<来春4月1日ダイヤ改正の概要を発表>
<主なトピック>
四国内のグリーン料金と寝台料金を最大51%値下げ! 宇野線と本四備讃線でスピードアップ! 予讃線・土讃線特急の丸亀・多度津駅での相互接続を強化! 高徳線に新特急列車「やしま」誕生! 高徳線特急列車にグリーン車復活 快速「シルバーラビット」の運転時間帯を拡大&運転時刻をラウンド化! <四国内のグリーン料金と寝台料金を最大51%プライスダウン!> 四国内の特急・急行列車のグリーン料金と、本州〜四国間にまたがって乗車される場合の個室寝台料金の値下げを行います。 グリーン料金
下記の区間は、上記所定料金よりも割安な特定料金が設定されます
なお、第三セクター区間である、土佐くろしお鉄道 中村〜宿毛間、ならびに室戸鉄道 牟岐〜室戸間にまたがってご利用の際は、同区間の運賃・特急料金・グリーン料金が別途必要になります。
グリーン料金は、中村〜宿毛間内が300円均一、牟岐〜室戸間内が1,000円均一です。 本州〜四国間にまたがって乗車される場合の寝台料金 (いずれも一人あたりの料金です) (本州〜四国間列車に設定されていない設備は掲載していません)
(※1)本四間特定料金です。通常料金は6,300円です。 (※2)二人でご利用される場合も、一人分の寝台料金でご利用できます。 新料金は、四国内発着の全ての列車に適用されます。ただし、特急「ゆうなぎ」の京都〜児島間をご利用される場合や、寝台特急「瀬戸」「伊予」「阿波」「土佐」の東京〜児島間をご利用される場合は、この新料金は適用されませんのでご注意ください。 ※前号に掲載した新料金(予定)とは、一部変更となった部分がありますのでご注意ください <宇野線と本四備讃線でスピードアップ!> 宇野線の改良事業が完成し、岡山〜大元間の地上ホーム側取付部の複線化と、架線設備の改良による最高速度の向上が行われます。 これにより、特急列車と快速「マリンライナー」「備讃ライナー」の岡山〜茶屋町間の最高速度がこれまでの100km/hから130km/hにアップし、所要時間の短縮が図られます。普通列車についても100km/hから110km/hに向上します。 また、本四備讃線 茶屋町〜児島間の駅構内配線の改良工事の完成に伴い、特急「しおかぜ」「南風」「うずしお」「ゆうなぎ」の、同区間の最高速度が現行130km/hから145km/にアップします。 なお、従来から同区間で最高160km/h運転を行っていた、「しおかぜ」「南風」の速達列車については、最高速度はこれまで通り160km/hとします。 これらの施策により、特急「しおかぜ」「南風」の通常列車、並びに快速「マリンライナー」のほぼ全列車について、岡山〜丸亀/坂出間で2〜3分程度所要時間が短縮され、快速「マリンライナー」の最速列車は岡山〜高松間で50分を切る48分運転となります。 <特急「オースター」の定期列車格上げと増発> 土讃線特急「オースター」が定期列車に格上げの上、2往復に増発されます。これに合わせて普通車の指定席車と自由席車を通年連結、特急「南風」と合わせて、岡山〜高知間の特急はこれまでの12往復(定期列車のみ)から14往復に増発となり、よりご利用し易くなります。 <予讃線特急と土讃線特急の接続を強化> 予讃線特急「しおかぜ」「いしづち」と、土讃線特急「南風」「しまんと」の、丸亀・多度津駅での相互接続が強化されます。 丸亀、または多度津駅で相互に接続する、予讃線・土讃線特急列車
これにより、岡山〜松山間の特急列車は「しおかぜ」と「南風」+「いしづち」接続を合わせて26往復に、高松〜松山間は同様に「いしづち」と「しまんと」+「しおかぜ」で25往復と、日中は概ね毎時2本の乗車機会が確保されます。 さらに岡山〜高知間は「南風」と「しおかぜ」+「しまんと」で22往復、高松〜高知間は「しまんと」と「いしづち」+「南風」で19往復と、こちらも乗車機会が大幅に増えます。 当然ながら、丸亀または多度津駅で特急列車を乗り継ぐ場合の特急料金計算の特例はこれまで通り適用されますので、主要都市相互間の移動が大変便利になります。 <高徳線特急列車増発> 高徳線に新特急列車「やしま」が登場します。 現在の特急「うずしお」をさらに速達化するため、それを補完する主要駅停車タイプの特急列車として、下り6本/上り7本が設定されます。 ヘッドマークは、高徳線のラインカラーである緑地に、屋島の特徴ある台形のシルエットが描かれています。 ![]() なお、「やしま」という愛称名は、1958年11月から1960年2月までの間、予讃線の準急列車の愛称名として使用されていた実績があり、定期旅客列車の愛称名としては、実に42年ぶりの復活となります。 普通車の座席は全て自由席車となり、高松〜徳島間で途中8駅に停車します。朝夕のラッシュアワーにも合わせて3往復が設定され、通勤・通学が便利になります。 一方、速達化が図られる特急「うずしお」は、全列車について高松〜徳島間の途中停車駅を3駅のみに集約し、同区間の平均所要時分を現在の56〜57分から53分に短縮し、高松〜徳島間の移動がさらに速く・快適になります。 これで高徳線・高松〜徳島間の特急列車は「うずしお」「やしま」合わせて22往復となります。 これに合わせて、「うずしお」の高松〜徳島間の停車パターンは、1往復のみ運転される途中ノンストップの「殿様列車」を除いて、2種類に集約されます。徳島折り返し列車の同区間の途中停車駅は「栗林−志度−三本松」、阿南・室戸方面直通列車は「志度−三本松−板野」となります。 姉妹列車の「やしま」や「殿様列車」を合わせても、高徳線特急列車の高松〜徳島間の途中停車駅は4種類となり、わかりやすくなります。 <高徳線特急列車にグリーン車復活> グリーン料金の大幅な値下げを受けて、高徳線特急列車にグリーン車が復活します。 徳島側先頭車の客室の一部を改造し、土讃線特急「しまんと」のグリーン車に倣った設備で、座席床面を10cm嵩上げし、1−2配列のリクライニングシートを3列配置し、定員は9名となります。 「うずしお」「むろと」の全列車と、「やしま」の一部列車に連結されます。 <快速「シルバーラビット」の運転時間帯拡大とラウンド化> 最高時速130km/hで現在概ね日中毎時2本が運転されている、快速「シルバーラビット」ですが、通常の快速列車の補完的なダイヤのため、運転時刻が解りにくくなっていました。 2002年4月1日のダイヤ改正では、予讃線高松近郊区間については快速「シルバーラビット」と各駅停車を基本に組み替えます。 これにより快速「シルバーラビット」は、運転本数がこれまでの41本から65本に増発となり、下りは高松発6時台から21時台まで、上りは多度津発7時台から22時台まで、高松〜多度津間は完全30分間隔のダイヤとなり、よりご利用し易くなります。 これに合わせて通常の区間快速列車も、下り高松発は7時台から19時台までが完全な30分間隔となります。もちろん、快速「シルバーラビット」と合わせれば、高松〜多度津間は概ね15分間隔で快速列車が走ります。 <その他の都市圏輸送> 瀬戸大橋線快速「マリンライナー」が上り1本増発されて42往復となります。加えて、全列車が新型EC300系車両となり、スピードアップと併せて岡山〜高松間がさらに速く・快適になります。 これにより新大阪〜高松間は、最速でこれまでより5分短縮の1時間34分となります。 現在毎時1本が運転され、茶屋町〜丸亀間は各駅停車となっている快速「備讃ライナー」について、日中は全区間を快速運転にして茶屋町〜児島間ノンストップとし、岡山〜多度津間が42〜45分となり、岡山〜西讃地区間の所要時間が短縮されます。 これを補完するため、現在毎時2本が30分間隔で運転されている岡山〜宇野間の各駅停車のうちの毎時1本を、岡山〜児島間の各駅停車に振り替え、茶屋町でそれに接続する茶屋町〜宇野間の各駅停車を増発します。 予讃線で、現在松山折り返しの普通列車を松山〜市坪間延長することによって普通列車を増発します。これによって同区間は日中毎時4本の普通列車が走ります。 土佐くろしお鉄道 ごめん・なはり線の2002年7月1日の開業予定をにらんで、高知〜土佐山田間で一部普通列車の体系が変更となります。 徳島線の特急「よしの川」1往復を阿波池田〜高知間廃止し、併せて快速「SunLiver」に格下げします。 これによって快速「SunLiver」は1日11往復の運転となります。 <ちょっとだけマニアックなネタ>
