、高速バス以外は地方私鉄と主な航路ぐらいしか記載が無く、代わりにJRは九州以外の中国地方の路線まで載っている。

 右の交通旅行案内社発行の物は、ページ割りや時刻表記などが独自の物で、慣れないとやや判り難い。小口のインデックスも判りにくく、とっさに目的のページを開くのが難しい。
 ただし、「旅行案内社」らしく路線バスや観光バスなどの会社線と、ホテル・旅館情報はこちらの方がはるかに充実しており、有料道路の料金表まで載っている。

 JRの営業案内については、前者は普通に載っている(細かいところまでは書いていない)のに対し、後者は基本的な運賃・料金情報以外はほとんど載っていない。
 また駅構内図は、前者は今回購入した9月号には、博多、鹿児島中央、小倉、新八代駅が載っていたが、後者は掲載無し。


 私的には、交通新聞社発行の物の方が使いやすいと感じた。

 まぁ実際には、少し大きめの地元の本屋なら両方置いてあると思われるので、JR利用がメインなら前者、会社線や路線バスも利用するなら後者という感じで、目的に合わせて買えばいいだろう。


◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆



 さて改札を入ってから、885系の白いソニックや、停車中の811系と813系の室内とかを撮って時間つぶし。


 811系は、1989年の登場。1993年までに4両編成28本(112両)が登場して、北九州地区で活躍している。但し、このうちの4両は事故廃車になったので、現存するのは108両。
 813系は、811系の改良増備形として、1994年に登場。811系との併結運転も可能。こちらは様々なタイプが存在するが、現在は編成は全て3両に統一され、73編成219両が全て北九州地区に集中配置され、811系とともに同地区の顔として活躍中。

 両車とも快適な転換クロスシートを装備し、乗り心地も良好。ただ、座席ピッチと窓割が合っていないのが難点。
 最高速度はどちらも120km/h。



3009M 特急「ソニック9号」


大分(11:06)← 小倉( 9:48)

1号車2号車3号車4号車5号車6号車7号車
クロハ882

サハ883
206
モハ883
206
モハ883
1001
サハ883
1001
サハ883

クモハ883




 さてソニック(^^;


 ここからは、大分行きの特急「ソニック9号」に乗車。車両は振子式の883系。
 4号車の自由席に乗車することにし、待っていたら、、、、をほ♪ 883系1000番台車じゃ♪

 やった〜、久々の九州で、しょっぱなからバリバリの新車に乗れるとは、ラッキー(^^;



 883系は1994年に日豊本線に投入された、JR九州初の振子式車両。
 高速道路に対抗するため、博多〜大分間を2時間で結ぶことを目標として製作された。
 営業運転上の最高速度は130km/hだが、もちろん車両性能としてはそれ以上。

 現在8編成56両あり、AO−1〜5と、AO−16〜18という編成番号が振られている。

 AO−1〜5は、1994〜96年にかけて登場し、登場当初から7両編成だったもの。
 一方AO−16〜18は1997年に登場し、当初は5両編成でAO−6〜8編成を名乗っていたが、今年2008年に、新たに製作した中間車を2両増結して7両編成に増強されて、併せて編成番号も変更となった編成。

 この日の883系はAO−16編成で、増結されていた1000番台車はトップナンバーであった。
 とりあえず、4号車の12番A席に着席。

 増結用として今年増備された1000番台車は、名前は883系だが、車体の形状や客室設備は885系と同じになっている。
 そのためAO−16〜18編成では、編成中の4号車と5号車だけが車体形状が異なり、一目で増結された編成だと判別できる。

 この日乗車した編成の、2/3号車(在来型)と、4/5号車(1000番台車)の外観を見てみると・・・・

 2号車
 3号車
 4号車
 5号車

 ・・・こんな感じ。
 ちなみに、在来型はステンレス車体だが、1000番台車はアルミ車体となっている。

 1000番台車は、室内も885系と同じだが、シートのモケットは異なっている(シートの形状自体は同じ、、、に見える(^^; )

 とりあえず、名前と性能以外は全然別の車両と思っても良いかも?



 小倉から大分までは1時間18分。
 距離は132.9kmあるので、表定速度は100km/hを超えている。

 線路は一部を除いてほとんど複線で、最高速度は130km/h。

 走りっぷりそのものは非常に素晴らしく、停車駅が少ない(途中停車駅:3駅)こともあってすこぶる快適。四国の特急もこれぐらい停車駅減らせばいいのに・・・・
 以前、同区間を在来の883系に乗車したときよりも、若干乗り心地が良いように思ったが、気のせいかな?


