北四国新幹線開通までの試運転の歴史(w


↓計画推進の一環として速度試験を実施する、883系「ソニック」(2007年7月)


北四国新幹線(仮称)概要
(2007年7月30日当時の計画)
線路 複線電化・高架
・最小曲線半径:500mm
・最大急勾配:30‰
・線路総延長:約16m
・設計最高速度:360km/h(実車換算)
1カ所
・島式2面4線
・通過線2線あり
・ホーム有効長:210cm
・場内有効長:340cm
・最大場内長:420cm
車輌 500系×12両編成(2M)
700系×12両編成(2M:塗色変更予定)※
800系×6両編成(1M)
E2系×10両編成(2M)
E4系×8両編成(1M)

※N700系が発売されれば、そちらを購入?
開業予定未定(^^;



<導入に向けた試運転>

<2007年7月16日> 〜高速試験(その1)〜

 実家に広げているNゲージレイアウト(NSR)で、新幹線導入を前向きに検討することにした(^^;
 今まで導入しなかったのは予算がなかったのと、十分なスペースがなかったから(苦笑)

 私的には、現在標準的な曲線として使っている、半径280〜317mmでは、新幹線は実用にならず、最低541mmは必要と、当初から考えていた。
 速度面の問題もあるが、新幹線車両がR280を通過するのは、無茶苦茶カッコ悪いと思う(^^; 実際、後日某所に設置してある公開レイアウトを見に行ったが、、、、やっぱりかっこわるい(^^;


 できれば半径1mは欲しいところだが、そうなると今のスペースじゃ絶対無理(^^;
 R541なら、中央ターミナルを2層構造にすれば、辛うじて新幹線12両分のホームは確保できるだけのスペースはある。

 ということで、まずは883系「ソニック」を使用して、R280のあるNSR本線で高速試験を実施しました。

 最大出力12Vのパワーユニットを使用して、9Vぐらいまで電圧を上げると、実写換算で240km/h相当の速度が出た、、、が、それ以上は電圧を上げる勇気がでなかった、、、転覆しそう(^^;

 車輌は振子式で、すべてのカーブにカントも入っているが、やっぱR280でこれだけの速度は無茶、、、というか、見ていて滑稽でカッコ悪い。
 といううことで次は、R541で同様なテストをすることにした、、、が、このときは場所が確保できなかったのでまた後日(^^;


<2007年7月30日> 〜高速試験(その2)〜

 TomixのR541−15レール(+直線レール)で楕円のエンドレスを作って、今回は883系「ソニック」4両編成を使用して、高速周回テストを実施。

 コントローラの電圧を10Vまで上げると、実車換算で300km/hを少し超えるぐらい、ほぼ最大の12Vにすると、実車換算で約400km/hの速度が出た(^^;
 走行安定性に関しては、300km/h程度なら全然余裕(^^)v だったが、400km/hだと路面の大きな起伏があると転覆した(当たり前か(^^;;; )。

 まぁ、実際に線路敷設する場合はカントも付けるので、これよりももう少し出せるとは思うが・・・・

 ビジュアル的にも、これぐらいなら十分許容範囲だと思うけど、どーでしょ?


 ということで、「北四国新幹線(仮称)」は、最小曲線半径500mm、設計最高速度は実車換算360km/hとした。

 またこの時点で、カーブポイントは既存のレイアウトで色々とトラブルの元になっていることと、曲率が合わないという理由で、使わないことに決定。
 また、S字カーブも在来線での教訓から組み込まないことに決定。



<計画具体化→配線検討>


 2009年末になってようやく、新幹線計画が具体的に動き出した。


 2010年3月に、設置場所の広さがほぼ確定したため、配線を検討。

 本線部分の最小曲線半径は、内回り465R、外回り502R。最急勾配3%。
 設計最高速度は内回り320km/h、外回り360km/h。
 エンドレス1周約14m。

 車両基地は無し、、、超高速運転するので、本線上に余分なポイントを作ってトラブルの元にしたくないから(w

 また、この時点ではスペースの関係から場内有効長を出来るだけ長く取るため、通過線無しの配線を検討した。

 結果、駅のホームは12両編成対応だが、場内有効長にかなり余裕のある設計。
 多分スーパーライナー24両編成でも入ると思われる長さとなった。

 ↓この時点で計画していた配線
 

 単純な楕円形で、配線としては面白味に欠けるが、安全性と走行安定性を最優先した。



<配線決定のための試運転>


 在来線部分建設が始まったあとの2010年6月、新幹線部分の最終的な配線決定のため、最低限必要なレールと車輌を先行導入して、試運転を実施。

 車輌はTomixの500系をとりあえず8両(うち動力車2両)を揃え、Tomixの複線スラブレールを使用して簡単なエンドレスを作ってテスト。


 駅(と想定した場所)を出てR502を曲がってポイントを通過、その先はR539。
 その先少し長い直線があって、その先R539。
 その右カーブの終わった直後に、左分岐のPL541−15、、、ここのトングレール部分を、超高速でちゃんと通過してくれるかが、今回のチェックポイント。
 それを通過したあとR502で駅(と想定した場所)に戻ってくる、1周約7mのエンドレスで試運転実施。


