<架空鉄道「JRT四国」のページ>


EC710系
制御付振子式特急形寝台電車



側面図(PDF)
(228KB)

客室寸法図(PDF)
(325KB)

側面方向幕




 1991年に登場したEC700系の後継車種として、東京〜松山間寝台特急「伊予」、ならびに東京〜高知間寝台特急「土佐」に充当するため製作された、振子式の寝台特急電車。
 EC500系の振子・走行システムを基本に、個室主体の構成で好評を博しているEC700系を正常進化させている。

 2014年3月22日改正で登場。
 現在、6両編成×5編成の合計30両が松山運転所に配置され、東京〜松山間特急「伊予」と、東京〜高知間特急「土佐」に充当されている。


<車体>

 車体については、EC500系を基本としたアルミ高張力鋼板中空押出によるダブルスキンモノコック構造としながら、先頭の運転室周辺部は乗務員保護の観点から頑丈な鋼製車体による高運転台としている。
 側面衝突対策として補強梁を併用することにより、衝撃を吸収・分散しやすく、なおかつ潰れにくい車体としている。

 基本構造は285系「サンライズ」やEC810系「瀬戸」を基本としつつ、振子式車両であることから車体高さを200mm低く抑え、室内高さを上階下階ともそれぞれ70mm低く、さらに屋根と床の厚みをそれぞれ20mm薄くすることで捻出した。
 また、車体傾斜に対応して車体の上下絞りがあるため、調度・機器類の配置見直しや照明の調整などによって圧迫感を軽減している。


 塗色については、濃いスカイブルーと淡いスカイブルーの派手なツートンカラーとし、境界部は瀬戸内海の島々をイメージしたグリーンのラインが入る。

 側面方向幕は反射式液晶パネルを採用し、省エネのため車速が50km/h以上になると消灯する。

 出入口ドアは全て幅1mの内プラグ式プラグドアとし、各車に片側1扉を備える。
 連結面には転落防止幌を装備する。

 前照灯は高輝度白色HID4灯、後部標識灯はLEDとし、両者を一体化したユニット式のライトケースを備える。


<システム等>

 電動車は1M方式となり、制御方式は1C−1M個別制御方式IGBT−VVVFインバータ制御で、メロディ音調を備えている。

 電動機はEC500系と同じ、定格出力300kWhの三相交流誘導電動機S−MT700RS。
 営業運転最高速度が低く、M車比率も低い点を考慮して、歯数比は5.0とした。


 台車は基本的にEC500系と同じで、操舵機構を組み込んだベアリングガイド式制御付振子式ボルスタレス台車。
 ただし、車高が高いことと寝台車両であることを考慮し、最大振子角はEC500系の6度に対し、5度傾斜で運用することとしている。


 ブレーキは、応荷重・応速度増圧付き電気指令式空気ブレーキとなる。
 運用区間に長距離の連続勾配区間が存在することから、M車に抑速回生ブレーキと発電ブレーキを、T車には抑速回生用として電磁誘導ブレーキを装備。なお、通常は抑速回生ブレーキを使用することとし、抑速回生失効時には自動的に発電ブレーキに切り替わる。床下搭載の放熱器のみでは発電ブレーキ放熱容量が不足するおそれがあるため、M車の屋上には強制冷却式の放熱器を搭載している。
 基礎ブレーキ装置は全車車輪ディスクブレーキとなる。


 主幹制御器は、JRT四国標準仕様の横軸2ハンドル電気接点式で、自動進段式のマスコンは6ノッチまでを備える。

 連結器は、三相連結器と電気連結器を併用する自動解結付き密着連結器で、運転台側は自動幌解結装置も搭載する。


 パンタグラフはEC500系と同じもので、クロスリンク3本ワイヤー式振子制御装置を備えたシングルアーム式となる。
 パンタグラフ折り畳み高さは、四国内の特に高徳線の超狭小トンネル(最低架線高さ4,150mm)対応のため、他の振子式特急電車等と同様に3,890mmに抑えている。

 冷房装置は、振子作用を考慮して軽量構造のS−ECAU710形を搭載。

 発電機とコンプレッサーはM車に搭載。
 なお、夜行列車用ということで騒音低減の観点から、ドアを全て電気駆動とすることで空気使用量を減らし、コンプレッサーを小型化している。

 警笛はJRT四国標準仕様の電子ホーンの他、新タイプのメロディホーンを搭載する。


<客室>

 客室については、基本的にEC800系および285系を基本とした全室禁煙個室となり、開放室および喫煙室の設定は無い。
 また、振子式であることから車体を低く抑える一方、定員の確保と空間の有効利用という観点から、客室部分は上下二層構造を基本とし、車端部分に平床構造にしている。

 窓ガラスは全て防曇・UVカット・熱線反射式の複層合わせガラスとなっており、グレースモークタイプとなる。
 日よけは全てフリーストップ式のロールアップブラインドとなっている。

〜共通〜

 個室は全て、テンキーを併用したオートロック方式となっている。
 入室時に、最初に暗証番号を設定して、その番号で解錠して入室する。外出時は、室内側からは無条件でドアを開くことが出来る。なお室内側からは、電子錠とは別に物理的に施錠することも出来る。

〜A寝台車〜

 4/11号車の階上層に、一人用の個室A寝台「シングルDX」を6室配置している。
 基本構造は、EC800系および285系に準じているが、車高が低いため室内最大高さが1,780mmと若干低くなっている。