 小倉発車時点では、自由席の乗車率はざっと8〜9割といったところで、かなり乗っている印象。以前の5両編成だと立ち客がいたかもしれない。
 途中の杵築で、このあと撮影する予定の、大分行き寝台特急「富士」を追い越した。

 別府ではかなりの下車客があり、自由席車の乗車率は一気に3割程度に・・・・

 最後の区間は12キロ走るのに10分かかるスローペースぶりで、定刻に大分駅1番ホームに到着。


◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆



 大分ではすぐに改札を出ずに、さっき杵築で追い越した「富士」を待ち受ける。


 待っている間に、485系国鉄色の「にちりん6号」が現れ、885系「白いソニック24号」と並んだので、これを撮る。

 「白ソニック」は、「かもめ」編成を使用していた。
 885系も、以前は「かもめ」編成が6両、「ソニック」編成が5両と差があったが、現在は全て6両で統一されたため、「かもめ」編成が「ソニック」で使われたり、またその逆もあったりと、共通で運用されている。当然、その場合は車体のロゴと列車名が違ってくるわけだが、、、、


 さて、待っている間に「富士」が到着したので撮影。

 
 これで、この日一番の目的は達成。

 ・・・・しかし、ヘッドマークがボロボロ、、、、
 まぁ、確かに来春までだし、せっかく新調してもどこかのバカな鉄ヲタが盗る可能性もあるからなぁ・・・

 そのうえ、8号車の側面方向幕が「はやぶさ 東京行」のまま(苦笑)
 多分、前日東京に着いてからそのままなんだろうな・・・・ちなみに、これ以外の車両の方向幕は、既に「回送」表示になっていた。

 あと、やはり車体外板がかなり痛んだままの車両があった。これは12号車のスハネフ14形。
 もう来年春までだから、このまま放置するのかも?


◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆



 これでやっと改札を出て、駅舎を撮影
 なんだか以前来たときと違うか? と思ったが、あとで以前撮ったのと見比べて変わってないと確認。あれ?大分駅ビルってもっと大きくなかったっけ?(^^;<単なる記憶違いだ(w


 ところで大分駅は現在、高架化工事の真っ最中

 その様子を確認するために改札を入った、、、、が、その前に到着した「九州横断特急3号」を撮る
 四国から売却されたキハ185系による運転で、通常は2両編成だが、この日は先頭に特急「ゆふ」用の車両を増結した3両編成。

 そのため先頭車の正面には「YUFU」のロゴが見えるが、JR九州は、主に運用する列車名のロゴを車体に描いてしまう癖(?)があるので、そんな細かいことをいちいち気にしていてはダメなのである(w

 キハ185系気動車は、国鉄分割民営化を控えた1986年に、四国への「手切れ金」的に投入された新車だが、四国ではその後は高速化のために振子式の車両を投入してこれに置き換えたため、余剰となった20両が九州へ売却されて活躍を続けている。


 さて高架化の様子であるが、実はもう既に豊肥本線と久大本線は高架ホームに切り替わっており、改札前から地下道を通ると、その先に案内看板が出ている
 ここを上がって旧地平ホームに出ると、さらに高架ホーム下への通路が現れる
 案内看板では片方が高架ホームへ、片方が南出口へ出るように書かれているが、実際はこの先で合流しているので、どっちへ行っても同じである(w

 南出口の前を通って右折すると、さらに長い通路が(苦笑)
 この突き当たりが、ホームへ抜ける階段&エレベーターホールになっている。

 高架ホームは、現在は2面3線で、このホームからはもっぱら赤い気動車が発着する
 また、南国らしく空調付きの待合室があるのもGood。四国もこれぐらいやろうよ。

 現在はまだ日豊本線の方が開通していないためか、あるいは久大本線と豊肥本線専用のホームになるためか、駅名標には久大・豊肥本線の駅しか書かれていない

 あと本当は、このときホームに停まっていたキハ220形の最新バージョンも、室内とか運転室とか色々撮ったのだが、割愛(^^;

 最後に高架ホームから地平ホームを見下ろしてから、高架ホームをあとにする。



3030M 特急「ソニック30号」


↓「かもめ」の「ソニック」(^^;

大分(12:41)→ 別府(12:49)

1号車2号車3号車4号車5号車6号車
クロハ884

モハ885
103
サハ885
103
サハ885
403
モハ885
403
クモハ885
403



 さて、次の特急「にちりん13号」に始発から乗りたかったので、「白いソニック30号」で一旦別府まで引き返す。
 平日は883系だが、この日は土曜日だったので885系で運転。これまた「かもめ」編成。

