<架空鉄道「JRT四国」のページ>


キハ69系 汎用気動車







 キハ69系は総勢500両が製造され、北海道を除いた全国各地に配置された。



<第1次型>




 1982年11月登場の第1次形0番台は、1975年登場のキハ67系と同じ2両ユニット式を採用し、25ユニット50両が製造された。

 エンジンは瀬戸四国自動車産業(現シコク自動車)製の水冷水平対向12気筒30L インタークーラー付きターボチャージャー DML30HZA形で、定格出力500PS/最大出力650PSとなる。トルクコンバータは同社製ロックアップクラッチ付き変速2段直結1段自動変速式で油圧制御式。

 ブレーキは特急用キハ181系と同一でCLEを装備し、基礎ブレーキ装置は車輪ディスクブレーキとなる。6ノッチ式のマスコンとブレーキハンドルは、キハ181系と同一の横軸2ハンドル式。

 台車は心皿の無いリンク連結式空気バネ台車で、キハ181系のDT40/TR219をベースに、ヨーダンパ・車軸ダンパ等を追加したDT68/TR68で2軸駆動としている。許容最高速度は110km/h。

 連結器は、キハ68・69の妻面は半永久連結器で、電気連結器を装備。運転台側は密着自動連結器で、同系列車との連結用に自動解結つき電気連結器、他車との併結用には電子アダプタを介する通常のジャンパ栓連結器を備える。



 客室はシートピッチ1,580mmのセミクロスシートで、モケットはブルー。出入口扉は幅1,300mmの両開き2扉。フリーストップ巻き上げ式のブラインドを備え、窓は下段上昇上段下降式のユニットサッシ。

 冷房装置は 集中式のAU−77で強制換気も備え、キハ69に発電機を搭載している。

 キハ68には便・洗面所がつく。
 暖房装置はキハ67系と同じ電気暖房となる。

 車体側面には電動による電光式の方向幕が設置されている。




<第2次型>




 84年2月に第2次型(100番台車)が登場。客室はシートピッチ1,820mmの固定クロスシート(JRT化後は、全車が転換式叉は回転式に改造された)、75ユニット150両が製造された。


 その他メカニズム面は第1次車と同一である。


↓キハ69系第1次形〜第3次形の加速力曲線



全域でキハ181系を上回るほどの高性能気動車であった

従って、パワーアップされた上に軽量化された第4次形はさらに高性能となる



<第3次型>


 第3次型は200番台を名乗り、1985年3月に登場した。

 客室シートはシートピッチ910mmの転換クロスシート(デッキ部は固定)が装備され、前面貫通扉に側面方向幕連動式愛称名表示装置を新設。

 そのほかは第2次形と同一仕様で、15ユニット30両のみの製造に終わった。




<第4次型(最終グループ)>




 最終グループは1986年3月に登場。

 キハ68・69形は300番台を名乗り、ボディがアルミ高張力鋼に変更されたほか、冷房装置はFRP・セラミックを多用したAU−78として軽量化を図っている。

 エンジンは直噴化により、定格出力550PS/最大出力700PSにパワーアップしたDML30HZE形。トルクコンバータも電子制御式に進化。それに伴い台車も車軸ダンパを廃したDT69/TR69に変更。


 客室も大幅に変更され、座席はバケットタイプのオール転換クロスシートとなり、モケットはチョコレートブラウンツートンのフルファブリックとなる。デッキと客室の間には仕切が付く。

 室内灯もグローブ付きになり、化粧板を木目入りとし、さらに冷気吹き出し口がルーバー内蔵のラインフロー式となるなど大幅にグレードアップ。それに伴い、出入口扉が100mm縮小されて1,200mmに変更されている。



 他に両運転台式のキハ64・63形が登場。出入口扉は幅1,100mmの片開き式となり、電源は自給式。


 キハ64形は550PS機関を搭載した一般形セミクロスシート(シートピッチ1,580mm)の0番台と、転換クロスシート(シートピッチ910mm)でデッキの仕切が付く急行仕様100番台の2種がある。

 100番台車は電気連結器のみを装備し、ジャンパ栓連結器を持たない。叉、0番台は愛称名表示装置が省略されている。


 キハ63形は、定格出力250PSのDME13HZと呼ばれる、珍しい5気筒エンジンを搭載した一般形セミクロスシート車で、エンジン以外はキハ64形0番台と同一となり、駆動力確保のため台車は2軸駆動となる。

 シートモケットは、急行型キハ64形100番台がキハ68・69形300番台と同じチョコレートブラウンツートン、一般型はえんじツートンで、いずれもフルファブリックとしている。



