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安  全  対  策



ATS


 ATSは列車の保安設備の基本装備として、国鉄線では1966年に全線への整備が完了しています。
 しかし国鉄ATSは、赤信号で5秒間警告して何もしない場合のみ非常ブレーキを掛けるだけのもので、簡単に停止現示を冒進できるという致命的な欠陥があり、現にそういった事故は後を絶ちませんでした。


 JRT四国では民営化後、JR四国と同じATS−SSをベースに、一部機能強化を行ったJRT独自タイプのATS−SSを、1989年までに管内全線に整備しました。

 その中で特に、制限現示過速時に自動ブレーキ制御を行うモノを「ATS−SSn」と通称し、1990年の予讃線 高松〜多度津間への導入を皮切りに、閑散線区を除く管内のほぼ全線に整備しました。


 なお、1992年3月改正から、「しおかぜ」「南風」の各1往復のみが、本四備讃線陸上部(茶屋町〜児島間)で160km/h運転を開始したが、この時はJRT東日本タイプのATS−P形を暫定導入して、ATS−SS形と併設し、P形に対応した車上装置一式を搭載した車両のみを、160km/h運転列車に限定運用していたもので、費用面の問題(SS形と機器を共用化できないので、完全置き換えか併設のどちらかになる)で他区間への波及はありませんでした。


 しかし、その後も全国各地で後を絶たないATSの盲点を突いた事故を教訓に、さらなる安全性の強化を図るため、首都圏等に整備されているATS−Pとほぼ同等の機能を持ちながら、従来型ATS−SS系統と互換性のある、ATS−SPS形をJRT総研と共同で開発し、2000年4月改正で瀬戸大橋線に導入しました。
 その後2年間の実証試験を経て、2002年4月改正から基本的に全ての昼行特急列車について、本四備讃線陸上部での最高速度が145km/hに引き上げられています。


 このATS−SPS形は、従来型ATS−SS系の完全上位互換で、変周式(多変周型)を採用。JRで言えば、ATS−Psが機能・動作面でこれとかなり近いものとなります。
 SPS形対応の車上子を搭載していない車両(SS形車上子のみを搭載した車両)でも、SS系の機能一式をそのまま使用できるメリットがあります。

 主な追加機能は、
 (1)曲線および分岐機速度制限超過に対する防護機能(自動ブレーキ)
 (2)速度照査パターン生成(列車の性能に合わせたパターンの生成)
 (3)踏切バックアップ列車検知(踏切鳴動時間の均一化支援)
 (4)退行検知防護機能(勾配途中などで列車が自然退行した場合に非常ブレーキ作動)
 (5)車上子側から地上子側への列車種別情報伝達機能

 また、ATS−SPS区間内でATS−SPSが故障した際も、同様にATS−SSとして機能します。

 これらの装備により、SP形整備区間では、各駅での列車に応じた列車接近自動案内放送(通過列車と停車列車を区分し、それによって予告ベルの音声を使い分けたり、また副本線側にのみホームのある駅では、通過列車の接近放送の省略)や、交通量の多い踏切や駅の直前直後にある踏切の一部での鳴動時間均一化が実現されています。



 その後は、四国内きっての高速・高頻度運転区間である 予讃線 高松〜多度津間のほか、特急列車の運転最高速度向上にあたっての必須装備として 予讃線 伊予市〜内子間や、土讃線 大杉〜土佐山田間にも整備されました。

 他の主要線区へも順次導入の予定で計画・工事を進めていたが、2005年4月に起きたJR宝塚線脱線事故を契機に計画を前倒しで整備を進めることになりました。


 2018年3月17日改正時点で、瀬戸大橋線・予讃線・土讃線・高徳線の全線がATS−SPS化完了となっています。





配線変更


 列車の営業運転最高速度の向上に伴う、途中の通過駅における安全対策として、比較的利用客の多い駅や、列車の通過速度が高い駅を重点的に、本線から分岐する側線(副本線)を新たに敷設し、その側線側にホームを移設する、「新幹線タイプ」の配線への改良工事を以下の駅で実施してきました(一部の駅では、ホームはそのままで通過線を増設しています)。