 入線する列車をアテンダントが出迎え。
 今ではJR各社で見られる光景だが、なぜか四国だけはいまだに皆無。こういうソフト・サービス面の「華」が全く無いことが、四国の魅力を大きく損ねているように思うのだが・・・


 まぁ、それはそれとして(^^;、4号車2番D席に乗車。
 大分発車時点での4号車の乗客は、わずか8人。



 885系は2000年の登場。

 日豊本線の「ソニック」に投入された883系をベースに、長崎本線の特急「かもめ」用として登場した、振子式車両。車体デザインの他、インテリアなども全面的に新しいものとなった。
 営業上の最高速度は883系と同じ130km/hだが、使用条件を勘案して883系よりも特に高速域の性能向上が図られており、JR在来線車両の中でも屈指の高性能車両となっている。もちろん、その気になれば(条件さえ整えば)160km/hでの営業運転など余裕である(はずだ(^^; )。

 2000年に「かもめ」用として6両編成7本・42両が登場。
 翌2001年に「ソニック」用5両編成が4編成登場し、外観やインテリアデザインが若干変わった。「ソニック編成」は2003年に中間車を増結して、全編成が6両編成に統一されている。
 現在総勢11編成66両。

 台湾では、この885系をベースにした振子式特急電車が走っており、外観デザインも似ている。
 また蛇足だが、オーストラリアにはJR四国の8000系をベースにした振子式特急電車があり、これもデザインが似ている。



 あっ、そういえばこれって、「SM3編成」やな、、、、

 この編成、2003年7月に特急「かもめ」として長崎本線を走行中に、落石に衝突して脱線転覆する事故を起こしている(奇跡的に死者はいなかった)。
 このときに4〜6号車の3両が廃車となってしまったため、翌2004年に代替車3両を新たに製造している。このとき製造された車両は400番台で区分されているが、末尾の数字を揃えて付番されたため、401号車と402号車は欠番となっており、403号車のみが存在する。

 400番台は基本的には従来車と同じだが、座席の背もたれに付いている取っ手の形状が異なるなど、微妙な差異がある。



5013M 特急「にちりん13号」



宮崎(16:20)← 別府(13:02)

1号車2号車3号車4号車5号車
クロハ782

モハ783
15
サハ783

モハ783
111
クモハ783
11



 別府からは、宮崎空港行きの特急「にちりん13号」に乗車。
 4号車4番D席に陣取る。


 車両は「ハイパーサルーン」の愛称を持つ783系。

 1988年に新生JRグループで初めての新型車両として登場し、1991年までに合わせて90両が製作された。
 1994〜96年にかけて、リニューアル改造が施されている。車体の中央に出入口があるのが大きな特徴。
 名目上はJR在来線車両で初の130km/h対応を謳っていたが、実際の130km/h運転は1990年3月のダイヤ改正からとなっている。

 現在は、日豊本線の「にちりん」「ひゅうが」用5両編成が4本、長崎本線の「かもめ」用5両編成が5本、佐世保線の「みどり」用4両編成と「ハウステンボス」用4両編成が各5本、予備の4両編成が1本、そして予備車1両という陣容。
 定期列車としては、7県庁所在地駅のうち、熊本と鹿児島中央以外の全ての駅で見ることが出来る系列で、JR九州の特急電車の中ではもっとも運用範囲が広い。
 また、「かもめ」「みどり」「ハウステンボス」の3列車併結運用も存在し、併結状態では九州内在来線最長の13両編成となる。



 「ソニック17号」からの乗り換え客を受けて、定刻に別府を発車。
 別府発車時点で、自由席はざっと見て2割少々の乗車率。
 次の大分で多少の乗車があったが、それでも3割程度の客を乗せて、列車は南へ向かう。

 大分から先は、鹿児島までずっと線路は単線となる。
 また、佐伯までは最高速度も110km/hになる。


 最初の停車駅、鶴崎の一つ先の大在で、南延岡発大牟田行きの貨物列車(4875列車)と離合。
 向こうは2両の黄色いタンク車を、ED76形の1010号機が牽引していた。

 そこから4つ目の下ノ江に運転停車(1340着/41発)して、赤い485系(RED EXPRESS)5両編成の「にちりん12号」と交換。


 ここらで昼飯を食う。
 別府駅で買ってあった弁当「三色の折 寿」を食す
 その名の通り三食のご飯が入っていて、どこかにお呼ばれに行ったときに出てくる弁当に入っていそうなおかずが入っている
 もちろん、完食(´ω`)