 キハ68・69形は35ユニット70両、キハ64形0番台は55両、キハ64形100番台が15両、キハ63形が130両製造された。




 キハ69系グループ全体の製造両数は丁度500両で、北海道を除いた全国で活躍。

 ジョイフルトレインへの改造(JRT四国・JRT九州)や、キハ63形の機関換装(東海・九州)、デッキ移設による完全急行仕様化改造(西日本・東海)、ワンマン仕様化(四国・東海・九州・西日本)等の様々な改造車が存在する。


 このうち、完全急行仕様化改造については、キハ68・69形をベースにして92年3月改正時に、JRT西日本が急行「丹後」「砂丘」用に実施したもので、直噴機関化により、200番台からの改造車は600PSに、300番台からの改造車は660PSに出力増強、出入口扉は片引戸に変更して車端部に移設されている。
 但しキハ68形は便・洗面所が車端にくる。客室はもちろんオール転換クロスシート。

 JRT東海所属の第3次形と第4次形の一部は、快速「みえ」仕様化改造されているが、ブレーキの改良による120km/h化と、直噴機関化によるパワーアップ程度の小規模な改造となっている。


 他の改造車については省略、というより、私自身どういう改造車がいるのか完全に把握できていないというのが正直なところ。



形式第1次形第2次形第3次形第4次形
キハ68キハ69キハ68キハ69キハ68キハ69キハ68キハ69キハ64キハ63
1 〜 25101 〜 175201 〜 215301 〜 3351 〜 55101 〜 1151 〜 130
製造年次1982.8 〜 1982.111983.10 〜 1984.11984.12 〜 1985.31985.11 〜 1986.3
最大寸法21,300 mm
2,940 mm
4,000 mm3,900 mm
重量39.0 t 39.5 t39.5 t40.0 t39.5 t40.0 t38.5 t39.0 t39.5 t39.5 t38.5 t
車体普通鋼アルミ高張力鋼板
機関形式 DML30HZA
(水冷水平対向12気筒 副燃焼室式OHC)
(インタークーラーターボ付き)
DML30HZE
(水冷水平対向12気筒 直噴式OHC)
(インタークーラーターボ付き)
DME13HZ
直5直噴
ターボ付き
出力 定格:500PS/2,000rpm × 1
最大:650PS/2,500rpm × 1
定格:550PS/2,000rpm × 1
最大:700PS/2,500rpm × 1
定:250PS
最:350PS
変速機形式 R−TC3S−312L
(変速2段直結1段自動変速式)
(変速2段ロックアップクラッチ付き)
(3要素1段2相式)
R−ETC3S−312L
(電子制御 変速2段直結1段自動変速式)
(変速2段ロックアップクラッチ付き)
(3要素1段2相式)
歯数比最終減速比2.3502.750
1速1.8001.850
2速1.3001.300
3速1.0000.850
ブレーキ方式 機関・排気ブレーキ常時併用
CLE(電磁指令式)
応荷重・応速度増圧付 機関・排気ブレーキ常時併用
CLE(電磁指令式)
ブレーキ装置油圧キャリパ式 車輪ディスク
台車形式・方式DT−68/TR−68DT−69/TR−69
車軸ダンパ付き
許容最高速度 110km/h
(設計最高速度:130km/h)
加速度
減速度
起動加速度 2.0km/h/sec
常用最大減速度 4.0km/h/sec
非常最大減速度 4.6km/h/sec
起動加速度 2.1km/h/sec
常用最大減速度 4.0km/h/sec
非常最大減速度 4.6km/h/sec
勾配均衡速度 10‰:135km/h
20‰:105km/h
33‰: 75km/h
10‰:142km/h
20‰:113km/h
33‰: 82km/h
曲線通過速度 450>R:本則+5km/h
R≧450:本則+10km/h
出入口ドア2扉
両開引戸
W:1,300 mm
両開引戸
W:1,200 mm
片引戸
W:1,100 mm
冷房装置 AU−77
40,000 kcal/h × 2
(強制換気付き)
AU−78
40,000 kcal/h × 1
(強制換気付き)
シートセミクロス転換クロス or 回転クロス転換クロスセミクロス転換クロスセミクロス
シートピッチ1,580 mm910 mm940 mm1,580 mm940 mm1,580 mm
乗車定員 118
(立席50)
124
(立席52)
90
(立席30)
96
(立席32)
90
(立席30)
96
(立席32)
90
(立席30)
96
(立席32)
102
(立席39)
78
(立席26)
102
(立席39)
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