<架空鉄道「JRT四国」のページ>


DC100系
快速「やまなみ」用一般型気動車


DC100−101形
茶色車体展望車両編成

DC102−103形
(青色車体貫通切妻車体編成





DC100−101形
茶色車体展望車両編成



客室寸法図(PDF)
(319KB)


 1999年から運転開始している、土讃線の不定期快速「DF50 やまなみ」で運用中の50系客車を置き換える目的で製作。

 従来運用していた50系は1981年製造で経年30年を超え、また客室についても座席ピッチが147cmと狭い等の問題もあり、客室設備の改善とバリアフリー対応を図ることとした。
 さらに土讃線での運用にあたっては、特に上り列車の土佐山田〜大杉間を中心に他の定期旅客列車との速度差が大きく、列車ダイヤ上のネックとなっていることから、走行性能の改善を図るため、牽引機関車であるDF50形との動力協調を考慮したハイブリッド気動車として製作することとなった。

 2015年3月15日のダイヤ改正から、快速「DF50やまなみ」として営業運転を開始した。


<基本構造>

 1〜4号車の4両編成を基本とし、1号車下り方と4号車上り方に展望席を備える。
 1号車は上り方にラウンジカウンターを設ける。また、4号車には車椅子対応設備が備えられている。

 列車全体の走行性能を上げるために2号車に走行用の制御機器一式とモーターを、1号車には発電用のディーゼルエンジン一式を搭載。
 このため、1〜2号車間には通常の連結器とは別に高圧ケーブルを引き通してある。

 2号車上り方と3号車下り方に、通常の乗務員室も兼ねた簡易タイプの運転台を設置している。
 1〜2号車を3〜4号車の上り方に繋ぎ替え、3−4−1−2号車の順番にすることで、前後端に運転台を備えた1M3T編成を構成して、自力走行することも可能となっている。

 各車とも、正式な形式標記の他に国鉄正式に倣った擬制形式名を併記している。


<車体>

 外見上の車体構造は、旧国鉄43系客車をモチーフとし、車体色もぶどう色2号としている。
 展望席部分についても、旧国鉄32系の展望車のデザインを模したものとした。

 車体については、牽引機関車であるDF50形の負担を減らすべく軽量化を図るため、車体長19.5mで裾絞りの無い幅2.8mのアルミ高張力鋼板車体としながら、旧型客車の特徴であるウィンドウ・シル/ヘッダーも再現されている。
 屋根についても旧型客車風の張り上げ屋根とし、妻面や雨樋についても旧型客車の構造を模したものとなっている。


 客室窓は窓枠をアルミ製とした一段上昇式のアルミサッシ、出入口ドアについてもHゴム支持のアルミ製とし、旧型客車の近代化改造施工車に倣った構造としている。
 また、瀬戸大橋走行に対応するため、窓開け用のラッチに電子ロック機構を備え、乗務員室からの操作でロック/アンロックができるようになっている。
 なお通常運用時においては、土讃線・大杉〜土佐山田間についても安全確保の観点から全ての窓をロックすることとしている。

 出入口ドアは優等客車列車のイメージ演出のため各車1扉とし、車体中心に対して妻面側に開く(旧型客車と同一方式)半自動式の内開き扉にして、開ける際は完全手動、閉める際は手動操作の可能な電気駆動による自動戸閉式した。
 なお通常運用時は安全のため乗務員が手動で戸閉めを行うこととしている。

 側面方向幕は採用せず、旧型客車と同じサボを使用することとしてサボ受けを設け、盗難防止用のロック機構を備える。

 前照灯は、中央部にHIDによる前照灯、その周囲にLEDによる後部標識灯を配して一体化されたユニット式として、2号車上り方と3号車下り方に2灯設置。
 これとは別に、通常の被牽引運用時に使用するLED後部標識灯を、1号車と4号車の展望デッキ側に装備している。

 このほか、運転台側には踏切障害事故等の対策として排障器を設けている。


<システム等>

 動力機構は、1号車に発電セット一式、2号車に走行用バッテリおよび制御機器とモーター一式を搭載した、分離型シリーズハイブリッド方式とし、1〜2号車間を制御電源用750V三相高圧引通し線で連結。

