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1000形 一般型気動車





 JRT四国1000形気動車の第1次形(1001〜1028)は、車体・アコモデーションはJR四国車と同一ながら、動力装置等が異なる。叉、登場時期もJR車より1年遅れの、91年3月改正からである。


 全長21.3mの大型ステンレス車体にJRT2000系第2次形と同じエンジン・トルクコンバータを搭載。
 即ち、エンジンはマルチバルブヘッドに電子制御燃料噴射が付いたシコク自動車製R−SL6DF−METI形直噴ターボ、トルクコンバータは電子制御3段自動変速式のR−ECTC3S−312L形となる。
 定格出力400ps、最高速度110km/h、25‰勾配均衡速度75km/hと、キハ185系を上回る性能を有する。

 ブレーキは機関・排気ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキとし、踏面ブレーキ式となる。台車形式はS−DT57/S−TR57で、形式名はJR1000形と同じだが構造は大きく異なり、外観はJRT7000系の台車とよく似ている。

 既存一般型DCとの併結及び共通運用を考慮していない事から、JRT車は当初から自動解結装置と電気連結器を標準装備しており、ジャンパ栓連結器は省略している。



 主幹制御器はJRT2000系とやJRT7000系と同一で、JRT四国標準仕様の横軸電気接点式2ハンドルレバーとなる。

 客室はクロスシートとロングシートが交互に配置された独特のセミクロスシートで、シートピッチは1,520mmとなる。
 ワンマン設備については、案内放送がJR車はテープだが、JRT車は自動放送装置と音声合成装置を搭載して省力化を図っている。
 側窓は上段下降下段上昇式のユニットサッシ。

 冷・暖房装置は第1次形はJR車と同一だが、92年登場の第2次形(1029〜1050)以降は強制換気の搭載によって、屋上のベンチレータが廃止されている。
 警笛はJRT四国標準仕様の電子ホーンを搭載。



 97年登場の第3次増備車(1051〜1056)ではマイナーチェンジが行われ、フロントデザインが一新されたほか、幅広車体の採用と、側窓の1段下降窓化によって大きくイメージを変えている。
 シートモケットもセミバケットタイプとなった。

 エンジンも数値上の性能は変わらないが、ツインターボ化されてキャパシティとレスポンスの向上と低速トルクの増大が図られたほか、ブレーキに応荷重・応速度増圧機能が追加された。さらに冷房装置には新冷媒が採用されるなどの改良が行われた。



 JR仕様車をベースとしているために、他のJRT車(311系、6000系など)と比較して性能が劣るため、この性能改善改造と併せて、座席の転換クロス化などの更新改造を、2001年度から順次実施した。

 内容は、当初は2000系と同じ3段式となっていた変速機を、12000系と同じ5段式へ換装(但しクロスミッション設定)したほか、座席をセミバケットタイプの転換クロスシートに交換した。
 これに加えて、第1次形については強制換気の設置によるベンチレータの撤去を行ったほか、さらに第1次形および第2次形は2段式ユニット窓の下段側固定化と、冷房装置の冷媒の代替フロン化も実施された。
 ブレーキ装置も仕様の統一が図られ、第1次形と第2次形に応荷重・応速度増圧機能を追加した。

 これに併せて塗色も一部変更し、ライトブルーの帯の下に細い赤帯が追加され、キハ185系3000番台車と似たような塗色となった。

 徳島運転所在籍の36両については2003年度中に完了、次いで高知運転所在籍の20両についても2005年度をもって更新が完了した。

 なお、ここで捻出した3段式の変速機は、キハ185系、およびキハ54形に転用された。



 2004年度から一部の車両に車椅子対応洋式トイレを追設する改造が行われている。
 当初は車番変更も伴わなかったが、2005年度に原番号+100の車番が付与され、これまでに合わせて33両が改造された。

 2007年度のDC310系投入に合わせて、1100形洋式トイレ車はDC310系と乗車定員を合わせることとし、他の車両についても定員算定方法を揃えて乗車定員の見直しを行っている。
 また同年度末には、1100形のうち2両がハイブリッド車に改造され、1900形に形式変更された。


 2009年度までに、合わせて20両が1900形に改造され、現在は36両全車が徳島の配置となっている。


 2011年度は、高知地区へのDC310系気動車の投入が開始され、それに伴って1900形が徳島運転所に配転の予定となることから、一部の運用を1900形に置き換える予定になっている。

 これと平行して、2012年度完成予定の高徳線全線電化後も使用する気動車については、全て1900形に統一するための改造工事を実施する予定となっている。


 
 高徳線全線電化完成に伴う2012年11月改正では、1900形に改造された24両を除いた、1000形15両とトイレ付きの1100形17両の、合わせて32両については全車用途廃止となり、JRT西日本・九州、および東南アジア方面へ売却された。



形式 1次形
(1001〜1028)
2次形
(1029〜1050)
3次形
(1051〜1056)
最大寸法21,300 mm
2,900 mm2,960 mm
3,650 mm
屋根高さ:3,480 mm
重量37.5 t38.0 t38.5 t
車体 ステンレス鋼板
(先頭部:アルミ高張力鋼板)
機関形式 R−SL6DF−METI
(水冷直列6気筒 直噴式16バルブSOHC)
(インタークーラーターボ付き)
(電子制御燃料噴射付き)
出力 定格:400PS/2,000rpm × 1
最大:540PS/2,600rpm × 1
変速機形式 R−ECTC5S−312L
(電子制御 フルレンジフルタイムロックアップ付き 5速自動変速式)
(3要素1段2相式)
(最大入力:700PS)
歯数比最終減速比2.500
1速2.450
2速1.800
3速1.300
4速0.950
5速0.700
ブレーキ方式 機関・排気ブレーキ常時併用
電気指令式空気ブレーキ
応荷重・応速度増圧付
ブレーキ装置 油圧キャリパ式 車輪ディスク
(4センサー3チャンネル式各輪個別制御アンチロック付き)
台車形式・方式S−DT57/S−TR57
ボルスタレス式
軸箱支持装置:円錐積層ゴム式
許容最高速度 110km/h
(設計最高速度:130km/h)
加速度
減速度
起動加速度 2.5km/h/sec
常用最大減速度 4.0km/h/sec
非常最大減速度 4.8km/h/sec
勾配均衡速度 10‰:110km/h
20‰: 85km/h
33‰: 62km/h
曲線通過速度 300>R:本則+5km/h
500>≧R≧300:本則+10km/h
R≧500:本則+15km/h
出入口ドア数3扉
冷房装置 AU26
21,000 kcal/h × 2
強制換気付き
代替フロン採用
床面高さ1,150 mm
シートピッチ940 mm
乗車定員トイレ無し車:114(立席:66)
車椅子対応洋式トイレ付き車:103(立席:60)
WC 無し
1028〜1050 (23両)
車椅子対応洋式
1101〜1124,1126,1151〜1156 (31両)




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