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JRT四国 ニュースリリース
Vol.9

(2003年4月18日)



<2003年度の設備施設改良計画を発表>


 JRT四国では、3月に2003年度の車両の新製・改造計画を発表しましたが、同年度の設備施設の改良計画についても、以下の通り策定しました。

 途中通過駅の線路配線変更や、踏切の遮断棒の取り替え、並びに障害物検知装置設置などの安全対策を強化するほか、主要な駅へのエスカレーターまたはエレベーター設置などのバリアフリー施策を推進します。

 この他、予土線の防災対策の強化、信号設備の改良も併せて実施します。



<徳島駅の配線計画変更>

 昨年から工事を進めている徳島駅の高架化事業ですが、高架化後の配線を当初計画より変更しました。



 当初の島式2面6線を、相対式2面と島式1面を組み合わせた3面6線としました。
 これは、特急列車用のホームと普通列車用のホームを分離して解りやすくすると共に、普通列車用のホームを島式1面に集約することにより、各方面の乗換がスムーズになるようにしました。

 高架化事業は、2004年度に線路部分を完成させ、付帯設備を2005年度中に完成させる予定となってします。


<配線変更による安全性の向上>

 列車の営業運転最高速度の向上に伴う、途中の通過駅における安全対策として、利用客の多い駅を重点的に、本線から分岐する側線(副本線)を新たに敷設し、その側線側にホームを移設する改良工事を以下の駅で実施します(「*」印の駅は既に工事中です)。

 予讃線 鬼無駅、鴨川駅、端岡駅(*)、伊予大平駅(*)、伊予中山駅(*)
 土讃線 善通寺駅
 高徳線 讃岐津田駅
 徳島線 石井駅、鴨島駅

 各駅とも、基本的に通過線2本+副本線2本の新幹線中間駅スタイルの配線となります。
 但し、端岡駅、善通寺駅については一部配線が異なります。

 伊予大平駅と伊予中山駅については今年度中に完成の見込みで、併せて場内分岐機の改良も行い、これに合わせて予讃線 伊予市〜内子間では特急列車の最高速度が向上します。


<踏切の改良>

 JRT四国管内では、2002年度は合わせて28件の踏切障害事故が発生し、延べ約13万人のお客様にご迷惑をおかけしました。

 踏切事故防止策として、沿線自治体とのタイアップによる立体交差化のほか、主要な踏切には障害物検知装置の設置を推進しておりますが、これと併せて、踏切の遮断棒を従来の竹製の黄色と黒のツートンから、FRP製の赤と白のツートンに取り替えていく工事を、都市部の比較的交通量の多い踏切を重点的に、本年度から開始いたします。

 遮断棒の視認側表面積を従来の約2倍にするほか、反射材の設置とも合わせて、視認性が大幅に向上します。

 さらに交通量の多い踏切については、踏切信号の設置と共に、踏切ゲートを設置して、遠方からでも踏切の存在が明確に判別できるようにします。

 また、地元警察などとの協力による踏切事故防止キャンペーン等も引き続き行ってまいります。


<駅施設の改良>

 バリアフリーの推進が叫ばれている昨今、JRT四国でも駅構内の段差の解消や、エスカレーターまたはエレベーターの設置などを行っており、現在エレベーターが15駅、エスカレーターが9駅に設置されています。
 2003年度は、妹尾、伊予西条、伊予北条、市坪、内子の各駅にエレベーターの設置を行います。


 端岡、鴨川、多度津の各駅について、地元自治体との共同事業により、現在地平平屋建てとなっている駅舎を橋上駅舎化します。
 これによって駅の両側からの駅へのアプローチが容易になるほか、併せてエレベーターなどの設置も行い、バリアフリー化が推進されます。