 発電用のエンジンは、2000系気動車の廃車発生品であるR−SL6DF−METIを整備の上で搭載。
 発電用に特化させるため、燃料噴射などの制御プログラムを変更し、定格出力を400PSから350PSに落として運用。
 これに、280kWhの三相かご形誘導発電機と静止型インバータを組み合わせ、走行用電源とサービス用電源の両方をまかなっている。 

 制御方式は1C−1M個別制御方式IGBT−VVVFインバータ制御。
 電動機はEC310系と同じ、連続定格出力130kWの三相交流誘導電動機S−MT310形を4基搭載。
 歯数比は6.5とした。

 台車はJRT四国の新世代ボルスタレス台車S−DT320系を基本に、運転最高速度が低い点を考慮してヨーダンパを省略した、S−DT321/S−TR321。


 ブレーキは、応荷重・応速度増圧付き電気指令式空気ブレーキとなる。
 基礎ブレーキ装置は全車車輪ディスクブレーキ。
 自動空気ブレーキのみを装備したDF50形との協調のため、1号車と4号車には読替装置を搭載し、空気ブレーキ用のエアホースを備えている。

 許容最高速度は、空気ブレーキのみを使用した被牽引運用時は95km/h、自力走行時は120km/hとなる。


 主幹制御器は、JRT四国標準仕様の横軸2ハンドル電気接点式で、自動進段式のマスコンは6ノッチまでを備える。
 通常運用時はDF50形からの制御指令によって運転されるため、1号車と4号車に制御指令の読替装置を搭載し、DF50形に装備された重連総括制御用のジャンパ栓と連結することによって、総括制御を可能としている。

 連結器は、サービス電源用三相連結器と電気連結器を併用する自動解結付き密着自動連結器。

 結果、通常運用時(被牽引運用時)には、DF50形との間は、連結器の他には空気ブレーキ管と重連総括制御用ジャンパ栓の、2本のホースが接続されることとなる。


 冷房装置は、EC310系等と同じS−ECAU−SIV2000を2基搭載。


 警笛はJRT四国標準仕様の電子ホーンを2号車と3号車に搭載する。


<客室>

〜共通〜

 客室については、基本的にシートピッチ1.8mの向かい合わせ固定クロスシートで、座面はセミバケットタイプとしている。
 側面窓枠下には、旧国鉄43系客車を模した栓抜き付きの小型テーブルと、折り畳み式の大型テーブルを設けている。
 また、通路側の肘掛けの間にも、43系客車同様の栓抜きが備えられている。

 客室内は茶系のカラーでまとめ、昭和前期の客車列車のイメージを醸し出している。

 客室窓ガラスは全てUVカット・熱線反射式の合わせガラスとなっている。
 展望席とラウンジ部分は固定窓、それ以外の座席部分の窓は一段上昇式であるが、寸法上の制約から半分まで開く構造としている。
 日よけは全てフリーストップ式のロールアップブラインドとなっている。

 出入台ステップは電車用ホームとの段差をなくすため高さ1,130mmとしつつ、客車用ホームにも対応するため折り畳み式のステップを内蔵している。
 客室部分床面高さは旧型客車と同じ1,250mmとし、視覚的な面でも旧型客車と同等となるようにしている。
 このため、客室ドア部分にスロープを設けた。

 空調機器はJRT四国標準仕様で、S−ECAU2000SIV形インバータクーラーを屋根上に2基搭載し、座席下に電気暖房を搭載する。
 これらとは別に、旧型客車の雰囲気を醸し出すために室内窓側足下には暖房装置のトンネルをダミーで再現しているほか、出入台デッキ上の屋根上には四方開きのガーランドベンチレータを搭載している。


〜展望席〜

 1号車下り方はラウンジコーナー一端に付帯設備として4席分のソファ席と丸テーブルを備える。
 4号車上り方は客室と仕切られた独立した展望室となっており、8名分のソファ席とテーブルが備えられている。