 佐伯を発車すると山越え区間となり、最高速度は85km/hに抑えられる。

 佐伯から4つ目、海抜219.41mの重岡で運転停車し、「にちりん6号」と交換
 あちらはカラフルな485系3両編成。
 車体には「KIRISHIMA&HYUGA」と描かれているが、そんなこと気にしては・・・(ww

 佐伯から延岡までは約58km。途中に「宗太郎越え」と呼ばれる峠越えがあり、列車の表定速度は60km/hを切る。

 カーブを曲がるたびに車輪とレールの軋む音が聞こえ、草木が車体に擦れるほどのところまで伸びている。
 もちろん、、駅を通過するときはポイントで速度制限があり、大きく減速する。

 この区間、昼間は基本的に特急列車しか走っていないため、元々の線路条件が厳しいこともあって、採算性などの面から高速化が立ち後れているものと思われる。


 延岡では5分間停車。
 かつては高千穂鉄道(旧国鉄・高千穂線)が分岐していたが、2005年9月に台風14号による(大)被害を受け、その後大部分の区間は路線廃止、終端の高千穂側の一部区間を、路線休止の扱いのまま現在に至っているが、運行再開の予定については、今のところ不明である。

 その延岡駅の旧高千穂線ホームに、高千穂鉄道のTR100形気動車が留置されていたので撮影

 延岡では「にちりん18号」と交換。
 485系(KIRISHIMA EXPRESS)だったのだが、大分方先頭車のヘッドマークが中途半端な状態のままで走っていた

 延岡からは再び、最高速度110km/hになる。

 次の南延岡で結構乗車があり、乗車率はざっと4割程度に。


 次の停車駅、日向市は高架駅となっていた。
 調べたところ2006年に高架化、2007年に旧駅舎の撤去完了とある。高架ホームは島式の1本のみとなっており、地元産の杉を使用した木造風の駅舎となっているようだ。ホームを覆う屋根にも木材が使われているあたりなどは、高知駅と少し似ていると思った。
 今回はここでは降りなかったので、残念だが写真は無し(^_^;


 美々津から都農までは、元のリニアモーターカーの宮崎実験線と併走。
 延々と雨ざらしの立派な高架橋が続いており、何かに活用できないのかと思案してしまった。


 高鍋の一つ手前、川南で運転停車。
 ハイパーサルーン5両編成の「にちりん20号」を通す。


 16:20定刻に宮崎に到着。ここで下車。
 列車はこの先さらに、宮崎空港まで乗り入れる。


◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆



 ここで次の列車まで約1時間のインターバル。
 しばしホームで列車を撮ることにする。


 しばらくすると、さっき大分で見かけた485系国鉄色の折り返しのさらに折り返しの「にちりん22号」が到着

 2001年に福岡地区と長崎・佐世保地区で運用を開始した、817系近郊方電車であるが、2003年に鹿児島への配置が始まったらしく、現在は鹿児島総合車両所に26両の配置があるらしい
 前回宮崎へ来たのは2001年なので、宮崎でこの車両を見たのは今回がお初。

 客室デザインが非常に特徴的で、、、、あぁしまった、今回は写真撮ってねーや(^_^;
 しゃーないので、7年前に長崎本線で撮った奴で勘弁して(苦笑)
 多分変わってない、、、と思う(^^;

 正面の行先表示などがLEDになっているが、LEDは概ね1/200秒より遅い速度で撮影しないと表示がちゃんと見えないため、走行中の列車のLEDがちゃんと表示された状態で撮影するのはほぼ不可能で、近年の列車撮影時の「困り者」のひとつ。
 ちなみにこの場合は左側が「普通」、中央が「西都城」表示となっていた。


 延岡行きの普通列車が713系でやってきた
 国鉄時代の電車だが、今はもうここ宮崎地区でしか見ることが出来ない希少車。


 改札を出て、駅舎を撮影。
 立ち並ぶ椰子の木と併せ、南国らしい雰囲気に溢れている。

 東口  
 西口 


 駅の改札口も変わっている。

 2本の島式ホームへ上がる階段の袂に、それぞれ別々にオープンな改札口がある
 要は1/2番ホームと3/4番ホームそれぞれに独立した改札があるわけで、JRの駅では他に北海道の帯広駅で見られる程度の採用例しかない。
 また、この日は8月だったので、職員がアロハシャツを着用して改札に立っていた。おかげで、どれが客でどれが職員か一瞬判らなかった(火暴)

