<2006年度設備投資等について>
JRT四国では、2006年度の設備施設の改良計画について、以下の通り策定しています。 駅構内配線変更や、踏切の障害物検知装置設置などの安全対策のほか、主要な駅のバリアフリー施策を推進します。 また、より快適に列車をご利用いただけるように、既存車両の改造や、駅構内設備の改善も進めていきます <DC300系気動車を追加導入> 徳島線快速「SunLiver号」として運用され、好評を頂いているDC300系気動車を4両追加導入します。 これにより、徳島線に朝夕の通勤時間帯に1往復が設定されている快速列車を同車に置き換え、快適性がアップするとともに所要時間も短縮されます。 <特急形車両に喫煙室を設置> JRT四国では、2006年4月のダイヤ改正で「しおかぜ」と「宇和海」の一部列車を除いた全ての特急列車を全車禁煙車両としましたが、このうち乗車時間が2時間を超える場合がある列車には喫煙室を設置することとし、2000系特急形気動車の中間車9両と、8000系特急形電車の中間車8両に、喫煙コーナーを設ける改造を行います。 これにより、「しおかぜ」「いしづち」「宇和海」「南風」のほぼ全ての列車と、「しまんと」の気動車列車の全てについて、喫煙室のある車両が連結されます。 また「しおかぜ」に使用されている、1200系気動車と18000系電車について、2007年春までには編成中の喫煙室の数を現在の1箇所(9両編成の場合)から2箇所に増やすこととし、2007年4月のダイヤ改正からは、「しおかぜ」「宇和海」も含めた、四国内の全ての特急列車が全車禁煙車両となります。 <普通列車のトイレ設置率をアップ> 現在、高松近辺の予讃線・土讃線普通列車については、全ての列車にトイレが設置されていますが、その他の地域についてはトイレ無し車両が多いことから、トイレ設備の無い普通列車が多数設定されており、列車本数ベースで見た場合に約2/3の列車がトイレ設備が無い状態となっています。 このため旅客サービスの観点から、一部の車両にトイレの設置改造を行っています。 各地区の普通列車用車両の在籍数と、そのうちのトイレ付き車両数(予定)。
※快速列車用車両、トロッコ用車両などは除きます 今年度中に53両の車両にトイレ設備を増設します。このうちの11両については、5月末の時点で既に設置が完了し、営業運転を行っています。 増設するトイレは車椅子対応で、設置の簡単なユニット式となり、改造工期の短縮にも一役買っています。 これにより、各地区とも列車本数ベースで見た場合は、約2/3の普通列車にトイレが設置されることとなり、従来に比べて大幅に改善されます。 来年度以降も、トイレ設置率100%(列車本数ベース)を目指して、引き続き改造を行う予定です。 <駅の改良工事が進捗中> 現在、以下の4駅で橋上駅舎化の工事が進捗中です。 宇野線 早島駅 予讃線 鬼無駅、多度津駅(予定構内図) 土讃線 善通寺駅 このうちの、早島駅と鬼無駅については、2007年度末までに完成の予定です。 善通寺駅については、従来の木造駅舎を南側に移転し、資料館として保存する予定となっていることから、完成予定が2008年度以降となる予定です。また多度津駅については規模が大きいことから、同じく2008年度以降の完成を見込んでいます。 JRT四国では、特急停車駅や乗降客の多い駅を重点的に、ホーム待合室の増新設や待合室への空調設備の設置を進めています。 新規に設置される空調設備は、四国の恵まれた天候を生かして、簡易ソーラー発電を併用した地球環境にも優しいシステムとしています。 また、待合室はFRPと樹脂ガラスを中心に使用して、内外から見易く、防犯面を含めた安全性にも配慮しています。 現在、下記各駅のホームで空調完備の待合室の設置工事中です(工事予定を含む)。 <予讃線> 詫間、高瀬、川之江、壬生川、伊予和気、三津浜 <土讃線> 大歩危、窪川、中村 <その他の路線> 板野、鴨島 <配線変更による安全性の向上> 通過列車からお客様を守るための配線変更工事を引き続き実施中です。 高架構造となっていることから他の駅よりも進捗の遅れていた、予讃線・香西駅と八十場駅については、いずれも2006年度中に完了の見込みです。 併せて工事を行っていた八十場〜坂出間の複々線化についても来春完成の見込みで、2007年4月のダイヤ改正から供用開始の予定です。 現在は下記の駅で、通貨線とホームを分離した新幹線中間駅スタイルの配線への変更工事が進捗中です。 宇野線 備前西市駅、妹尾駅 予讃線 本山駅 <踏切の改良> 従来より進めてきた立体化による踏切の除去の他、危険な第3種/第4種踏切の格上げや廃止、主要な踏切への障害物検知装置の設置を継続して行います。 JRT四国管内では、高架化事業の推進等との相乗効果により、1996年度から2005年度までの10年間で200箇所以上、1987年の民営化以後の19年間では400箇所以上の踏切が除去され、踏切事故の減少に大きな効果を上げています。 例えば、予讃線 高松〜多度津間の踏切数は、1987年の民営化当初は84箇所でしたが、2006年5月末時点では21箇所にまで減少しているほか、予讃線と土讃線については、警報機も遮断棒も無い第4種踏切が2005年度をもって姿を消しました。 また、国鉄時代に大部分が設置されている線路脇の防護柵についても、都市部を中心に補強や増設を行います。 2003年度から行っている、踏切遮断棒の取り替えについては、都市部の踏切についてはほぼ完了したことから、今後は交換時期の来たものについて順次行い、今後5年間で全ての踏切の遮断棒が赤と白のツートンに変わります。 遠方からの視認性に優れる踏切ゲートの設置を、2003年度から2005年度までに都市部を中心に42箇所実施し、一定の効果が上がっています。 2006年度は引き続き12箇所に設置を行います。 |