EF210形 直流電気機関車
EcoPower 桃太郎


3071列車を牽引して本山を発車する101号機
2006年2月25日
予讃線 本山駅



 国鉄直流電気機関車の標準型として、東海道・山陽・東北本線で活躍しているEF65形の老朽化が進んでいるため、その置き換えを目的に製作された新世代の標準型直流電気機関車。


 1996年2月に試作車1両が900番台として試用開始され、1997年12月から量産車が登場した。
 量産車は当初岡山機関区のみに集中的に配置されたため、「ECO POWER 桃太郎」の愛称が付けられ、車体にもそのロゴが描かれているが、これが大きく目立つのは100番台車のみで、0番台車は運転台右側面にかなり小さくて控えめに表示されているほか、試作900番台車にはこのロゴは無い。


 制御方式はVVVFインバータ制御で、1台の主変換器(インバータ)で2台のモーターを駆動する1コントローラ2モーター制御方式とされた。定格出力には、初めて30分定格出力という概念が取り入れられ(従来は1時間定格出力のみ)、30分定格3,540kw/1時間定格3,390kwとなっている。

 これは、EF65形の置き換えと共に貨物輸送力の向上をにらみ、関ヶ原の勾配を1,300t列車(コンテナ車26両編成)を牽引して走行することが出来る出力である3,500kwをという出力を、より低コストでクリアするための方策である。

 ブレーキは発電ブレーキ併用の電気指令式となり、許容最高速度は110km/h。台車はもちろんボルスタレス式。


 1999年には改良型の100番台車も登場。
 このマイナーチェンジ車からは、1インバータ1モーター駆動に改められ、併せてインバータがGTO素子からIPM素子に変更された。


 パンタグラフは当初、EF66形の後期形およびマイナーチェンジ車と共通の下枠交差式PS22形とされたが、2002年度の新製車(109号機以降)からは、シングルアームタイプに変更されている



 2002年3月のダイヤ改正から始まった、定期列車としての四国乗り入れ運用は2往復あり、そのうち日中の撮影が可能な高速貨71〜3071列車と、その折返しの3070〜70列車の1往復は、東京〜高松〜新居浜間のロングランとなるほか、新居浜駅ではEF210形自らが入れ替え作業を行っている。

 この他、深夜に梅田〜高松貨物ターミナル間を往復する79レと76レは、吹田〜高松間が1100トン牽引(22両編成)となり、この1往復もEF210が牽引を担当している。



 2010年4月現在までに総勢83両に達し、JR貨物保有の機関車としてはDE10形に次ぐ勢力となっており、主力としての地位を固めつつある。

 2004年までは全て岡山機関区の配置であったが、2005年からは新鶴見機関区に、2007年度からはEF66形い置き換え用として吹田機関区にも配置が始まった。
 新鶴見に配置となった理由は、事故などで貨物列車が西から上京できなくなったときに、首都圏内運用に使用する機関車が不足する場合に備えた予備機の確保であったが、その後さらに首都圏での運用拡大に合わせて、EF65形を置き換える形で数を増やしつつある。

 2009年3月末時点で、新鶴見に25両、吹田に8両、岡山に41両の配置となっており、2010年3月までには、さらに新鶴見に4両と吹田に5両が追加で配備されて、東海道・山陽本線や高崎線、東北本線、京葉線、総武本線といった広範囲で活躍中。

 このうち、新鶴見と吹田はシングルアームパンタ搭載の100番台車のみの配置になっている。


 
 2011年3月12日改正では、四国乗り入れの運用列車には変更はないものの、受け持ち機関区が従来の岡山機関区から吹田機関区に変更となった。
 従来、吹田機関区には100番台のシングルアームパンタ仕様車のみが配置されていたが、元岡山区配置の下枠交差パンタ仕様車が「吹」の札を掲げて運用に入っているのを確認しており、四国運用だけでなく機関車自体も一部が岡山から吹田へ移管された模様。




東京(タ)発新居浜行高速貨71列車を牽引して一旦高松(タ)を目指すEF210形
現車22両編成はもちろん、四国内を走行する列車としては最長
予讃線 八十場〜坂出間
(2007年11月11日)


東京タ発新居浜行 高速貨物3071レ
高松で編成のほとんどを切り離し、8両の身軽な姿で予讃線を行く
予讃線 詫間〜みの間
2003年3月30日撮影


ヘッドライトは、やっぱりKOITOだった(^^;

2006年7月13日
新居浜駅にて


形式EF210形
0番台100番台900番台

2号機
(本山〜観音寺間にて)

16号機
(新居浜にて)

初期車と後期車は側面
デザインや屋上機器類
が若干異なる

シングルアームパンタ
グラフ搭載の115号機
(高松貨物(タ)にて)

パンタを上げた状態の
117号機
(新居浜にて)

901号機
(多度津にて)

シングルアームパンタ搭載
の109号機の屋根上

信号煙管の位置が
量産車と異なる
(多度津にて)
製造両数1855
最大寸法18,200 mm
2,970 mm
3,980 mm
重量100.8 t
車体普通鋼
制御方式 GTO素子
VVVFインバータ
1C2M
IPM素子
VVVFインバータ
1C1M
GTO素子
VVVFインバータ
1C2M
電動機形式
出力
FMT4
565kw × 6
FMT3 (*1)
565kw × 6
歯数比5.134.44 (*2)
ブレーキ方式 発電ブレーキ併用
電気指令式空気ブレーキ
ブレーキ装置踏面片押
台車形式 FD7E(両端)
FD8(中間)
FD5(両端)
FD6(中間)
ホイールベース2,500 mm
車輪直径1,120 mm
パンタグラフ形式PS22D PS22D (101〜108)
FPS4 (109〜)
PS22D
最高速度110 km/h

(*1)量産化改造により、現在は FMT4型を搭載
(*2) 量産化改造により、現在は 5.13

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