 だがその代わり、九州の7県庁所在地駅の中で、自動改札が導入されていないのは宮崎駅だけとなっている。
 現在、自動改札のある駅が一つも無いのは、全国でも宮崎と徳島など、7県のみとなっている。



6013M 特急「きりしま13号」



鹿児島中央(19:36)← 宮崎(17:32)

1号車2号車3号車
クハ481
256
モハ484
206
クモハ485




 この日のラストランナーは、宮崎発鹿児島中央行き特急「きりしま13号」。
 列車が入線してきたのは発車5分前。特急列車なんだから、もう少し余裕を持って入線して欲しいのだけど・・・

 485系の3両編成で、「KIRISHIMA EXPRESS」のロゴがあるこの車両は、「にちりん」「ひゅうが」に使われることもある。



 485系は、国鉄を代表する特急形電車の一つ。

 1964年に、直流1500Vと九州・北陸の交流2万V/60Hzに対応した交直両用の特急形電車として481系が登場。翌1965年に東日本の交流50Hz対応の483系が登場。さらに1968年に50/60Hz両方に対応した、三電源方式の485系が登場した。
 このほかにバリエーションとして、碓氷峠通過に対応した489系がある。

 (特に485系は)基本的に電化区間であればどこでも走れるため、四国を除いた全国各地で活躍し、ほぼ全国の電化区間に足跡を残した。
 定期列車としては運転の無かった四国にも、リバイバル臨時列車として乗り入れた実績があり、国鉄形電車の中で唯一(というより、国内の全ての電車の中で唯一)、国内の全島にその足跡を記している。



 さて「きりしま13号」は夕方ということもあってか、始発の宮崎発車時点でざっと8割程度、次の南宮崎でも乗車があって大方9割近い乗車率となった。

 宮崎と都城の間には、青井岳越えと呼ばれる峠越えがある。
 その途中、田野駅と青井岳駅の間にある門石信号場で、宮崎行き特急「きりしま12号」(485系3両編成)と交換(1755着/1757発)。付近に人家は無く、草木の鬱蒼と生い茂った山の中にある。


 都城ではかなりの降車があり、自由席車の乗車率は6割程度になった。
 次の西都城(高架駅)を発車すると県境を越える。ここで、宮崎駅で買ってあって駅弁を食べることにした。


 宮崎駅名物(?)の「椎茸めし」
 早い話が、椎茸を使った炊き込みご飯定食

 実はσ(^ー^;)、椎茸大好きなのよ(w
 もちろん、美味しく完食させていただきました (´ω`)

 実はこの「椎茸めし」は2種類あり、今回買った2段になっている物以外に、1段の物もある。値段は1段の物が安いが、分量もその分少なめなので、少食な人は1段のを、沢山食べる人は2段のを買えば良かろう。
 ちなみにお値段は、1段のが720円、2段は920円也。ホーム改札のすぐ横で売っているので、是非ご賞味あれ。


 あともう1つ(もう1本)のお供は、日向夏ドリンク♪
 前回2004年に(車で)来たときに、道の駅で買って飲んでみて気に入っちゃったのよ(´▽`)ノウマー

 これは280mlペットボトルだが、他にも500ml紙パック入りとか、ハチミツ入り195g缶がある。

 他にも日向夏を使った食品が沢山出ているようだ → 見てみる(^^;


 さて外はすっかり暗くなり、霧島神宮駅で「きりしま14号」(485系5両編成)と交換したあとは、腹がおきたのも手伝って記憶があやふやに・・・(ww

 気がつくと、鹿児島の一つ手前の竜ヶ水駅。
 竜ヶ水駅は、1993年8月の豪雨災害で土石流に巻き込まれたが、このときの乗務員の的確な判断が今も美談として語り継がれている。

 (出典:Wikipedia)


 終着の鹿児島中央には定刻に到着

 さて実はこの日、宮崎県南部と鹿児島県東部の天気予報は雨で、ところにより豪雨になるなんて言っていたので、列車が遅延しないかとちょっと心配していたのだが、、、、実際は都城のあたりで小雨が降っただけで、あとは何事も・・・(w
 もちろん鹿児島も、「雨? どこが?」という天気であった(w


 みどりの窓口で、翌日の特急「ソニック45号」の博多から小倉までの指定席を確保。
 この列車は博多発18:01で、自由席だと座れない可能性があるので、念のためね。


 夜の鹿児島中央駅を撮影してから、ホテルへ向かった。




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