 1987〜1999年度:粟井駅、市坪駅、北伊予駅、土佐大津駅
 2000年度:木見駅(3月)
 2001年度:植松駅(11月)、上の町駅(8月)
 2003年度:鬼無駅(1月)、端岡駅(3月)、鴨川駅(1月)、伊予大平駅(3月)、伊予中山駅(3月)、伊予立川駅(3月)、土佐一宮駅(3月)
 2004年度:土佐長岡駅(3月)
 2005年度:香西駅(3月)、備前西市駅(3月)、妹尾駅(3月)、早島駅(9月)、壬生川駅(2月)、金蔵寺駅(2月)、善通寺駅(9月)、木太町駅(3月)、屋島駅(9月)、八栗口駅(3月)、石井駅(9月)、鴨島駅(3月)
 2006年度:八十場駅(7月)
 2007年度:本山駅(7月)
 2008年度:府中駅(3月)、学駅(3月)
 2013年度:石鎚山駅、伊予氷見駅、伊予小松駅(いずれも3月)


 また以下の各駅は、既に国鉄時代に高架化開業した際に同様な配線に変更されています。

 伊予和気駅、三津浜駅、旭駅、朝倉駅



防護柵


 JRT四国管内で整備されている「防護柵」には大きく2つの種類に別れます。

 一つは「列車・線路の防護」を目的としたもので、山間部でよく見られる落石等防護柵や、住宅地や田園地帯などに設置して人や動物の侵入を防ぐ障害物防護柵が代表的なもので、「列車防護柵」と称しています。
 もう一つは、「お客様の防護」を目的としてホームに設置される「転落防護柵」で、比較的利用客数の多い駅のなかで、通過列車が比較的多く存在する駅に設置されています。

(1)列車防護柵

〜落石防護柵〜

 山間部を走行する路線に設置されています。特に注意を要する区間には、センサーなどを利用した落石検地装置を併用し、線路への落石を検知すると関係区間の閉塞信号が赤に変わり、CTCセンターへ情報が入電するとともに、列車無線を使用して落石を検知した地点の周辺に非常停止信号が発報されます。

 JRT四国では、下記の区間に総延長約130kmに及ぶ落石検知付きの防護柵を設置し、列車の安全運行に努めています。

 予讃線 関川〜多喜浜間/大西〜伊予北条間/伊予大平〜内子間/伊予大洲〜八幡浜〜伊予石城間/下宇和〜北宇和島間
 土讃線 讃岐財田〜佃間/阿波池田〜土佐山田間/須崎〜土佐久礼〜影野間/西窪川〜土佐佐賀間
 高徳線 讃岐相生〜板野間
 予土線 西窪川〜江川崎間
 長浜線 高野川〜五郎間

 これ以外にも、落石の恐れのある区間にはピンポイントで防護柵を設置しています。


〜障害物防護柵〜

 列車の安全・正確な高速走行を確保するため、線路沿いに設置されている防護柵です。
 国鉄時代に整備された物がほとんどですが、JRT四国移行後も主要な区間に順次増設・強化を行ってきています。柵の高さは低いもので1.5mから2mを超えるものもあります。
 形状などについても、「忍び返し」の機能を持たせた物や、都市部では防音壁の機能を持たせたもの、田園地帯などでは動物の侵入を防ぐために上部に鉄条網を設置した物などがあります。

 予讃線 高松〜八幡浜間、土讃線 多度津〜須崎間、高徳線・徳島線の全線、牟岐線 徳島〜阿南間については、高架・橋梁・築堤・トンネル区間と、駅構内や踏切部分、ならびに落石防護柵の設置されている区間を除いて、基本的に全区間に整備されています。
 これ以外の区間でも、住宅地を比較的高速で列車が通過する区間については防護柵を設置しています。


 また本線から分岐する側線側にホームを設置した、新幹線タイプの配線となっている駅についても、東海道新幹線 静岡駅で発生した人身事故を教訓に、比較的利用者の多い駅や列車の通過速度が高い駅から順次、本線と側線との間にも防護柵を設置する工事を、2006年度秋から開始しました。
 将来的には、新幹線タイプの配線となっている全ての駅に設置する計画となっています。