 いずれも照明はシャンデリア風となっており、床面高さは出入台デッキと同じ1,130mmとなっている。


〜バリアフリー〜

 4号車にバリアフリー設備を設けてあり、トイレは洗面設備と一体の車椅子対応タイプとなり、出入口もボタン操作での開閉式としている。
 隣接した客室部分に車椅子固定装置を設けており、その部分のみ床面高さを1,130mmとしている。


〜その他〜

 1号車下り方にラウンジコーナーを設け、軽食類や各種グッズの販売を行っているほか、各種車内サービスの拠点としている。

 トイレについては、1号車を除いた各車に洋式トイレが各1カ所設置されている。
 2/3号車の洗面所は、旧型一般客車と同様に洗面台が枕木方向に向くタイプとしている。

 放送チャイムについては、JRT四国標準仕様のほか、旧国鉄客車標準仕様のチャイム(ハイケンスのセレナーデ)も装備し、通常は後者を使用する設定となっている。



<その後>

 2021年に増備されたDF50形1000番台車との連結用に、1号車と4号車の展望側に電気指令用の電気ジャンパ栓が増設された。
 これを使用することで、同機と連結運転時には最高120km/hでの走行が可能となった。



2号車1号車4号車3号車

正式形式名DC101D100T100TC101
擬制形式名スハフ101スハテ100オハテ100オハフ101
略号MCTC
種類動力付制御車 普通展望車
(ラウンジつき)
普通展望車
(身障者対応設備つき)
付随制御車
製造初年2014/11
両数



20,000 mm
(車体長:19,500 mm)
2,920 mm
(車体幅:2,820 mm)
3,960 mm
(屋根高さ:3,760 mm)
重量37.0 t36.0 t32.5 t32.0 t
車体 アルミ高張力鋼板中空押出
ダブルスキンモノコック構造
ウィンドウシルヘッダー付き
制御方式シリーズハイブリッド式



機関形式R−SL6DF−METI
内径×行程135 × 140 mm
排気量12.018 cc
出力400 PS / 1,600 rpm


方式三相かご形誘導発電機
出力300 kWh


電動機形式S−MT310
出力130 kWh × 4
制御方式 個別制御式
IGBT-VVVF
インバータ制御
歯数比6.5
ブレーキ方式 応荷重・応速度増圧付
電気指令式空気ブレーキ
発電ブレーキ付
抑速回生ブレーキ付
(バッテリ満充電時
は発電ブレーキ)
空気ブレーキ読替装置搭載
基礎ブレーキ装置 油圧キャリパ式 車輪ディスク
(4センサー3チャンネル式各輪個別制御アンチロック付き)
(踏面清掃装置付き)
台車形式・方式S−DT321S−TR321
ボルスタレス式
軸箱支持装置:円錐積層ゴム式
車輪直径:840 mm
連結器 自動解結装置付き 密着自動連結器
三相連結器・電気連結器併用
三相高圧引通し線
(第1エンドのみ)
三相高圧引通し線
(第2エンドのみ)
電気ジャンパ栓
(第2エンドのみ)
電気ジャンパ栓
(第1エンドのみ)
許容最高速度 自走時:120km/h
被牽引時:95km/h
加速度/減速度
(自走時)
起動加速度 1.6km/h/sec
常用最大減速度 4.0km/h/sec
非常最大減速度 4.5km/h/sec
勾配均衡速度
(自走時)
10‰:95km/h
20‰:72km/h
33‰:54km/h
曲線通過速度
(自走時)
400>R:本則+5km/h
R≧400:本則+10km/h
出入口ドア数・幅 1扉
(開手動/閉自動 半自動式)
760mm 内開き × 1900mm 内開き× 1760mm 内開き× 1
冷房装置 S−ECAU2000SIV
電子制御半集中式/強制換気付/新冷媒採用
12,000 〜 30,000 kcal/h × 2
床面高さ 1,130 mm (出入台デッキ部/ラウンジ/展望室/乗務員室)
1,250 mm (客室部)
シート・配置 固定式クロスシート (展望室部分は一部ソファ席)
セミバケットタイプ
シートピッチ1,800 mm
窓ガラス UVカット・熱線反射式 合わせガラス
運転室:防眩クリヤー(一部ブロンズ)/客室:クリアー
一段上昇式(展望席とラウンジ部分を除く客室部のみ)
乗車定員64405464
便所洋式 × 1 洋式 × 1
(身障者対応)
洋式 × 1
洗面所× 1 × 1
(トイレ内)
× 1
その他






