2600系 詳細画像


 2600系の室内や機器類等の詳細画像。


外  装
〜ラジエーター改良〜


乗務員室

客 室 内



外  装

前照灯の点灯状況

 腰部の内側がロービームで、ハイビーム時は腰部外側のほか、正面窓上部端のライトも点灯する。

前照灯と後部標識灯はLED式

アップ

 LEDならでは三角形の後部標識灯が珍しい。

正面の愛称表示器

 LEDだが、高速シャッターでは表示が切れる在来タイプ(1/100秒で撮影)。
 概ね1/100以下で撮らないと切れる模様。

側面方向幕

 恐らく8600系と同じ部品と思われる。

乗務員室窓

 オーソドックスな長方形の引き違い式。
 高さ&形状&構造とも運転席側も助士席側も同じ。

運転席側ワイパー

 8600系と同様に、予備を含め2本装備。
 右の助士席側の画像と比べると、運転席がかなり高いのがよく判る。

助士席側

 こちらは普通に(?)1本。

連結器

 2000系や8600系と同様な自動解結付きの電連併用密連。

連結部分の意匠

 ゴム製の転落防止幌を備える。

妻面の排気管

 JR四国の気動車では初めての川崎重工製で、新潟や富士重とは大きく異なる形状が四国では珍しい。

妻面の標記(2650形)




ラジエーター改良

 2017年8月から営業運転を開始した2600系であるが、同年夏の営業運転中に電動空気圧縮機の油温が異常に上昇するというトラブルが多発した。

 JR四国では対策としてラジエーターの改良を実施し、2019年に比較試験を行い、その結果を反映して2020年度に2600系全車に対策を実施している。
 以下、その詳細である。



 2600系のラジエーターは、車両の第1−3位側(車両側面に向かって運転台が右を向く側)に、各エンジンごとに1基、合わせて2基が並んで設置されている。
 エンジン出力の一部を使用してファンを駆動し、当初は車体外部から新鮮空気を吸入して、車体内部床下側へ排出する構造になっている(なっていた)。

 2600系の床下機器配置図(一部)を見ると、トラブルが発生した電動空気圧縮機は、前位側のラジエーターの向かい側、丁度排風が直接当たる場所に設置されているのが判る。

 そこでJR四国としては、当初は排風防止板の追加や空気圧縮機カバーを二重化するなどしたが、根本的な解決にはならなかったことから、ラジエーターを吸い込み式から排出式に変更することを検討した。

 参考:日本鉄道車両機械技術協会刊行「R&m」誌より
 

 つまり、従来の外部から空気を吸入して車体内部側に排出する方式から、逆に車体外部へ排出する方式に変更した。

 この新しいタイプのラジエーターを、第2編成の2652形に取り付け、2019年の夏に在来型を搭載した2602形との比較試験を行っている
 試験結果は良好で、

 ・床下温度が平均で17度低下。
 ・水温入口温度が平均で4度低下。
 ・空気出口温度が平均で9度低下。

 という効果が認められた一方、

 ・空気入口温度は平均で2度上昇した。

 が、全般に良好な結果が得られ、また対策品のラジエーターを搭載した車両は油温上昇等のトラブルが発生しなかったことから、全車について対策品に交換することとなった模様である。

 なお、排風式となるのでホームや踏切等での熱風が心配であるが、これについても模擬確認試験を行い、通常運用の範囲では影響の無いレベルであると認められた模様であるが、実際には以下画像の通り、排風を下方に向けるためと思われるカバーが追加されている。


予讃線 高松駅
2020年5月28日
第2編成

予讃線 八十場〜坂出間
2021年3月18日
第2編成


 このカバーは2020年の夏頃までには全車に取り付けられているのが確認されている。


 ちなみに2700系であるが、同車の床下機器配置はこのような感じ(一部)で、2600系に比べて空気使用量がかなり少ないことから、各エンジンに小型の物が取り付けられており、それもラジエーターの排風の影響がないと思える場所であることから、同型ラジエーターの2700系への波及は無いものと推察される。



乗 務 員 室

2600形の運転台

 基本的に8600系とほぼ同じであるが、ブレーキハンドルが2000系と同じ横軸式となるのが目立つ相違点で、2000系と操作系を揃えてあるものと思われる。

 左上に写っている防犯カメラは撮影者背後側の出入台デッキのもので、ガラスに反射して写り込んだもの・・・魚眼レンズに付けられる偏光フィルターが欲しい・・・w


運転助士席側

 こちらも基本的に8600系とほぼ同じだが、向かって左の通路との仕切ドアが片引戸となるのが相違点(8600系は外開戸)。

モニタ装置の表示例

 恐らく8600系と同じ物と思われる。



客 室 内


2650形(下り向き先頭車)

 全室普通車の下り向き先頭車。

 テーマカラーブルー系でまとめられている。

前側デッキ

 8600系とほぼ同じで色違いという感じ。

 出入口ドア上に防犯カメラが設置されている点も同一。

後側デッキ

 8600系に設置されている自販機は、2600系では省略されている。


 後位側デッキには洋式トイレと男子小便所が設置されている。

 また、妻面の貫通路上には防犯カメラが設置されている。


 洋式トイレの内部。


 2650形は個別の洗面所が設置されていないため、洋式トイレ内に洗面台がある。

客室内

 基本的に8600系と同じで、青系統のカラーでまとめられている。

 「うずしお」運用では、1号車徳島寄りの4列が指定席となる。

客室内(後ろから)

 背面テーブルやバネ復帰タイプのフットレストなど、8600系の色違いという感じ。

向かい合わせにした状態

 日除けは8600系と同じロールアップブラインドとなっており、窓の真ん中に桟が設けられている。

一杯に倒した状態との比較

 座席の構造も8600系と同じ。

 ヘッドレストは上下可動式で、シートバックを倒すと座面も少し前進する。

肘掛先端に設けられているコンセント


客室端部のパソコンテーブル

暖房装置

 8600系と同じ、座席下取付の電気暖房。

LED案内表示器とその周辺

 左に非常用の懐中電灯、右にはトイレ使用表示灯と防犯カメラが設置されている。



2600形(上り向き先頭車)

 全室普通室の上り向き先頭車。

 客室のテーマカラーはブラウン系統。
 後位側デッキと多目的トイレは、8600系のそれを左右反転したような感じになっている。

前位側デッキ

 2650形と同じ造作となっている。

後位側デッキ

 多目的トイレと、向かって左手に開放タイプの洗面台が設けられている。

開放タイプの洗面台

 8600系とほぼ同じ(但し向きが逆)で、一応カーテンで仕切ることは出来るようになっている。

 細かい点では、カーテンの収納位置も8600系とは異なっている。

多目的トイレ内部

 8600系8750形と全く同じ構造で、向きが反転して手すりなどの色が違うだけとなっている。


 貫通路上に設置されている防犯カメラ。


客室内

 車椅子対応設備がある以外は、2650形の色違いとなっている。

 1番C/D席は左右の肘掛けもはね上げ式でコンセントの位置が他の座席と異なるほか、2番A/B席は中央の肘掛けがテーブルを内蔵したやや大型の固定式になっている。


 2番A/B席は中央の肘掛けがテーブル内蔵の大型のものとなる。


 テーブルを左右とも広げた状態。

車椅子スペース

 8750形の場合は、車椅子設置スペースの向かい側が一人がけだったが、2600形では二人がけとして乗車定員を増やしている。
 二人がけ席の側にも、緊急通報ボタンが設置されている。


 手すりと非常通報装置が設置されているほか、固定用のベルトが収納されている。







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