 端岡、鴨川両駅については配線変更工事と並行して行い、多度津駅については2004年度の完成を目指しています。


 また、現在高架化工事中の徳島駅は、2003年夏に待望の高架新4〜6番ホームが供用開始となる見込みとなりました。
 これにより、高徳線下り列車と鳴門線列車の一部が高架ホームからの発着に変更となりますので、ご利用の際は駅の表示・掲示等にご注意のうえ、発着番線をご確認ください。


<その他>

 2001年度に第三次軌道強化工事の完了した予土線については、西窪川〜江川崎間(46.9km)について落石警報装置や風速警報装置、さらに雨量検知装置や土砂シェルターの整備など、土讃線の阿波池田〜土佐山田間(66.5km)とほぼ同等の防災対策工事を実施します。

 この完成を待って、2004年春のダイヤ改正では、この区間の特急列車と普通列車の最高速度を向上してスピードアップを図ります。



 予讃線 伊予市〜内子間(25.7km)と、土讃線 大杉〜土佐山田間(24km)の信号機を、現在の3灯式から4灯式に改良する工事を2002年末から行っています。

 この区間はいずれも踏切が1つも無く、急カーブもほとんど無いことから、この信号設備の改良によって、特急列車の運転最高速度を向上し、所要時間の短縮を図ります。



 現在、瀬戸大橋線 岡山〜宇多津間と、予讃線 高松〜多度津間に設置されている「ATS−SP」形について、列車本数の多い区間や列車の最高速度の高い区間を重点的に、設置路線を拡大して安全性の向上を図ります。



※ATS−SP

 JRT四国がJRT総研の技術協力を得て独自に開発した保安システム。
 ATS(Automatic Train Stop system)をベースに国鉄時代に改良が加えられた、ATS−S形の進化形。変周式を採用しており、ATS−S形を元にJRT四国独自の改良が加えられたATS−SS形に対して上位互換性がある。

 ATS−SS形は、ATS−S形に停止信号直下での絶対停止機能(停止信号冒進時は即時非常ブレーキ作動)と、車上タイマ式速度照査機能、それにATS電源自動投入機能(電源投入忘れ防止)を付加したもので、瀬戸大橋線 岡山〜宇多津間と、予讃線 高松〜多度津間を除いたJRT四国内全線に整備されている。

 ATS−SP形はその機能強化版で、(1)曲線および分岐機速度制限超過に対する防護機能(自動ブレーキ)、(2)速度照査パターン生成(列車の性能に合わせたパターンの生成)、(3)踏切バックアップ列車検知(踏切鳴動時間の均一化支援)、(4)退行検知防護機能(勾配途中などで列車が自然退行した場合に非常ブレーキ作動)といった機能を持ち、JRT東日本のATS−Ps形と似ているが、(5)車上子側から地上子側への列車種別情報伝達機能など、ATS−P形の機能も一部併せ持つ点が異なる。


 従来型のATS−SS形搭載車も、ATS−SP区間を走行することは可能だが、この場合は上記(1)〜(5)の全ての機能が利用できず、SS形の持つ車上タイマ式速度照査と絶対停止機能のみが利用可能となる。
 なお、ATS−SP区間内でATS−SPが故障した際や、ATS−SP対応車がATS−SS区間を走行する場合も、同様にATS−SSとして機能する。

 これらの装備により、瀬戸大橋線 岡山〜宇多津間と、予讃線 高松〜多度津間では、各駅での列車に応じた列車接近自動案内放送(通過列車と停車列車を区分し、それによって予告ベルの音声を使い分けたり、また副本線側にのみホームのある駅では、通過列車の接近放送の省略)や、交通量の多い踏切や駅の直前直後にある踏切の一部での鳴動時間均一化が実現されている。

 現在ATS−SPに対応している車両は、JRT四国保有の特急形車両全車両(キハ185系を除く)と、それ以外の高松運転所および宇野検車区在籍車両全車両となっている。さらに、JRT貨物関西支社・岡山機関区所属のEF65/EF210/EF161形の一部にもATS−SP車上子が搭載されている。



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