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DC102−103形
(青色貫通切妻車体編成



客室寸法図(PDF)
(321KB)


 快速「DF50 やまなみ」の牽引機関車であるDF50形1号機の負担をさらに軽減させるため、2021年の春シーズンから同機のレプリカとしてDF50形1000番台車を投入するのに併せて、新たに昭和後期の青色車体の客車を模して2021年に増備されたグループ。
 車体や走行装置などの基本システムをDC100−101形と共用しつつ、「昭和後期のローカル客車列車」の再現を目指した構造としている。


<基本構造>

 DC100−101形と同様に1〜4号車の4両編成を基本とするが、乗務員室の位置が異なり、編成両端の1号車下り方と4号車上り方に運転台を兼ねた乗務員室を備えている。
 展望席やラウンジカウンターなどの特別な施設などは設けていないが、4号車には控え目な物販スペースと車椅子対応設備が設置されている。

 1号車に発電用のディーゼルエンジン一式を、2号車に走行用の制御機器一式とモーターを搭載し、1〜2号車間には通常の連結器とは別に高圧ケーブルを引き通してある点は、DC100−101形と同様である。
 なお、DC100−101形では自走する場合は編成の組み替えが必要であったが、本形式では組み替えることなくそのままの状態で自走可能としている。

 各車とも、正式な形式標記の他に国鉄正式に倣った擬制形式名を併記している。


<車体>

 外見上の車体構造は旧国鉄43系客車をモチーフとし、車体色は近代化改造後の青色(国鉄青15号)車体としている。

 車体については、茶色編成と同様に車体長19.5mで裾絞りの無い幅2.8mのアルミ高張力鋼板車体としながら、旧型客車の特徴であるウィンドウ・シル/ヘッダーも再現されている。
 屋根についても旧型客車風の張り上げ屋根とし、妻面や雨樋についても旧型客車の構造を模したものとなっている。

 客室窓等は茶色編成同様、窓枠をアルミ製とした一段上昇式のアルミサッシとし、出入口ドアについてもHゴム支持のアルミ製として旧型客車の近代化改造施工車に倣った構造としている。
 また、瀬戸大橋走行に対応するため、窓開け用のラッチに電子ロック機構を備え、乗務員室からの操作でロック/アンロックができるようになっている点も茶色編成と同様である。
 なお通常運用時においては、土讃線・大杉〜土佐山田間についても安全確保の観点から全ての窓をロックすることとしている。

 出入口ドアは乗降性改善とローカル列車のイメージを出すために各車2扉設置し、車体中心に対して妻面側に開く(旧型客車と同一方式)半自動式の内開き扉とした。
 開ける際は完全手動、閉める際は手動操作の可能な電気駆動による自動戸閉式とし、通常運用時は安全のため乗務員が手動で戸閉めを行うこととしている。

 側面方向幕は採用せず、旧型客車と同じサボを使用することとしてサボ受けを設け、盗難防止用のロック機構を備える。

 通常運転時にも列車の前後端となる運転台側は、貫通路と妻面窓2箇所を備えて一見スハフ43形風のデザインでまとめている。
 後部標識灯もLEDとしつつ旧型客車と同じ位置に設置されている。

 前照灯は、正面貫通路上にリトラクタブル式のLED灯を設置。
 通常運行時は旧型客車妻面のイメージを出すために格納状態とし、自走時のみ前照灯カバーを開いて点灯使用する仕様としている。

 これとは別に、1号車と4号車の後位側妻面にも旧型客車の緩急車と同様に後部標識灯をLEDにより装備している。

 このほか、運転台側には踏切障害事故等の対策として排障器を設けている。


<システム等>

 動力機構はDC100−101形と同様に、1号車に発電セット一式、2号車に走行用バッテリおよび制御機器とモーター一式を搭載した分離型シリーズハイブリッド方式とし、1〜2号車間を制御電源用750V三相高圧引通し線で連結。

