オハ41形客車


廃車留置中の357号車
予讃本線 多度津駅
1985年3月


455号車
土讃本線 琴平駅
1984年2月


 戦後製造された二等車(今のグリーン車)を種車として、1965年から71年にかけて通勤仕様に改造された、珍しい「通勤客車」である。
 側面の窓配置と出入口ドア部分に二等車時代の面影を忍ぶことが出来る。

 種車のウィングバネ台車は旧式の軸バネ式に交換され、軽量化と引き換えに乗り心地は悪化している。
 車内はロングシートとなっているが、出入り台デッキと客室の仕切りは残され、通勤型としてはやや中途半端な仕様になっている。
 改造両数は数十両にとどまり、地方都市圏で活躍した。



 種車の違いによって数種類が存在して番号区分されていたが、四国に配置されていたのは、オロ36形を種車とする0番台車(3両)と、スロ51形を種車とする350番台車(3両)、それにスロ53形を種車とする450番台車(1両)の、合わせて3種類(7両)であった。
 0番台車は松山に配置されて比較的早い時期に廃車となったが、350/450番台車は小松島客車区に配置されて1980年代まで活躍した。

 四国以外のオハ41形は1982年までに全て姿を消し、四国でも小松島区が1984年に廃止されると、当時オハ41形として最後まで残存していた4両(355〜357号車/455号車)は高松に異動となり、1985年3月改正で現役を退いて廃車となった。


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