<架空鉄道「JRT四国」のページ>


383系 制御付振子式特急形直流電車

<第三次型 200番台>




↓ 383系200番台車3M4T「南風」の加速力曲線




<第三次型 200番台>

 89年7月に登場した第3次型は事実上の「JRT四国仕様」として200番台を名乗り、非貫通先頭車は、それまでの「国鉄タイプ」高運転台ショートノーズからダイナミックな三次曲面構成の低運転台パノラマタイプに、貫通型も低運転台式として貫通扉をプラグドアに変更したほか、ハイデッカーグリーン車のルーフを連続したデザインのラウンドルーフとし、塗色の変更とも相まって大きくイメージを変えた。

 さらに、電源供給システムを変更、1M式電動車を当初から用意、側面方向膜をLED化、下枠交差形パンタグラフ化、マスコンの6ノッチ化&電子制御化等の全面改良をうけた、フルモデルチェンジバージョンである。


 振子制御方式は、第二次型(100番台車)と同様に、強制車体傾斜方式併用の制御付自然振子方式となっており、線路情報の記憶されていない路線への入線時にも、振子を作動させることが出来る。



 電源供給システムは、サハ383のインバータを廃止し、クハ383・サロ383車のインバータを静電誘導トランジスタ組み込みの自動制御式に変更。現在の列車の編成両数を計算して、どの車両にどのインバータからどの程度給電するかを決定し、各々の発電量を2両給電から4両給電の範囲内で自動制御し、消費電力量を必要最小限に抑えるシステムとした。

 台車は全面改良を受けたS−DT383/S−TR383で軸受がベアリング式となり、振子装置の転がり抵抗軽減の改良の他、車軸ダンパと車体固定装置、それにリンク連結アームが廃止されて構造が簡素化され、デザインも一新した。

 ブレーキ方式は抑速回生・電磁誘導ブレーキ併用の応荷重増圧付電気指令式空気ブレーキで変更はないが、基礎ブレーキ装置が全車車輪ディスクに変更され、アンチスキッドも当初から標準装備された。
 パンタグラフは下枠交差式小型のS−PS28とし、支持点を高くした。


 客室では普通車のシートがロイヤルセーブル地のフルファブリックオールウレタン製バックシェルタイプに変更された。

 グリーン車は大幅にグレードアップされ、1次車の3ウェイパワーシート・シートバック液晶TVに加え、アームレスト内蔵式マルチヘッドホンステレオ、360゜フリーストップ回転対座、オールウレタンバックシェル、帯電防止・防汚・防水表皮、読書灯、クローゼット式荷物棚が装備された他、床面がさらに10cmかさ上げされて30cmの高床式とされ、客室端部と中央にシャンデリアも装備された。
 シートモケットは2000系グリーン車に倣ったスペースブラック。

 窓ガラスは普通車、グリーン車とも熱線反射式複層ガラスとなった。冷房装置はIC制御化されたECAU35−GSX。自動ドアは光熱センサーが追加され、荷物に反応してドアが開くという事がないようにした。

 尚、原則として1次車・2次車との混結・併結は行われない。


 四国地区集中配置の200番台は93年3月ダイヤ改正の関連で、ボディマウントの形状変更と増設、空気抵抗軽減のための列車無線アンテナのプリント化、パンタグラフのシングルアーム化(S−PSS383)、ワイパーのシングルアーム化、電子ホーン化(当初はホイッスルと通常のホーンの併用)、前照灯ハイビームの舵角応動プロジェクター化(カーブの大きさに合わせて前照灯の向きが変わる)、トラクションコントロール搭載、等の大改造を実施。瀬戸大橋線における速達特急の最高160km/h運転を実現。





 2001年に編成組み替えとリニューアルを実施。

 編成組み替えは、現在の7両固定編成を5両基本編成+2両付属編成に分割。これは主に時間帯や時期による「南風」の旅客流動の差が大きい事を考慮して、5連での運用を可能にするためである。

(組み替え後)
 TC2/TSH2/TF7/M'2/MC2/M''12/TC12

 TC12(クハ383−1200)はサハ383−200からの改造で、DC900形とよく似たデザインの運転台ユニットを取り付けた。
 この他、TF7(サハ383−700)とTC12(クハ383−1200)には新たに身障者対応設備を増設し、出入口ドアの拡幅(現行82cm→1m)を行っている。

 さらに、全車両について客室のリニューアルを行い、座席のモケット張り替えた他、化粧版を一部木目を入れた暖色系統に交換し、それに合わせて室内灯についても白色蛍光灯を白熱灯風暖色蛍光灯に変更、安らぎと落ち着きの感じられる室内とした。




 従来はJRT四国のみの保有であったが、EC500系の登場により、現在は「ゆうなぎ」用として高松運転所に21両配置の他、JRT西日本・出雲電車区に23両が配置されて、伯備線特急「やくも」にも運用されている。


 
 2014年3月22日改正では、予讃線バイパスルート開業とそれに合わせた「しおかぜ」への新車導入に伴い、「ゆうなぎ」には8000系リニューアル車が改造転用されることとなったため、従来「ゆうなぎ」に使用されていた高松運転所所属の383系200番台車については、全車がJRT西日本に譲渡されて出雲電車区の配置となり、これにより伯備線の特急「やくも」は全車が383系200番台車での運用となった。



↓ 2008年度にリニューアルされた「やくも」仕様





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