快速 ムーンライト松山/高知
京都〜松山/高知間
各1往復
EF65/DE10
12系/14系
松山駅で発車を待つ、京都行「ムーンライト松山」
松山までの完全電化後も、四国内はDE10形が牽引していた
予讃線 松山駅
2007年8月18日
EF65PFの牽引で多度津に到着した、「ムーンライト松山/高知」
予讃線 多度津駅
2005年8月15日
<概況>
繁忙期に、京都〜松山・高知間に運転される夜行客車快速。
1989年に「ムーンライト高知」が臨時列車として運転を開始したのが始まり。その後「ムーンライト松山」を仲間に加えながらも、一向に定期列車化される気配が無く、2009年の年末年始を最後に運転を行っておらず、事実上の廃止となっている。
12/14系客車を使用して全車座席指定車となり、グリーン車と普通車を連結。「ムーンライト松山」「ムーンライト高知」とも3両編成を基本とし、京都〜多度津間は併結6両編成となる。
なお、14系座席車はJR西日本からの借用であった。
京都から多度津まではJR西日本・下関車両管理所のEF65PFが牽引、多度津から先の松山・高知まではJR四国のDE10形が牽引する。
主に使用する12系客車が高知運転所の配置となることから、車両運用の都合もあって「ムーンライト松山」よりも「ムーンライト高知」の方が運行本数が多く、運転期間中の初日と最終日は「ムーンライト高知」の単独運転で、しかも全車グリーン車になるというパターンを組んでいた。
<HISTORY>
1989年7月に、京都〜高知間の「ムーンライト高知」が週末運行の臨時列車として運転を開始。
初めて市販の大時刻表に登場したのは、90年3月ダイヤ改正版で、同年のGWに運転される臨時列車として掲載された。当時は、3〜6月の毎週週末に運転されるなど、臨時列車としてはかなり運転日が多かった。
しかし、JR四国が発行しているポケット時刻表に掲載され始めたのは、91年3月改正版からとなっている。
運転開始当初は、牽引するDE10形にはヘッドーマークが取り付けられていた。
1990年年末からは、京都〜広島間夜行快速「ふるさとライナー山陽」が登場し、同列車の運転日と重なった場合は、京都〜岡山間は併結運転となった。
しかしこの列車は、その後運転区間が下関まで延長された時期もあったりしたが、愛称名に関してはその後二転三転し、91年3月からは「ムーンライト山陽」に名称変更となったのち、94年に「ふるさとライナー山陽」に戻り、2001年頃から再び「ムーンライト山陽」を名乗るなど、一貫性に欠けた。
高知駅横の運転所側線で昼寝中の「ムーンライト高知」
当時の12系は四国色であった
土讃線 高知駅(高知運転所)
1993年2月13日
1995年のGWには、京都〜松山間の「ムーンライト松山」も登場。
京都〜多度津間は「ムーンライト高知」との併結運転となる。
しかしこの列車についても、市販の大時刻表には95年3月改正版で登場しているが、JR四国のポケット時刻表に「ムーンライト松山」が登場したのは、99年3月改正版からであった。
これにより、「ムーンライト山陽/高知/松山」併結状態では、悠に10両を超える「長大編成」となった。
牽引するDE10形にはヘッドマークの取付ステーも設置されたが、
ヘッドマークは比較的早い時期に取り付けられなくなってしまった
ムーンライト高知
ムーンライト松山+ムーンライト高知
高知編成を後ろから見る
高知編成の12系と14系の連結部
(4枚全て)
予讃線 多度津駅
1996年1月1日
EF65からDE10に交換して発車を待つ「ムーンライト高知」(前3両)
予讃線 多度津駅
2005年8月15日
「ムーンライト高知」発車後、DE10を連結して発車を待つ「ムーンライト松山」
予讃線 多度津駅
2005年8月15日
2009年の春期シーズンは、ついに運転休止が決定した。
<私見>
「ムーンライト松山」も運転開始から10年を過ぎ、「ムーンライト高知」も既に18年目に突入しているが、いまだに定期列車化の声を聞かないばかりか、車両も基本的にほぼ運転開始当初のままで、果たしてこの列車を育てる気があるのかどうか、はなはだ疑わしい。
設備面では、広大なシートピッチを誇るグリーン車や「ザコ寝」可能なカーペット車は多少魅力を感じるのだが、普通車の方はほぼ昔のままの14系座席車を使用しており、いくら安いとはいえ、あれで一夜を明かすのは少々きつく、「それなら高速バスの方がマシ」と思われても仕方がない。
『JRTの「ムーンライト」のように』とは言わないので、せめてもう少し綺麗な車両を使って、運転日ももっと増やすなど、「やる気」のあるところを見せてくれれば、多少は利用する気になろうかと思うのだが・・・・
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