 エンジンは、2000系気動車の廃車発生品であるR−SL6DF−METIを、燃料噴射などの制御プログラムを発電用に変更して、定格出力は400PSのままで搭載。
 これに、300kWhの三相かご形誘導発電機と静止型インバータを組み合わせ、走行用電源とサービス用電源の両方をまかなっている。 

 1C−1M個別制御方式IGBT−VVVFインバータ制御で、連続定格出力130kWの三相交流誘導電動機S−MT310形を4基搭載。
 歯数比は6.5。

 台車はDC100−101形と同じく、JRT四国の新世代ボルスタレス台車S−DT320系の系列であるS−DT321/S−TR321。


 ブレーキは、応荷重・応速度増圧付き電気指令式空気ブレーキとなる。
 基礎ブレーキ装置は全車車輪ディスクブレーキ。
 自動空気ブレーキのみを装備したDF50形1号機との協調のため、1号車と4号車には読替装置を搭載し、空気ブレーキ用のエアホースを備えている。

 許容最高速度は、空気ブレーキのみを使用した車両との連結時は95km/h、自力走行時は120km/h。
 なお、DF50形1000番台車との連結用に電気ジャンパ栓も備えており、これを使用した場合は自力走行時と同じ120km/hでの走行が可能である。


 主幹制御器は、JRT四国標準仕様の横軸2ハンドル電気接点式で、自動進段式のマスコンは6ノッチまでを備える。
 通常運用時はDF50形からの制御指令によって運転されるため、1号車と4号車に制御指令の読替装置を搭載し、DF50形に装備された重連総括制御用のジャンパ栓と連結することによって、総括制御を可能としている。

 連結器は、サービス電源用三相連結器と電気連結器を併用する自動解結付き密着自動連結器。


 冷房装置は、DC100−101形と同じS−ECAU−SIV2000を2基搭載。


 警笛はJRT四国標準仕様の電子ホーンを1号車と4号車に搭載する。


<客室>

〜共通〜

 客室については、全て向かい合わせの固定クロスシートとし、往年のローカル列車のイメージを出すため、DC100−101形よりもシートピッチを切り詰めて1,680mmとしたほか、大型テーブルも省略した。
 側面窓枠下には、旧国鉄43系客車を模した栓抜き付きの小型テーブルを、また通路側の肘掛けの間にも、43系客車同様の栓抜きが備えられている。

 シートのクッションもDC100−101形と異なるフラットタイプとし、背もたれは旧43系客車を模した上下2分割タイプとしている。

 客室内は旧43系客車の体質改善車をモデルとし、明るい寒色系の内装色に、シートモケットも青系カラーとして、昭和後期の旧型客車列車のイメージを醸し出している。

 客室窓ガラスはDC100−101形との共通部品で全てUVカット・熱線反射式の合わせガラスとなっている。客席部分の窓は一段上昇式であるが、寸法上の制約から半分まで開く構造としている。
 日よけは全てフリーストップ式のロールアップブラインドとなっている。

 出入口ドアもDC100−101形の物と色が違うだけの共通部品であり、出入台ステップは電車用ホームとの段差をなくすため高さ1,130mmとしつつ、客車用ホームにも対応するため折り畳み式のステップを内蔵している。
 客室部分床面高さは旧型客車と同じ1,250mmとし、視覚的な面でも旧型客車と同等となるようにしている。
 このため、客室ドア部分にスロープを設けている。

 空調機器はDC100−101形と同一で、S−ECAU2000SIV形インバータクーラーを屋根上に2基と、座席下に電気暖房を搭載する。
 また、室内窓側足下には暖房装置のトンネルをダミーで再現している点と、出入台デッキ上の屋根上に四方開きのガーランドベンチレータを搭載している点も、DC100−101形と同様である。