 ↑の4月時点で計画した配線の通り、奥行きが短いために短辺部分にポイントを設置せざるを得ず、この場合はカーブを通過した直後にポイントを通過することになるため、このポイント部分で脱線などしないかどうかを確認するのが主目的。

 

 結果としては、とりあえずこのときのテストではポイント通過に関してはまったく問題なし。
 カーブでの走行安定性に関しても、カント無しの状態でもまったく問題ないように見受けられた。


 ちなみに速度は、実寸大換算で最高380km/h程度まで出したが、ちょっと面白い現象が・・・

 コントローラー(Tomix N-1001-CL)のつまみを、一定以上まで回しても、速度が上がらない、、、、
 目盛り7分目ぐらいで300km/h程度出たので、「ひょっとして500km/hぐらい出るんじゃね?(^^;」と期待しながら回してみたら、8分目あたりで380km/h程度に達したあとは、それ以上は一杯まで回しても全く速度が変化しない、、、、どうやらリミッターが付いてるみたい(^^;



 ということで、基本的な配線は4月時点の計画を踏襲しつつ、やはり360km/hでホームを通過するのはあまりに危険だし、リアリティに欠けるため、通過線を2線追加することを検討。

 短辺に設置したポイントで副本線を分岐させ、手前の長辺側に来たところでさらに分岐。
 レールを仮配置して長さを実測したところ、ギリギリで500系12両編成を収容可能なホームが設置可能だったので、この配線で最終決定した。
 また、全てのカーブには最低3%以上のカントを設けることもこの時点で決定。



<線路敷設と開業前試運転>


 2010年8月末の時点で在来線部分の線路敷設が終わり、新幹線の本格的な建設を開始。


 ↓在来線駅を上から覆う形で建設の進む新幹線ホーム(2010年8月31日)
 

 ↓2010年9月9日の時点でここまで進捗
 


 当初は2010年中の開業を目指していたが、在来線部分設置の時点で(というか最初から)、新幹線敷設に必要な用地などを確保してあったのと、橋脚などの部材も予めある程度作ってあったため、工事はきわめて順調に進み、9月中旬には既に試運転が出来る状態となった。
 高架スラブ軌道のため、バラストを敷く手間が省けた(ポイント部分を除く)のも、工事の進捗が速かった理由。

 この頃にはE4系も追加購入し、500系も12両編成出そろっていたので、レール固着前に最後の試運転を実施。

 実車同様に、最初は低速からはじめて徐々にスピードアップ。
 500系で380km/h、E4系でも300km/h以上まで上げてみた。
 気持ちの良いぐらいにきわめてスムーズに走り、試運転を行いつつカントの微調整などを行った。


 2010年9月20日に、開業日を2010年10月1日と決定。


北四国新幹線 概要
(2010年10月1日時点)
線路複線電化・高架・スラブ軌道(ポイント部分のみバラスト敷)
・最小曲線半径 428mm(上り副本線)
465mm(上り本線)
502mm(下り本線))
539mm(下り副本線)
・最大急勾配:30‰
・線路総延長:約16m
・設計最高速度(実車換算): 320km/h(上り線)
360km/h(下り線)
・カント率最小3%〜最大6%
1カ所
・島式2面4線
・通過線2線あり
・ホーム有効長:195cm
・場内有効長:210cm
車輌開業時点 500系×12両編成(2M)
E4系×8両編成(1M)
追加導入予定 500系×12両編成(2M)
700系7000番台×8両編成(1M)
N700系7000番台×8両編成(1M)



 また、これまでの種々の試運転の結果から、安全性と安定性を両立しつつ、ビジュアル的にも「許容可能」な、曲線半径と運転速度(実車換算)について、以下のように決定した。

曲線半径運転最高速度
250〜300mm130km/h
〜350mm160km/h
〜400mm200km/h
〜450mm250km/h
〜500mm300km/h
〜550mm360km/h




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