(2)転落防護柵

 通過列車からお客様を守るため、本線から分岐する側線を設けて、乗降ホームを側線側に移す工事を、一部の駅で実施しております。

 一方、比較的長距離をご利用されるお客様から要望の多い、列車の所要時間短縮のため、列車を限定して一部主要駅を通過する列車が設定されています。
 これらの通過列車の存在する主要駅の中には、用地取得などの問題から、上記の側線の増設ならびにホームの移設を行う事が、非常に困難な駅も存在します。そのような駅のなかで、特に通過列車の速度が高い駅については、列車が通過する本線側のホームに、防護柵を設置しています。


 2012年をもってJRT四国管内の普通列車用車両の出入口ドアの位置が全て統一されたことを受け、2013年度に宇多津・讃岐塩屋駅の1〜4番ホームと、伊予西条駅の2〜3番ホームについて、可動式のホーム柵を導入しました。
 同駅での使用実績を見極め、他の駅への設置を検討することとします。


 2014年4月1日現在の設置状況は以下の通りです。

路線名
駅名
設置ホーム
設置年月
備考
予讃線宇多津1〜4番ホーム2000年3月2014年3月:可動式に更新
讃岐塩屋1〜4番ホーム2005年3月2014年3月:可動式に更新
川之江2/3番ホーム2004年2月
伊予三島1/2番ホーム2006年3月
伊予西条2/3番ホーム2000年3月2014年3月:可動式に更新
伊予北条 2/3番ホーム2004年9月
土讃線土佐山田2/3番ホーム2006年2月
ごめん2/3番ホーム2006年2月
土佐市2/3番ホーム2005年2月


 これらの駅は防護柵の設置にとどまらず、列車通過時には駅員がホームで監視を行うなどの対策も実施しています。



踏切対策


 JRT四国では民営化当初より、立体化による踏切の除去の他、危険な第3種/第4種踏切の格上げや廃止、主要な踏切への障害物検知装置の設置、踏切遮断棒の取り替えや、遠方からも目立つ踏切ゲートの設置等の、踏切の安全対策を行っています。


 JRT四国管内では、高架化事業の推進等との相乗効果により、1987年の民営化以後の22年間で500箇所以上の踏切が除去され、踏切事故の減少に大きな効果を上げています。
 例えば、予讃線 高松〜多度津間の踏切数は、1987年の民営化当初は84箇所でしたが、2009年2月末時点では16箇所にまで減少しています。
 また、警報機も遮断棒も無い危険な第4種踏切については、予讃線と土讃線は2005年度に、高徳線についても2007年度に全て姿を消しました。

 踏切除去の際に必要となる場合がある立体化については、線路上への障害物落下を防止する観点から、極力線路側がオーバークロスするような設計施工を行っています。


 2003年度からは、踏切の遮断棒を従来の竹製の黄色と黒のツートンから、FRP製の赤と白のツートンに取り替えていく工事を、都市部の踏切を重点的に開始ししています。
 2003年度に54ヶ所、2004年度は42カ所を取り替えるなど、7年計画で管内全ての踏切について取り替えを行う計画となっています。


 県庁所在地周辺を中心に、遠方からの視認性に優れる踏切ゲートの設置を、2003年度から開始しています。
 2003年度18ヶ所、2004年度14ヶ所、2005年度10カ所、2006年度12箇所、2006年度8箇所に設置を行い、一定の効果が上がっています。



 踏切の除去については、特に集中的に除去を行っている区間もあり、宇野線・岡山〜茶屋町間、予讃線・八十場〜多度津間、予讃線・新居浜〜伊予小松間については、既に「踏切ゼロ化」を達成しています。
 現在は、下記の区間について工事を進めております。