 山側の通路から階段を上がったところに出入口を配し、出入口正面に洗面所、それを挟むように線路に対して平行に寝台とテーブルを備える。

 空調については、冷暖房いずれも各部屋個別の温度調節が可能となっている。

〜B寝台車〜

 B寝台は編成中に全部で3種類が設定されている。
 いずれも基本構造は、EC800系および285系に準じており、線路に対して平行に寝台がセットされているが、車高が低いためA寝台と同様に室内最大高さが1,780mmと低くなっている。


 4/11号車の階下層に二人用個室「デュエット」を4室配置。
 入口から入った通路の左右に寝台を備える。

 二人での利用が可能な一人用個室「シングルツイン」は、1/6/7/12号車に1室、2/8号車に3室設定され、6両編成で5室、12両編成で10室を備える。
 このうちの2/8号車には、車椅子対応室が各1室設定されており、若干構造が異なる。

 通常の一人用個室「ソロ」は、平床室、階上室、階下室の3タイプがあり、1/6/7/12号車は平床室1/階上室9/階下室9の計19室、2/8号車については平床室2/階上室9/階下室9の計20室が備えられている。

〜個室座席車〜

 電動車となる3/4/6/10号車は個室座席車となっている。
 基本構造はEC800系と同一だが、室内高が若干低くなっている。

 座席は最大リクライニング角80度のゆりかご形シートとなっており、ほぼフラットに近い状態とすることが出来る。

〜その他〜

 4/10号車の下り方にラウンジコーナーと自販機を設置している。

 3/5/9/11号車にはシャワールームを各1室設置。
 なお、5/11号車のシャワールームは、基本的にA寝台利用客専用となっている。

 トイレ・洗面所については全車両に設置。
 トイレは全て洋式となっており、和式トイレは無い。

 また、4/10号車ラウンジコーナーの上り方に、AEDを搭載している。

〜バリアフリー〜

 2/8号車に、タッチオープン式の自動ドアを装備した車椅子対応のトイレを設置しているほか、車椅子での利用を考慮した個室B寝台「シングルツイン」を1室設けている。
 この「シングルツイン」については、通常は客室通路側にある個室出入口が、出入台デッキ側に設けられている。



形式
形式名
TBC711TB711TSB713M711MR711
0番台車100番台車
記号
TBC10TBC11TB10TSB30M10MR10
連結位置
1/7号車6/12号車2/8号車5/11号車3/9号車4/10号車
製造数
555555
最大寸法21,500 mm21,300 mm
2,950 mm
3,950 mm3,880 mm3,840 mm
パンタグラフ折り畳み高さ
3,890 mm
重量40.8 t40.5 t39.0 t41.0 t43.0 t47.5 t
車体 アルミ高張力鋼板ダブルスキンモノコック
(先頭部:高張力鋼板)
窓ガラス 防曇・UVカット・熱線反射式 複層合わせガラス
運転室:防眩クリヤー(一部ブロンズ)/客室:グレースモーク
制御方式 個別制御式 IGBT-VVVFインバータ制御
(製メロディ音調インバータ)
トラクションコントロール搭載
電動機形式
出力
S−MT700RS
300 kWh × 4
歯数比5.0
パンタグラフ形式
S-PSS8100GSX
シングルアーム式
クロスリンク3本ワイヤー式振子機構付き
ブレーキ方式応荷重・応速度増圧付 電気指令式空気ブレーキ
電磁誘導ブレーキ併用 抑速回生・発電ブレーキ併用
ブレーキ装置 車輪ディスク
(4センサー3チャンネル式各輪個別制御アンチロック付き)
台車形式・方式S−DT8100SS−DT8100S
ベアリングガイド式 ボルスタレス式制御付振子台車
操舵機構付き
セミアクティブサスペンション付き
車輪直径:840 mm
許容最高速度 130km/h
(設計最高速度:160km/h)
加速度
減速度
起動加速度 2.5km/h/sec (2M4T)
常用最大減速度 4.2km/h/sec
非常最大減速度 4.8km/h/sec
130km/h時加速余力 0.7km/h/s (2M4T)
勾配均衡速度 10‰:150km/h (2M4T)
20‰:120km/h (2M4T)
33‰: 85km/h (2M4T)
曲線通過速度 300≧R:本則+15km/h
450>R≧300:本則+20km/h
600>≧R≧450:本則+25km/h
R≧600:本則+30km/h
最大振子角度5度
振子中心高さ線路面上 1,850 mm
床面高さ1,100 mm


電動発電機S-SIV8100ECU
出入口ドア数・幅1扉(1,000 mm)
冷房装置 S−ECAU710 × 2
(15,000 kcal × 2)
乗車定員A寝台シングルDX:6
B寝台 ソロ:19
シングルツイン:2
ソロ:20
シングルツイン:6
デュエット:8
座席シングルシート:28シングルシート:24
その他
設備装置
客室個室B寝台個室B寝台個室B寝台 個室A寝台
個室B寝台
個室座席 個室座席
ミニラウンジ
WC洋式 × 2洋式 × 2 洋式 × 1
(車椅子対応)
男子小用 × 1
洋式 × 2洋式 ×1洋式 × 1
洗面所有り × 2有り × 2有り × 2有り × 2有り × 1有り × 1
シャワー室有り × 1有り × 1
乗務員室
CC装置
CP



検索サイトから直接来られた方は、ここをクリックしてTopに移動できます