<特急列車の列車番号が変わる> JRT四国管轄の特急列車の列車番号体系が以下のように変わります。
これまでの、数字メインの判りにくい番号から、列車名の略号と数字を組み合わせたものとし、列車名から列車番号が、また列車番号からも列車名が容易に判別できるようにしました。 <「Auster」が増える> これまで特急「オースター」は、専用車両「SouthernExpress Auster」によって運転されていましたが、この車両は2000系TSE第1編成を改造して、本来団体輸送に使用するはずの車両でした。 今回の改正に合わせて、「カワウソ」仕様に改装された2両を除いた残りの4両のTSE(JRTのTSEは全部で9両製作されました)を全て「SouthernExpress Auster」仕様に改造、このうちの3両を特急「オースター」として定期列車に投入、あとの4両を団体・波動輸送用とすることにしました。 定期列車の「オースター」に使用される車両は、2001+2201+2101で、団体用として活躍する「Auster」は、2152+2202+2203+2103です。 つまり、「カワウソ」仕様のTSEは2151+2102になります。 <気付きにくいスピードアップ> これまで、快速「シルバーラビット」と通常の快速(区間快速)は、いずれも高松をきっちり15分間隔で発着していましたが、来春の改正からは13分又は17分間隔となり、2分ずれます。 これは、従来は特急・快速の間に普通・各駅停車を挿入するダイヤでしかも、高松〜坂出間の途中では列車の追い越しを行わないこととしていたことから、特急を優先させるため、快速「マリンライナー」と快速「シルバーラビット」の一部が、本来14分で走れる高松〜坂出間の所要時間を16分を基本とするなど、一部の快速列車がそのしわ寄せを受けていたのを是正するためです。 来春の改正ではこの部分を2分ずらすことによって、快速「マリンライナー」については基本的に全列車が、高松〜坂出間14分運転となります。 結果、日中の快速「マリンライナー」は、宇野線と本四備讃線部分の2〜3分のスピードアップとも合わせて、岡山〜高松間で平均5〜6分の所要時間短縮を果たし、最速列車は同区間48分運転となって表定速度がついに90km/hの大台に乗ります。 また快速「シルバーラビット」についても、伊予三島〜高松間上り列車が平均2分、阿波池田〜高松間上り列車が平均1分、それぞれ所要時間が短縮されています。 <年末年始の臨時列車運転>
今年の大晦日も高松・岡山〜琴平間は今年も終夜運転を行います。 また、松山・高知から琴平へ恒例の初詣列車を運転するほか、高松〜日和佐間の「やくし号」が今年は岡山発着となります。 詳細な運転時刻は下記をご覧ください(いずれも256色GIF画像:約95KB)。 2002年初詣列車運転時刻<下り> 2002年初詣列車運転時刻<上り> <徳島駅の高架化事業がスタート!>
JRT四国管内では高松駅に次ぐ2番目の乗降客数を記録しながら、四国内四県庁所在地駅の中で最後まで線路・ホーム部分の近代化が遅れていた徳島駅ですが、この12月にようやく地元の全面的なバックアップの元、駅ホームの高架化事業がスタートしました。 新ホームは、3本のプラットホームを持つ島式ホームを2本配置した「2面6線」となる計画で、完成の暁には佐古・鳴門・小松島の各方面行きの普通列車が、いずれも平均5分の待ち時間で15分間隔で同一ホームで相互に接続し、加えて佐古駅での高徳線と徳島線の接続も、同一ホームで平均待ち時間4分(いずれも現段階での計画)と、徳島地区の普通列車ネットワークがさらに改善されます。どうぞご期待ください。 工事は仮ホームの設置から始まり、全5期/2年程度の工期を予定しており、2004年春の完成を目指します。 詳細については次号でお知らせいたします。 |