 予讃線 伊予三島〜新居浜間
 土讃線 多度津〜琴平間



 上記のほか、以下の区間についても新線切り替えや高架化等により、連続踏切ゼロ区間となっています。

 本四備讃線 茶屋町〜児島〜宇多津間
 予讃線 川之江〜伊予三島間、新居浜〜伊予西条〜松山〜伊予市〜内子間
 土讃線 土佐穴内〜大杉〜高知〜土佐市〜吾桑間
 高徳線 吉成〜徳島〜地蔵橋間
 徳島線 佐古〜府中間
 鳴門線 徳島〜北鳴門間



障害検知
(落石・踏切を除く)


 落石検知や踏切障害物検知の他、列車の安全運行に影響を及ぼす障害を検知するシステムを一部の区間に導入し、列車の安全・正確な運行をバックアップしています。
 いずれも、障害を検知すると関係区間の閉塞信号が赤に変わるほか、前後の区間に設置された特殊信号発光器が点灯し、CTCセンターへ情報が入電するとともに、列車無線を使用して障害を検知した地点の周辺に非常停止信号が発報されます。


〜構造物崩落検知〜

 トンネル内壁や橋梁、陸橋などの構造物の線路上への落下や、橋梁の橋桁の崩落などを検知します。
 常時微弱電流の流れているケーブルを設置し、ケーブルが切断されると非常信号を発報します。

 トンネルについては、2000m級以上の長大トンネルのほか、供用開始年代の古い老朽トンネルを中心に設置しています。
 橋梁についても、老朽橋梁をはじめとして、長さ300m級以上の橋梁を中心に設置しています。


〜線路流失検知〜

 川沿いや海沿い、また過去に線路流失の実績がある要注意区間に、バラストや枕木などの線路設備が流失したことを検知するためのセンサーやケーブルが設置されています。



その他自然災害対策


〜風対策〜

 JRT四国では、沿線の要所に合計約500基の風速計を設置して、常時観測を行っており、風速25mを超える強風を観測すると、当該区間の列車の運行を見合わせています。

 しかし、台風などの一時的な天候の変化によるものを除けば、恒常的に強風が吹く箇所はある程度限定されており、それらの箇所を中心に、防風柵や防風林を設置し、強風による列車の運転休止や徐行などを減らすことに努めております。


 防風柵は基本的に高さ2〜4mの可動式とし、通常時は開口部が開いた状態となっています。付近の風速計で観測されたデータを元に、自動、また手動によって、スリットを閉じて、風を防ぐ構造となっています。主に橋梁上や築堤上など、スペースにあまり余裕のない箇所に設置しています。

 スペースに比較的余裕のある地上部分や、付近に神社仏閣や歴史的建造物があるなど、景観上防風柵とすることがあまり望ましくない場所などについては、防風柵に替えて防風林を設けています。


 現在、主に下記の箇所に、重点的に防風柵や防風林を設置しています。

路線区間防風柵防風林備考
本四備讃線児島〜宇多津間 総延長
約5km
海上風対策:海上部に設置
予讃線伊予三島〜伊予土居間 総延長
約3.5km
総延長
約2.5km
「やまじ」対策
高徳線吉成〜春日間 総延長
約1km
橋梁部に設置



〜積雪対策〜

 南国・四国においても、特に山間部は積雪があります。
 JRT四国では、積雪のあるエリアを中心に、積雪・雪害・氷結対策を行っています。

<融雪スプリンクラー>

 地下水や平行する河川から汲み上げた水をスプリンクラーで散布して融雪を行います。
 温度計と積雪センサーを併用し、降雪が始まると自動的に散布を開始します。また、CTCセンターからの指令により、手動で作動させることも可能です。

 現在、下記の区間の明かり区間(トンネル区間以外)に設置されて、冬季に威力を発揮しています。
    ・予讃線 八幡浜〜双岩〜伊予石城間
    ・土讃線 讃岐財田〜箸蔵間
    ・土讃線 阿波池田〜おおぼけ間
    ・土讃線 豊永〜大田口〜土佐穴内間
    ・土讃線 大杉〜土佐山田間
    ・土讃線 土佐久礼〜影野間(上り線)


<ポイント融雪装置>

 凍結や積雪によるポイントの動作不良に備えて、駅構内などのポイントには、電熱線や温風などを利用した電気式の融雪装置を設置しています。
 一定の降雪を検知すると自動で動作したり、スプリンクラーなどと連動して動作するほか、CTCセンターからの指令による手動作動も可能です。

