ソ80形 操重車


ソ95形
(1975年頃:茅ヶ崎にて)
画像提供:ぱわむ様
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 踏切事故などで車両が脱線したり転覆した際に、その事故車両を吊り上げ、復線(元のレール上に戻すこと)したり、現場から除去したりするために使用されるのが操重車と呼ばれる車両で、いわばレールの上を走るクレーン車である。
 普段はチキ6000形を控車として連結してクレーンアームを格納した状態で待機していた。

 車両重量が83tというヘビー級のため特殊な3軸ボギー台車を履き、機関車牽引によって最高速度は65km/hであった。
 また、現場や構内での自走用に、小型モーターを台車に内蔵していた。

 扱荷重(吊り上げることの出来る重量)は65tで、これは一般的な20m級客車2両分の重さに相当する。
 クレーンの動力源はソ80〜ソ83までの4両は電気式(ディーゼルエンジンで発電した電気を動力に使用)だったが、以降は通常のディーゼル油圧式となった。


 1956年から69年までの間に21両が製作され、全国の主要な運転所などに配置された。

 四国でもかつてソ89(ソ80形10号車)が高松駅に常備(配置は高松運転所)されていたが、国鉄時代末期に茅ヶ崎常備だったソ95(ソ80形16号車)に置き換えられ、JR四国もこれを継承して保有していたが、1991年12月31日付でペアを組んでいた控車チキ6223&ワム80705とともに廃車処分とされている。


 救援車と同様に平時は用が無くて遊んでいたほか、事故復旧の際には民間のクレーンを借りる方がトータルコストも安くつくため、合理化の観点から徐々に姿を消し、最後まで残っていたJR東日本・盛岡運転所在籍の1両が2001年度をもって除籍され、JR線上から消滅した。


形式
ソ80形
寸法

10,000 mm

2,960 mm

4,010 mm
重量
83 t
扱重量
65 t
ブレーキ方式

ブレーキ装置
踏面ブレーキ

台車
3軸ボギー式
許容最高速度
65km/h


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