<架空鉄道「JRT四国」のページ>


キハ58・65系イベント用車


 国鉄分割民営化の時期を境に、全国で増殖したイベント用車両であるが、JRT四国におけるキハ58・65系改造のイベント用車両としては、1985年登場の「DXトレイン58」と、1987年登場の「リゾート四国」、それに1988年登場の「リビングエクスプレス」の3つがある。

  「DXトレイン58」「リゾート四国」が欧風気動車で室内はリクライニングシートを装備して一部に展望サロンなども備えているのに対して、「リビングエクスプレス」はいわゆるお座敷気動車となっている。
 いずれも、お約束のレーザーカラオケやビデオ放送システムなども搭載。


 種車が古かったのと、最高速度が遅すぎるなど、性能的に劣っていたことから、1989年の311S系「グランドサルーン」「グランドマリン」の増備、またキハ181系改造の「サザンエクスプレス・オースター」の登場、さらにバブル崩壊による団体輸送需要の減少などにより、1993年までに全て姿を消してしまっている。


 なお、先頭車として組み込まれたキハ58形は全て、国鉄時代にスカート取付改造が施工されていた車両が選択されたほか、スカート取付の無かったキハ57形もスカート取付が行われている。
 これは、現JRT四国(当時国鉄)では当時、踏切事故対策として全先頭車両へのスカート取付を実施していたためで、1986〜87年に導入されたキハ32・54形にも、導入と同時にスカートの取付を行っているほど。


 以下の側面図は、実際に当時手描きで作成した物を元に再現。


在籍期間:1985年12月〜1991年12月


 1985年12月登場。4両固定編成の欧風気動車。
 シートは1−2配列のリクライニングシートで、シートピッチは1.3m。
 4両とも、屋根上のベンチレータは全て撤去されているほか、客室窓は固定窓に改造されている。

 配置区は高松運転所。


<1号車:キロ58−3001(種車:キハ58−194)>

 乗車定員は30名。
 運転室側に大型TVを装備。スカートは国鉄時代に取り付けられた種車の物がそのまま使用されている。

<2号車:キロ27−3001(種車:キハ28−2202)>

 乗車定員27名。
 運転室のある側に、大型TVの他自販機を設置。なお、運転席は制御機器が撤去されて車掌室となっており、運転操作はできない。また、旧運転台側のクーラーが1基撤去されている。

<3号車:キロ28−3001(種車:キロ28−2321)>

 乗車定員21名。
 下り方の乗降ドアが撤去されてビュッフェが設置され、そのための業務用ドアが新たに設けられている。

<4号車:キロ58−3002(種車:キハ58−195)>

 乗車定員30名。
 客室部分は2号車のキロ27−3001とほぼ同じ。



在籍期間:1987年3月〜1993年12月


 1987年3月に登場。これも4両固定編成の欧風気動車。
 シートは3号車を除いて1−2配列のリクライニングシートが基本で、シートピッチは「DXトレイン58」と同じ1.3m。屋根上のベンチレータが全て撤去され、客室窓が固定窓に改造されている点も同様。

 「DXトレイン58」との差異は、一部に展望サロン席が設けられた点と、3号車が全席ソファとなっている点。さらに2号車の種車がキハ65に、4号車がキハ57に変更されて、動力性能の向上と乗り心地の改善が図られている点など。
 また、各車両に大型荷物置き場が設けられている。

 配置区は高松運転所。
 4両それぞれに、愛称として四国四県の旧国名が付与されている。


<1号車:キロ59−101(種車:キハ58−301)>

 「讃岐」の愛称が付与されている。
 運転台側出入口が撤去され、運転室右側のスペースが展望サロンになっている。これに合わせて乗務員室ドアも移設されている。

 乗車定員は30名(展望サロン席は乗車定員に含まれない)。

<2号車:キロ65−201(種車:キハ65−8)>

 「伊予」の愛称が付与されている。
 旧運転台と乗務員室部分、それに隣接した旧出入台デッキ部分が、全てサロン席となっている。
 上り方の出入口デッキ横には、トイレと洗面所が増設されている。
 乗車定員30名(展望サロン席は乗車定員に含まれない)。

<3号車:キロ29−101(種車:キハ28−5218)>

 愛称は「阿波」。
 この車両のみ、客室内全てソファ席となっている。
 下り方車端部分には簡易ビュッフェを備える。
 またデッキ移設改造車である、キハ28−5218を種車としているため、下り方トイレが車端部分にある。
 乗車定員30名。

<4号車:キロ58−3002(種車:キハ57−17)>

 愛称は「土佐」。
 客室構成は1号車のキロ59−101と同一。種車がキハ57形となっている関係で空気バネ台車を履いているのが相違点。
 乗車定員30名。



在籍期間:1988年3月〜1993年12月


 瀬戸大橋開業に合わせて改造されたお座敷気動車で、2009年の現時点に至るまで、四国における唯一のお座敷車両となっている。

 基本的に2両セットで運用することを前提とし、「山編成」「川編成」「海編成」の3編成が改造された。
 乗り心地重視のため、6両のうち3両は、改造種車としてキハ57形が使用されており、改造にあたっては踏切事故対策としてスカートが追加されている。またキハ28形は、車齢が若く当初からスカート付きで落成している、3000番台車が種車として選択されている。

 客室窓は開閉式だが、瀬戸大橋通行時はキロ65形の上段窓を除いて全てロックされていた。

 6両全て、高松運転所の配置。


〜1988年3月落成〜
<「山編成」1号車:キロ65−202(種車:キハ65−6)愛称:石鎚山>
<「山編成」2号車:キロ59−103(種車:キハ57−11)愛称:剣山>

〜1988年5月落成〜
<「川編成」1号車:キロ59−104(種車:キハ57−20)愛称:吉野川>
<「川編成」2号車:キロ29−102(種車:キハ28−3012)愛称:四万十川>

〜1988年6月落成〜
<「海編成」1号車:キロ59−105(種車:キハ57−22)愛称:浦戸湾>
<「海編成」2号車:キロ29−103(種車:キハ28−3013)愛称:宇和海>


 各車とも、愛称とテーマカラーが異なる以外は客室設備は同一で、乗車定員も全て36名となっている。

 室内は掘り炬燵が基本だが、夏期は蓋をして通常の座敷として使用できる。
 側面窓は、ブライドの代わりに障子が備えられる。




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