 2022年現在、予讃線・土讃線・高徳線・徳島線・瀬戸大橋線の全ての駅の他、標高が高く冬季の凍結が懸念される駅にも設置されています。


<車両面>

 線路設備のみならず、車両側でも雪対策を施している場合があります。

 通常の、車輪の踏面に摩擦材を押しつける「踏面ブレーキ方式」では、摩擦材と車輪の間に雪が詰まって利きが悪くなる場合があることから、近年製作された車両については、基本的に全て「ディスクブレーキ方式」を採用してこれを防いでいます。
 2011年末現在、JRT四国が保有する車両については、特急用車両については全車両が、普通列車用車両についても約95%がディスクブレーキを採用しています。

 また電車については、停止直前あるいは完全停止までを、摩擦ブレーキに頼らずに減速する、電気停止ブレーキシステムを搭載した車両に置き換えを進めています。


〜地震対策〜

 JRT四国では、近い将来発生するとされている、南海・東南海地震(南海トラフ地震)に備えて、各種施策を実施、または検討しています。

 早期地震警報システム(EQAS)を、2014年3月22日のダイヤ改正から、瀬戸大橋線・茶屋町〜宇多津間と予讃線・伊予西条〜松山間で運用を開始しました。
 このほかの区間についても、列車の速度が高い区間や、運転本数の多い区間について、導入を検討しています。

 高架橋や駅舎などの構造物については、四国においては特に高架橋に関しては、耐震性を考慮した比較的新しいものが多いですが、古いものを中心に耐震性などのチェックを行い、必要に応じて補強や建て替えなどの対策を行っています。

 地震に伴う津波については、以下の「〜水害対策〜」をご参照下さい。



〜水害対策〜

 通常考え得る水害としては、堤防の決壊等による河川の氾濫、台風等による高潮、地震による津波などが想定されます。

 都市部については低地帯に位置するところが多く、水害対策のほかにも、踏切の解消などの市内交通改善という観点からも、国鉄時代から積極的に高架化を推進してきました。


 特に、南海トラフ地震が起きた場合に大規模な津波が襲来すると想定される高知地区は、全ての駅について海抜が20m以上となるべく計画を進めています。
 2020年度末までの時点で、既に土佐山田〜高知〜土佐市〜土佐戸波間については東浦駅を除いた全ての駅の高架化が完了したほか、吾桑〜須崎〜安和間についても須崎市街地区間の高架化が完成し、これらの区間の全駅が海抜20m以上となって、津波に強い鉄道に生まれ変わりました。

 現在は瀬戸内海側の予讃線についても事業化を進めており、2020年度末までの時点で、高瀬〜松山〜東大洲間の本線経由の区間については、全ての駅が海抜10mを超える位置となって水害リスクが大きく低減されています。


 また、高架橋の付帯設備として、緊急時の避難スペースの設置を推進中です。
 これは、高架橋に歩道および付帯する階段を併設し、緊急時には地上に設けられた入口から歩道へ避難することが出来るようにするものです。
 出入口は普段は施錠されており、地震による大きな揺れを検知すると自動で解錠される仕組みになっています(運転司令所からの遠隔操作による施錠/解錠も可能です)。

 2019年度に高架化された須崎市街地区間高架橋には当初から設置済みで、2021年度からその他の既設の高架区間に設置を進めていきます。


 管内の主要な車両基地である、高松・松山・高知・徳島の各運転所は、いずれも河川に隣接した低地帯にあり、河川氾濫時は浸水する危険性があります。
 そのため、独自に防波堤を一部強化しているほか、構内の排水設備の整備・強化を進めています。
 それにとどまらず、高松以外の3箇所の運転所については、水位の上昇など浸水が予想される場合に、車両基地内の留置車両を迅速に高架の本線上に退避させるための訓練を、随時実施しています。


 このほか、サンポートに隣接した低地帯にある高松駅については、高潮などが発生した場合でも駅構内への浸水を防ぐための、地下貯水槽の建設を検討しています。




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