〜バリアフリー〜

 4号車にバリアフリー設備を設けてあり、トイレは洗面設備と一体の車椅子対応タイプとなり、出入口もボタン操作での開閉式としている。
 隣接した客室部分に車椅子固定装置を設けており、その部分のみ床面高さを1,130mmとしている。


〜その他〜

 展望席やラウンジなどのフリースペースは全て省略されているが、4号車後位側に小さいながらも物販スペースを備えて各種オリジナルグッズなどの販売ができるように考慮されている。

 トイレについては各車に1カ所づつ設置され、4号車のみ多機能トイレとなる以外は、通常の洋式トイレとなる。
 また、旧型一般客車と同様に洗面台が枕木方向に向くタイプの洗面所を1/2/3号車に設けている。

 放送チャイムについては、JRT四国標準仕様のほか、旧国鉄客車標準仕様のチャイム(ハイケンスのセレナーデ)も装備し、通常は後者を使用する設定となっている。



2号車1号車4号車3号車

正式形式名D103DC102TC102T103
擬制形式名スハ103スハフ102オハフ102オハ103
略号MCTC
種類動力付中間車発電装置付制御車 付随制御車
(身障者対応設備つき)
付随中間車
製造初年2021/4
両数



20,000 mm
(車体長:19,500 mm)
2,920 mm
(車体幅:2,820 mm)
3,960 mm
(屋根高さ:3,760 mm)
重量36.0 t36.8 t30.5 t30.0 t
車体 アルミ高張力鋼板中空押出
ダブルスキンモノコック構造
ウィンドウシルヘッダー付き
制御方式シリーズハイブリッド式



機関形式R−SL6DF−METI
内径×行程135 × 140 mm
排気量12.018 cc
定格出力400 PS / 1,600 rpm


方式三相かご形誘導発電機
定格出力300 kWh


電動機形式S−MT310
出力130kWh × 4
制御方式 個別制御式
IGBT-VVVF
インバータ制御
歯数比6.5
ブレーキ方式 応荷重・応速度増圧付
電気指令式空気ブレーキ
発電ブレーキ付
抑速回生ブレーキ付
(バッテリ満充電時
は発電ブレーキ)
空気ブレーキ読替装置搭載
基礎ブレーキ装置 油圧キャリパ式 車輪ディスク
(4センサー3チャンネル式各輪個別制御アンチロック付き)
(踏面清掃装置付き)
台車形式・方式S−DT321S−TR321
ボルスタレス式
軸箱支持装置:円錐積層ゴム式
車輪直径:840 mm
連結器 自動解結装置付き 密着自動連結器
三相連結器・電気連結器併用
三相高圧引通し線
(第1エンドのみ)
三相高圧引通し線
(第2エンドのみ)
電気ジャンパ栓
(第2エンドのみ)
電気ジャンパ栓
(第1エンドのみ)
許容最高速度 自走時:120km/h
被牽引時:95km/h
(DF50形1000番台車被牽引時は120km/h)
加速度/減速度
(自走時)
起動加速度 1.6km/h/sec
常用最大減速度 4.0km/h/sec
非常最大減速度 4.5km/h/sec
勾配均衡速度
(自走時)
10‰:95km/h
20‰:72km/h
33‰:54km/h
曲線通過速度
(自走時)
400>R:本則+5km/h
R≧400:本則+10km/h
出入口ドア数・幅 2扉
(開手動/閉自動 半自動式)
760mm 内開き × 1900mm 内開き× 1760mm 内開き× 1
冷房装置 S−ECAU2000SIV
電子制御半集中式/強制換気付/新冷媒採用
12,000 〜 30,000 kcal/h × 2
床面高さ 1,130 mm (出入台デッキ部/乗務員室/車椅子対応席)
1,250 mm (その他の客室部)
シート・配置固定式クロスシート
シートピッチ1,680 mm
窓ガラス UVカット・熱線反射式 合わせガラス
運転室:防眩クリヤー(一部ブロンズ)/客室:クリアー
一段上昇式(客室部のみ)
乗車定員72645672
便所洋式 × 1洋式 × 1多機能洋式 × 1洋式 × 1
洗面所× 1× 1 × 1
(トイレ内)
× 1
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